■真ん中がダメらしい(2017年仲秋にて)

安いものか、高いものが良くて、真ん中は消費者にウケが悪いらしい。
レコードもそうかな。正確にはそうだったかな。
ミントコンディションの値段の高いものはすぐに売れる人気商品ではあるが、もう出づらくなっているから、当てはまらないなナ。
顕著なのは外食産業、取り分け飲み屋だろう。
立ち飲み屋増えたネ〜。
私の巣から比較的近い場所にも新しい立ち飲み屋が何軒かできている。
あれは、流行らなくて潰れた店を居抜きで買い取ってリニューアルオープンするらしい。
そうすれば、初期投資が安く済み、立ち飲み屋のような客単価の安い店もオープンしやすいらしい。

連れて最近静かなブームなっているのがキンミヤ焼酎と赤星だろう。
私は随分前からこの二つは愛飲してきた。
赤星はサッポロラガーの瓶ビールで、昔から浅草の食堂で酒を呑むときはこれから始める。
キンミヤ焼酎はさとうきびが原料の焼酎で、下町のもつやき屋ではこれを冷やして梅のシロップを入れて飲む。これも昔から飲んでいた。
都心に引越してきてからは、これが飲みたくてわざわざ電車を乗り継いで出かけていたが、近場で飲めるようになってよかった。

今月は、GENESIS / Nursery Cryme のピンクレーベルのファーストプレスが入荷しました。オリジナルピンクは入手が難しくなってきています。




 

■どうしてうまくいかないんだろう(2017年9月)

これだけ雨続きの8月はちょっと記憶にナイね。
それが終わったら夏が帰ってきたような暑さで寝苦しい。日中の最高気温36度って、どんだけだよ。
梅雨が明けてすぐに海へ行ったのは結果的に正しかったナ。

なんだか消化不良のような夏で遊び足りないなぁ。
これから大嫌いな冬がくると思うと、燃え尽きるまで遊びたくなる。言いようのない焦燥感がある。
関東近郊の海はもうクラゲでダメだろうなぁ。
思い切って中部・東海地方くらいまで行っちゃおうか。

なんてこと考えてたら風邪ひいた。
咳に痰に頭がズキズキして、あああ...
どうしてうまくいかないんだろう。

今月は Sex Pistols/Anarchy In The U.K. のEMIシングルが入荷いたしました。VIRGIN音源ではなく、これが本物です。




 

■先入観で判断するのは良くないネ(2017年盛夏にて)

久しぶりにアクアラインで海底を走って南房総まで小旅行へ行ってきた。
例年、夏の旅行はホテルばかりだったので、今回は志向を変えて旅館に泊まってみた。

実は家人が伊豆のホテルにすっかり飽きてしまい、彼女のご希望により半ば無理やり実現した旅行であった。
従って宿の手配から料理プランの選択まですべて任せていた。

出発前は全然期待していなかったが、これが良い意味で裏切られた。

おそらくリニューアルしたばかりなんだろう、近代的な内装に畳敷きの和室。
備え付けのエスプレッソマシーン。
露天風呂付きの部屋にしたのだが、いつ何時でも温泉にサクッと入れるのは気分が良くてよろしい。

旅館の裏手は海水浴場になっている。海はきれいだった。白い砂浜に澄んだ水。トラフィックジャムを覚悟して伊豆まで行くのが馬鹿馬鹿しくなってくる。
小さな浜だったが、人も少なく、穴場なんだろうナ。

食事も地魚をメインにしたフレンチテイストの和食で良かった。私達には朝夕とも個室のテーブルが用意されていて落ち着いて家族団らんできた。
控えめなサービスも申し分なかった。

期待してなかった分、得したような気分になって帰ってきた。
何でも先入観で判断するのは良くないネ。

今月は SMALL FACES/Ogdens' Nut Gone Flake が入荷いたしました。ちぎれやすい変形の繋ぎ目は、すべてつながっています。レア!




 

■年取ったなかナ(2017年7月)

年を取って気をつけていることがある。それは人と話すとき説教じみた話はしないこと。
若者と話すとき、当然のことながらこちらの方が人生の経験は豊富なので、ついあれやこれやと教えてあげたくなる。
でもね、こういう話は相手の心には届かないだナ。
だから、言わないようにしていることもたくさんある。

一方、言ってあげることもある。
私はよく「泣きが入るのが早いよ」と口にする。
困難なときこそ大切なものが見えてくるものだ。
途中で逃げ出したり、人を頼って解決してしまっては見えてこないものもある。
その「大切なもの」は、本やインターネットには書かれていないことが多い。
老人が「若いときの苦労は...」などと言ったりするのは、その実、自分の経験からきていたりするものだ。

「自尊心が高まれば、泣きが入るのが早くなくなるよ」。
先日、ある若者にそう言ってしまった。

年取ったなかナ。

今月は RANSOME HEAD の唯一のシングル盤 SING が入荷いたしました。希少なYORKレーベルの中でも最難関の一枚。フォーク色の強いYORKレーベルでは珍しいサイケ/スワンプ・ロック。音楽的にも出色の出来栄えです。




  ■情けないが仕方ナイ(2017年6月)

冬バルクが終わったので、減量に向けて動き出した。
やっぱり夏はバキバキがいいよね。
あぁそうそうバルクとは筋量増加を企図して体重を増加させることです。

当然、マクロ栄養素のバランスと摂取カロリーを把握しないことには始まらない。今はMyFitnessPalなど便利なアプリケーションがある。
せっかく増えた筋肉を削らずに、脂肪だけを燃焼させたい。
まずプロティンチップス、クエストバーとかの便利グッズをアメリカから取り寄せた。
ダイエットドクターペッパーも欠かせない。節制しているとこういうジャンクなものが欲しくなる。

やった人は分かると思うが、毎日同じようなものを(餌のように)食べているとツライ。これでは続けることが難しい。
そこで私流のメニューを少し紹介する。
私はダイエット中にハンバーガーやカレーをヘーキで食べる。
脂質がハンバーガーの高カロリーの原因なので、これを徹底的に排除する。
バンズはイングリッシュマフィン、肉は脂肪の極めて少ない赤身の牛ひき肉、チーズやバターの代わりにカッテージ・チーズ。これで驚くほど低カロリー高たんぱくなハンバーガーができる。
カレーだって理屈は同じだ。市販のラードで固めたカレールーでは食べられない。でもカレー粉はただのスパイスの集まりでカロリーなんてほとんど無い。だからきちんと自作すればカレーなんて肉と野菜のスパイス煮込みだ。
私流は、油は少量のココナッツオイル、肉は鶏胸肉(皮無し)、野菜はキャベツ、スープはトマトピューレ。これで低カロリー高たんぱくカレーの出来上がりである。
あ、そうそう、炭水化物も低GIの玄米、オートミール、パスタなんかに代えると効果増大します。

言い忘れたが、ビールは飲む。
口と行動が一致しないのは、いつものことだ。
情けないが仕方ナイ。

今月は WHO / My Generation が入荷いたしました。最近見かけなくなった美品、しかもマトリックス両面1の初盤です。もう出ないでしょう。




 

■穏やかじゃないね(2017年5月)

ミサイルが飛んできたらどうするか、取るべき対応を政府のホームページで読んでみたが、途中でやめてこれを書いている。
一国のリーダーが代われば世界情勢も変わる。それがアメリカならなおさらだネ。
昨今のフランス大統領選挙など、内向きのリーダーが歓迎されている。これが世界の潮流のようだ。
実は、私は政治にはあまり興味が無い。
ただチョット穏やかじゃないね。
それが癪に障る。

もうすぐゴールデンウィークだが、今年は遠出せずに、時期をずらして小旅行にでも行こうかと思っている。
例年、とてつもない人出が見込まれる場所にわざわざ出向き、ヘトヘトになって帰宅するのが我が家の恒例であったが、今年は自然体で臨むことになった。
これが心地イイ。
自由業なんだから、こういうときこそそれなりに振舞わねば。

月日が経つのは早いネ。
年央にかけて梅雨から初夏だ。
大好きな夏がやってくる。

今月は FOGGY の SIMPLE GIFT が入荷いたしました。トニーフーパーお約束のメロトロンの洪水。単なるブリテッシュ・フォークのアルバムとして片付けるには惜しい一枚です。




 

■べらんめえな歯医者(2017年4月)

近所の歯医者に通っている。
最近、奥歯をインプラントにするためにオペをしたら腫れて顔が四角くなった。
今、抗生剤を飲んでいる。

割と大きな医院で、CTなどの医療機器も最新鋭、そして、かなりの数の医師や衛生士がいる。
私の担当医は江戸っ子気質丸出しの先生で大きな声でよくしゃべる。
初めての病院へ行くと、私は必ずこのような特徴のある先生に当たる。
先日、「顔が腫れて困っている」と言ったら、「それはご愛嬌で」と言われた。
こういう先生は信用できる。

今月は QUATERMASS が入荷いたしました。RAINBOW もカバーしたBLACK SHEEP Of THE FAMILY を含む唯一作。歴史的名盤。オリジナルは年々入手困難になってきています。




 

■ハルヨコイ(2017年3月)

かわりばんこに春めいた暖かい日と真冬の凍える日がやってきて、朝起きるとさて今日はどちらなんだろうかと思う。
どうでもよろしいが、「かわりばんこ」の「ばんこ」は番子のこと。昔、製鉄するときに交互に空気を送り込んだため、送る番の人を番子と呼んだ。それで代わり番子である。本当にどうでもイイが。

突然ですが(いつも突然だが)最近、早朝に近所の公園で縄跳びをしている。
朝ジャージ姿で体操をしているご近所の(様子のいい)ご老人たちと(毎朝会うためしかたなく)挨拶を交わす。
私が愛用している縄跳びはボクサー仕様の重量感があり、繊維質のもの。
自宅には誰のものか分からないビニール製の縄跳びがあったが、これがしっくりこない。二重飛びはやり易いが、重量が足りないため手の力がロープにうまく伝えられない。
このボクサー使用の縄跳びは渋谷の東急ハンズで買った。ついでにずっと欲しかったエッグセパレーターも買った。
私は朝、目玉焼きで卵を5個食べる。黄身は1個分しか食べないため、残りの4個の黄身と白身を分ける必要がある。このときに活躍するのがエッグセパレーター。便利でよろしい。お試しあれ。

スーパーには菜の花、新玉葱、新じゃが、春ピーマンが並んでいる。
もうすぐ小石川の遊歩道に梅が咲き、播磨坂の染井吉野が色付き始める。
私の大嫌いな冬が終わる。
ハルヨコイ。でも、浮かれて失敗しないようにしなくては。

今月は MOODY BLUES の赤DECCA MONO盤が入荷いたしました。最初期の厚手のビニールレコード。イギリスの音がします。




 

■足ヒレとビート板(2017年2月)

近所のジムに通い始めて4ヶ月経った。
最近はジムで運動した後にフィットネスプールで泳ぎ、有酸素運動で仕上げるのがお決まりのメニューだ。
時間も限られているので600mだけ泳ぐのだが、最後の200mだけは足にフィンを付けてビート板を持って泳ぐ。
これが驚くようなスピードで泳げる。
魚になったようで痛快である。
先日調子に乗ってスピードを出し過ぎてハムストリングに負荷が掛かり、足がつって溺れそうになった。

今月は ELO のファーストアルバムが入荷いたしました。ここなでコンディションの良いオリジナルファーストプレスは大変レアです。絹目加工された独特の質感のジャケット、広告インナーが付いた完品。入手困難です。




 

■謹賀新年(2017年年頭にて)

年末にかけて家人が体調を崩し、繁忙期の仕事にプラスして家事の手伝いがあり、ドタバタの年末年始だった。
それでも、愚息の帰宅、家人も回復に向かい、元旦には家族全員が揃って氏神様へ初詣。
例年、家族の健康に加えて商売繁盛や経済的な大成功などを願掛けしてきたが、今年は健康のみ願ってきた。
歳を重ねたからだろうか、何事も現実的に考え、物事に自然体で臨むようになってきた。
この感覚が心地よい。
目標も立てないし、予定も極力入れない。
糸の切れた凧のようになりそうだが、そうでもない。
コツは自分の勘を信じること。
今のところ、うまくいっている。

競輪グランプリは村上義の優勝。意外だった。
実力は拮抗しているだけに、一人捨て身で駆けられると、展開有利な選手に風が向く。
競輪はライン戦ではあるが、グランプリは一着以外は意味の無いレースなのだから、やはり全員が優勝を目指さないとだめだと思う。

さて、もうすぐ毎年恒例の健康診断だ。
節制しなくては。

今月は BRATLES/Magical Mystery Tour mono が入荷いたしました。大変出づらい美品です。




 

■自分が楽しくなるように(2016年年末にて)

筋トレはまり込んでジム通い続いている。
私が通っているところは温泉施設やプールなんかも一体になった巨大なジムだが、家から徒歩数分でいけるのがよろしい。
朝一番の空いている時間帯が好きだ。
この時間に来ている人は様子のいいおじいちゃん、おばあちゃんが多い。
自然と顔見知りになるので会釈など交わす。
有名人もチラホラ見かけるが、もちろん声なんかかけない。
みなさん自分のペースで集中して運動している。
放っておいてくれるのは都会の良いところだネ。私の性に合っている。

筋トレ始めてから食習慣が変わった。
炭水化物はオートミールなどの低GI食品かサツマイモや南瓜などの食物繊維を含むものから取るようになった。
脂質は動物性のものは極力排除し、フィッシュオイル、アボカドオイル、フラックスオイル、ココナッツオイルなどオメガ脂肪酸のものを取る。
呑みに出たときは、新宿思い出横丁のRで晩酌をまとめることが多くなった。重いバーベルなど持つことが多いので、関節の損傷がそれなりにある。Rはゼラチン質を多分に含んだつまみが豊富なのだ。自家製の味噌との相性も抜群だ。

思い返せば今年は肩の手術をしたり大変な一年だった。
徐々に自分の体力に自信が持てなくなってきているのかもしれないナ。
ジム通いはその気持ちの裏返しでもあるのかナ。
でも、老け込むにはまだ早いネ。
自分が楽しくなるように生きましょ。

本年最後の更新となります。
本年中は大変お世話になりました。
皆様、良いお年をお迎え下さい。

今月は EAGLES の Hotel California が入荷いたしました。名盤。アメリカのバンドですが、高音質のイギリス盤の人気が高い一枚。




 

■雑文で申し訳ない(2016年11月)

ピンポーンっと誰か来た気配がしたので、「誰か来たぞ!」と自室から家人に叫んだら、「今トイレ!」と叫び返されたので私が応対した。
ミネラルウォーターのデリバリーだった。
驚くほど大量のペットボトル入り段ボールが玄関に積み上げられた。
受領のサインなどして、ご苦労様でしたと配達員を労う。

昔はミネラルウィーターなんて無かった。
いや正確に言えば、銀座のバーでウィスキーのボトルの隣に瓶入りのものがあるくらいだった。

今は学校でも、手洗い場の水は飲料水ではなく、別に飲料用の水道がある。
私が子供の頃は手洗い場の水を口を近づけて平気で飲んでいた。
手洗い場の蛇口にはレモンの石鹸が赤いネット(冷凍みかんが入っていそうなヤツ)に入って括り付けられていた。
あの石鹸の匂いを今も思い出すことができる。香りの記憶ってあるんだネ。知らなかったヨ。

閑話休題。
冬将軍の足音がするので、オイルヒーターというものを初めて買ってみた。
試してみるとものすごく部屋が熱くなるような気がする。
10畳程度の自室用に買ったのだが、取扱説明書をよく見ると15〜20畳用だとさ。
いつもながら、起承転結の無い雑文で申し訳ない。

今月は FREE の Fire and Water が入荷いたしました。歴史的名盤。オリジナルで是非。




 

■あの日の情景(2016年10月)

踏切が少なくなった。
立体交差になり、地上の駅が地下になった。
交通の利便性は増したが、町並みはガラリと変わって、久しぶりに訪れる町では驚くこともある。

少し前は、開かずの踏切が町並みに欠かせなかった。
少年時代、遮断機の下りるキンキンという音を夕暮れ時によく聞いた。
良い事があった日は、その音が弾むような気分にさせてくれた、
嫌な事があったときは、その音を聞くと胸が締め付けられるような思いがした。

私が暮らす場所は東京のど真ん中で、3路線の駅を使うことができる。
どこへ行くのも同じような距離で、便利で申し分ないが、少年時代に暮らした町並みと比べると、なぜこんなところに住んでいるのか分からなくなることがある。

あの日、遮断機の向こう側には買い物籠を下げた母たちの姿があった。野球道具を持った少年たちの姿があった。 秋口の夕方、遮断機が陽炎のように真っ赤に燃えて道路に揺らめいていた。 出かけるたびにあの情景を探しているが、全然見つからない。

今月は CIRCUS の唯一作トランスアトランティック原盤が入荷いたしました。紫レーベル見開きジャケットのオリジナルファーストプレス。入手困難です。




 

■何事も徹底しないと面白くナイね(2016年9月)

肉体改造しようと思ってフィットネスジムに入会した。
同時にサプリメントやプロティンなどの研究を始める。
何事も形から入るのが男の本質だ。
興味が無いことには本当にテキトーで、興味があることにはやたら細かい。
世の女性の皆さん、これが男の本性です。

さて、研究しているうちに、アメリカのサプリが最強であることに気付く。
日本のサプリと比べると大人と子供くらい違う。
そこで個人輸入に乗り出す。
アメリカの業者からプロティンだサプリだと購入するが、それだけではあきたらず、食品の輸入にも乗り出す始末だ。
まだ日本に入ってきていないPB2というピーナツバターが今のお気に入りだ。
ピーナツバターなんてカロリーの塊りだと思っていいたが、このピーナツバターは脂質を85%カットしたスグレモノだ。当然低カロリーでよろしい。

何事も徹底しないと面白くナイね。

今月は LED ZEPPELIN ファーストが入荷いたしました。オレンジレタリングでさえ出にくくなってきています。




 

■夏のクラクション〜伊豆下田から(2016年8月)

愚息にBMW貸したら擦って戻ってきたので、現在親子関係が険悪だ。
その車に乗って家族旅行へ行ってきた(まだ直していない)。
今、帰ってきたばかりサ。
日焼け痕がヒリヒリする。
頭のてっぺんがヒリヒリする。

伊豆下田の帰り道のトラフィック・ジャムは有名だ。
海沿いの国道が一本しなかいため、裏道を知らないと東京まで10時間かかることもある。
私を経験豊富(?)なので自由自在だ。
裏道でも混みそうなときは伊豆スカイライン〜箱根ターンパイクで山の中を走って帰ってくる。ここはさすがにガラガラ。
出発前には名曲を聴きたい曲をMP3プレーヤーに詰め込んで出かける。
道中退屈しないからネ。

今月は QUEEN/JAZZ ポスター付きが入荷いたしました。ヌードの女性によるバイシクルレースをモチーフにしたポスター。一度見たら忘れられません。




 

■茅場町1996(2016年7月)

私は30歳を過ぎてから営業職となり苦しい思いをした。
当時の私は、誰とでも調子を合わせて営業トークができるような人間ではなく、どちらかというと奥手な人間だった。
自分の不器用さに辟易して、それなりにストレスを抱えて日々悶々としていた。

同じ営業の職場にある女性がいた。
とても美しい人で、最初に会ったときから(私にとっては)目立っていた。
職場の同僚として終業後の酒場でもよく同席をした。彼女の話は面白く、(歳は私の方が上だったが)営業の先輩として尊敬していた。

しばらくして私が外資系金融へ転職することになった。
引継ぎなどしながら丁度職場を去る頃、ちょっとしたことで彼女と諍いになり、深く傷つけてしまった。
当時の私は次の職場に気持ちが向いており、慮ってあげる余裕がなかった。
今は謝罪したい気持ちがあるが、叶うことはないだろう。

今月は GOLDEN EARRING/ Moontan が入荷いたしました。エンボス加工のジャケットに大変印象的なデザイン画が映える一枚。英国オリジナルは質感が全然違います。




 

■切ない話しが多い(2016年6月)

Nから連絡があり、デフォルトとはどういう意味か訊かれた。
私は長らく金融機関に勤めていたので、アテにされたんだと思う。
デフォルトとは借金が返せなくなったと宣言したんだよ、と教えてあげた。
するとNは急に不良口調になり、電話口で怒りだし、思いの丈をまくしたて始めた。
聞けば、出入り業者に対して売り掛けを待ってあげたが結局入金されず、ご丁寧に運転資金まで個人で貸し付けていたようだ。
自分のお人好しさ加減に呆れたのだろう。

「べらんめぇ。Kちゃん、これからそいつにクンロク入れにいくから、付き合ってよ。道具はこっちで用意するから。」

そんなこと言うもんだから、凶器準備集合罪についても私は説明しなければならなかった。
収拾がつきそうもないので、金を貸すことと犯罪以外は何でも協力すると言って電話を切った。

切ない話しだが、ショウガナイ。
商売にリスクはつきものだ。覚悟を決めて向き合うしかない。

最近切ない話を聞くことが多くなった気がする。
金の問題、家庭崩壊、親族や友人の死去、まだ何かあったかな。
私だって思い出すたびに悲しくなったり、情けなくなったり、怒りがこみ上げてくることもある...
過去を引きずるか、フラッシュバックを上書きして前に進むか、全ては自分次第だネ。

今月は LED ZEPPELIN / Physical Graffiti が入荷いたしました。まともなコンディションのものは年々出ずらくなってきています。




 

■夏が来る(2016年5月)

かすかに夏の匂いがする。
播磨坂の桜が散って、梅雨が明ければ、もう夏だ。

家に初めてクーラーがきた日を思い出した。
当時のクーラーは現代のような小型の壁付けのものではなく、灰色の大きな鉄の塊りで、私には軍艦のように見えた。
遊びにきた友達と送風口に手を当てて、どちらが冷たい手になるか競ったりした。
そして、体を冷やしすぎて夏風邪をひいたりした。

そういえば、当時は小児科医の往診なんてシステムもあった。
具合が悪い子どもの家まで診察に来てくれた。
私の生家の近所の小児科は、往診にくると黒色のアタッシュケースを開いて診察していた。
ズラリと詰め込まれた医療器具を見てカッコイイと思っていた。
解熱材の注射も色んな色のものが取り揃えてあり、「どれがいい?」なんて訊かれた。
痛い注射を嫌がる子供心に配慮した遊び心があったものだ。
今はそんな医者には会えないネ。

今月は PINK FLOYD/Darkside of The Moon のGRAMOPHONEリムが入荷いたしました。ソリッドブルー直後のプレスでレアです。音質の違いを聞き比べるのも面白いかと思います。




 

■人生こじつけですよ(2016年4月)

椿山荘で行われた第74期名人戦の第一局の大盤解説会へ2日間通った。
昨年叶わなかったことなので素直にウレシイ。
挑戦者は今最も乗っている若手棋士である天彦先生。
戦形は横歩取りの激戦になると予想していたが、その通りの展開になった。
難しい手将棋になり、一日目から見所の多い一局だった。
封じ手の時点では、挑戦者の方が指しやすいような形勢だったが、2日目の中盤くらいから羽生名人の底力を見た。
終盤、名人の鮮やかな寄せが決まって快勝。名局だった。
戦前、「ねじり合いを制したい」と名人が言っていたが、有限実行の快勝譜だった。

播磨坂の桜は満開。 今年は雨模様の日が多く、花見ではじけられなかった人が多かったのではないだろうか。 心配しなくても、入社式だ、こどもの日だ、七夕だと何かにつけて酒は飲めます。 一月は正月で酒が飲めるぞ〜♪って歌があるじゃないの。 人生こじつけですよ。

今月は JETHRO TULL/Aqualung のIslandピンクリムレーベルが入荷いたしました。ほとんどが緑レーベルなので、これぞ幻のファーストプレス。レアです。




 

■それなりにイイ経験(2016年3月)

鼻がムズムズしだしたので、春が近いと思っている。
なんだかピョン吉みたいだ。
私は寒さが苦手なので、春よ来い〜♪早く来い〜♪と毎日歌っている。

先般こちらでも触れたが、悪化していた五十肩が限界にきて、都内の大学病院で内視鏡手術を行った。
2泊3日で入院して、2日目が手術だった。
首に麻酔の注射をされて、恐怖感で目を見開いたが、その後意識が無くなる。
麻酔から覚めると、肩に激痛が走る。
うんうん唸って、横にいるカミさんに何とかしろと声を荒げる。
カミさんでは何とかならないので、看護師が来る。
一本だけですよ、と言われ注射をしてもらう。すると嘘のように痛みが消え、天にも昇る気持ちになった。
あれはヤバイ薬だったんじゃないだろうか。

病室で動けなくなったことなんて、これまでなかったので、やりたい放題をする。
近場においしい手作りピザの店があるのを知っていたので、病室に出前を取れと言ってカミさんを呆れさせる。
コンビニでビールを買って来いと言ったら、カミさんが激怒した。

まぁ、それなりにイイ経験をしたと思っている。
今リハビリに通っている。

今月は RAINBOW/Down To Earth のクリアービニール盤が入荷いたしました。グラハムボネットが参加した唯一作。オリジナルのクリアービニールは激レアです。




 

■ロックな十割そば(2016年2月)

防寒着はモンベルのものを長年愛用している。
もともと登山用に作られたものなので、丈夫で暖かいし長持ちする。
京橋に直営店があり、しばしば出かける。会員にもなっている。
ダウンジャケットのフィルパワー、GOATEXの効用などこの店で学んだことも多い。

その帰りに必ず立ち寄る店がある。
十割そばの店で、蕎麦の実や打ち方よって3種類の十割そばが用意されている。
出前ピザじゃないが、ハーフ・アンド・ハーフもできる。
それよりも注目しているは壁に額装して掛けられているレコードの数々。
ディプ・パープルのインロック帯付きなんかも吊るされている。
ロックなそば屋。
その中で手繰る蕎麦も絶品である。

今月は TRAPEZE の原盤が入荷いたしました。グレン・ヒューズ関連、パープル関連の難関の一枚。スレやすいジャケットですが、きれなコンディションです。名盤。




 

■新春(2016年 年始にて)

新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

年末は恒例の健康診断。
胃の内視鏡で自分の内臓を拝見する。
年相応に疲れているようだ。
コレステロールがステられず、気にかかるが悩んだってしょうがナイ。
大晦日には愚息の帰省などで久しぶりに家族が揃う。
正月用に仕込んでいた刺身やローストビーフを年内に食べ始めていたため、元旦にはすっかり見飽きた料理が食卓に並ぶ。
カヴァで乾杯して、いい塩梅で氏神様に初詣して、ぐっすり眠る。

グランプリはどうだったかって?
勝負は時の運ですよ。(こてんぱんにノサレる)

閑話休題。
季節が早まって春野菜の季節が年明けから年末になったようだ。
例年、三浦半島産の春キャベツを都下のとんかつ店で食べることが楽しみになってる。
今年は年末に出かけた。
無菌管理された豚肉をレアで食べさせるとんかつも名物だが、この日の主役はキャベツ。
フルーツのような甘みがたまらないネ。
この店はキャベツのおかわりできるし、自家製のドレッシングも2種類あったりして、通う楽しみがある。

さあ、もうすぐ腸の内視鏡だ。
食事制限しなくては。

今月は BRINSLEY SCHWARZ/Despite It All が入荷いたしました。スワンプロックの名盤中の名盤。英オリジナルは年々入手が難しくなっています。




 

■年末の恒例行事について(2015年 年末にて)

もう今年も終わり?
充実してると1年が早いらしい。
同じことを繰り返していると1年が早いらしい。

同じことを繰り返していたか?
Yes I did.
充実していたか?
Well...

ところで今年は風邪をひいていない。
残りわずかだ。体調管理を怠らないようにしよう。
サッカー日本代表の試合、たくさん観れた。
来年もチケット取れるようにがんばろう。
レコード入荷がんばったか?
膨大な時間を使ったが結果が出ていない。在庫がみるみる減っていく。来年は頭を使って工夫しよう。

年末の恒例行事がやってくる。
インフルエンザの予防接種、健康診断、KEIRINグランプリ、年越しそばに初詣。予定の行動だ。
そして今年は2年に1回の車検が来た。
私は近所のガレージを探し回り毎回違うところへお願いする。
長年ドイツ車を乗り継いでいる私が、身をもって学んだ要領だ。
これがビックリするくらいサービスや料金が異なる。
下町ロケットじゃないけど、やっぱり誠実な工場に惹かれるネ。

本年最後の更新になります。 本年中は大変お世話になりました。
それでは皆様良いお年をお迎え下さい!

今月は PROVIDENCE/Ever Sense The Dawn が入荷いたしました。インサート付きの完品。年々入手が難しくなっています。




 

■物悲しい季節になったね(2015年11月)

肌寒くなってきたので、冷房器具を引っ込めて暖房器具の埃をふき取ってしばし眺めた。
ネット通販で売れ筋の電気ストーブを昨年買った。
どこか懐かしい形をしているが、モダンである。

私が少年の頃、教室にあったのは黒い鉄のストーブ、通称だるまストーブ。
燃料はコークスで、学校裏まで日直が取りに行く。
シャベルを使って銀色のバケツにザックザックと入れる。
コークスの油臭い匂いを今も思い出す。
ストーブの上には湯桶が置かれ、湿度調節の役割を果たしていた。
触れてヤケドしないように、周りを柵で囲われていた。
子どもたちは給食のパンや蜜柑を上に載せて焼いて食べることが冬場の楽しみだった。

歴史あるフレンチレストランへ行くと今でも薪火のオーブンを使っていたりする。
ガスに比べて微妙な火加減を調節できると聞いたが、素人目にはガスの方が楽に調節できるように思えて可笑しい。
日も短くなって、なんだか物悲しい季節になったね。

今月は WHITESNAKE/Trouble が入荷いたしました。絹目加工ジャケットの質感は英国オリジナル盤にしかない工芸品のようなものです。マイナーレーベルからのリリースのため、枚数が少なく入手困難です。




 

■注射でもしてもらうか(2015年10月)

四十肩、いや失礼、五十肩になって往生している。
家人が腰痛に悩まされて湿布を貼っているのを指差して笑っていたら、自分に倍返しだ。

手の角度によって症状が出る。
痛くも痒くもないとこから、いきなりズキーンと来る。
アアッと声が出て、しゃがみ込む。
暫しうずくまった後に、スックと立ち上がる。
この繰り返しだ。

時間の無駄で馬鹿みたに思えてきたので、医者へ行った。
立派な五十肩と診断され、湿布が出る。
なーんだ、やっぱりそんなもんかと思っていたらこの湿布がよく効く。
ロキソニン成分のモーラステープというシロモノで、貼っている間は嘘のように痛みが引く。
就寝前に貼って寝るが、夜半に薬効が切れて必ず起きる。

これでは根本的な解決にならないので、家人が世話になっている飯田橋の整体師のところへ行く。
立派な五十肩と断じられ、もみほぐしなど色々やってもらう。
評判の整体師だけあって、具合が良くなる。
数日経過して元に戻る。

今、大学病院へ行って注射でもしてもらうか、強力な飲み薬でも貰うか勘案している。

今月は GENESIS/Foxtrot が入荷いたしました。ビッグマッドハッターレーベル、絹目加工ジャケット、カリズマ赤インナー付きの英国ファーストプrス。奇跡的なコンディションです。




 

■僕のギターヒーロー(2015年9月)

小川銀次さんが亡くなられたようだ。

新宿のサーカステントでRCサクセションを観た。
渋谷の屋根裏というライブハウスでクロスウィンドを観た。
吉祥寺のシルエレで小川銀次バンドを観た。

晩年の彼はピックを使わない奏法へとギターの弾き方を変えてしまった。
勇気のいる決断だっただろう。
勤勉な人だった(と想像する)。
晩年はブログなどで日々の生活を発信していた。
故人の生真面目な性格が伝わってきた。

幸運にも何度も吉祥寺のシルエレで晩年の演奏を聴くことができた。
プログレッシブでジャズロックぽくってポップで既成のフュージョンとは違うオリジナルな音楽を演奏していた。

もう生で彼のギターを聴くことができないのは少し寂しい。
同じく鬼籍に入られた忌野清志郎と再会でもして、懐かしいRCのナンバーでも共演されてはいかがかでしょうか。

合掌

今月は DEEP PURPLE / Fireball が入荷いたしました。絹目加工のジャケットにインサートが付いたファーストプレス完品。イギリス原盤の質感は最高です。




 

■マルFで暑気払い(2015年8月)

なでしこ残念だった。
2点返して4-2になったところでは、ひょっとしたらという気持ちが芽生えたが、なんだか準ホームの雰囲気に飲まれてしまった感じだナ。
オリンピックで是非リベンジして欲しいナ。

閑話休題。

アサヒスーパードライの前身でマルFという生ビールがあるが、ご存知か?
マルFのマルは○、Fはfortunate=幸運という意味だそうです。
マルFは市販されていないが、都内で1箇所だけこれが飲める店があり、私は十年来通っている。
現代では電気で冷やすビールサーバーが普通だが、この店では氷で冷やすビールサーバーを使っている。これも都内ではここだけだそうだ。
店主のビールの注ぎ方は乱暴だが計算されていて、1杯飲みきるまで上の泡が下の黄色い液体を覆い、ガスの濃度が終始同じになるように工夫している。職人芸なんだナ。
苦味が立ったその味が私は好きだ。コドモには分からない昔の味なんだナ。
毎年暑くなるとこの店のビールの味が恋しくなる。
これに合うのが手作りのメンチカツ。
丁寧に挽かれた肉につなぎをほとんど使わずにラードで揚げてある。行儀が悪いことを承知で私はタバスコかイングリッシュ・マスタードを持って来てもらい、かぶりつく。
ビールでゴクリと喉が鳴れば、幸せな瞬間が来るという寸法だ。

今月は BLUE CHEER/Outsideinside が入荷いたしました。USサイケの名盤ですが、イギリス盤の質感がよろしい。人気の一枚です。




 

■テンコシャンコだね(2015年7月)

なでしこジャパン、楽しみだネ。
あとひとつガンバッテほしいナ。

一方、サムライブルーは停滞。
浦和でシンガポール戦を見てきた。
ワールドカップ予選だから慎重になるのは仕方ないが、もう少しアグレッシブに行って欲しかったナ。
今に始まったことではないが、日本はスペースが無いと機能不全だね。
まだ先は長いので、うまく修正して欲しいナ。

私にの方も血糖値が人並みに気になり始めて糖質制限を食生活に持ち込んだりしている。
そんなに苦労せずに続けているが、効果のほどはいかがなものか。
ビールがダメだというので、代わりにウィスキーや焼酎をソーダ割りにして呑んでいたら、量が倍になった。テンコシャンコだね。

糖質制限の副産物なのか、ハイボールのうまい店も見つけた。
店は都下の駅前の路地裏にあるが、名前は書かない。混んだら困るからね。
棚に並ぶ多くの種類のウィスキーから選ぶと、目の前で1杯づつ作ってくれる。これで1杯300円くらいからある。
最近この店で晩酌をマトメルことが多いので、品良く振舞うように気をつけている。イイ年だからネ。

今月は TREES / Garden Of Jane Delawney が入荷いたしました。プログレ・フォークの名盤。アナログで是非。




 

■私もバラバラ(2015年6月)

棋界は名人戦の季節だ。今年は羽生名人の防衛で幕を閉じた。
椿山荘で行われる第一局の解説会を聞きに行くことが毎年の楽しみだったが、今年はどうしても外せない用事があって叶わなかった。
来年は是非出かけたいものだ。

名人戦が終わると梅雨入りなんだが、今年は梅雨入り前に夏が来ちゃった感じか。
このところ季節感がバラバラあるいは気まぐれで、少年時代の記憶に体が慣れているので苦労する。
伊豆の常宿に予約を入れた途端に箱根山が噴火しそうになった。噴火警戒レベル2だそうだ。
どうしよう。

そういえば良いこともあった。
W杯の壮行試合イラク戦、2次予選シンガポール戦、チケット取れた。
こんなことこのところなかったので、素直にうれしい。

季節感もバラバラだが、私の文章もバラバラだ。
相変わらず支離滅裂な散文だね。
そういえばGSで ♪My Baby バラバラって歌があったね。
誰の曲だったけ。

今月は QUEEN/The Work ツアーパンフレット付きが入荷いたしました。入手困難です。店主も初めて見ました。




 

■茶化すのは飽きた(2015年5月)

テレビなんかで顕著だね。
茶化すのは飽きた。
スポーツ選手のヒーローインタビューなんかでもはぐらかすような受け答えが多いネ。
別に良いも悪いも無いけど、元々はロックンローラーの専売特許だったような気がするけどね。ジョンレノンとかね。
かく言う私も家人がシリアスな話をしているときに、合いの手のような気持ちで茶化したり混ぜ返してして発狂されることがある。

気が短くなってイケナイ。
世の中自分の思い通りにならない事の方が多い。
テレビでも何でも静観しましょ。

今月は Beck Ola のモノラル盤が入荷いたしました。ワンボックスEMIのファーストプレス。英国モノのオリジナルは激レアです。




 

■ガンバッテ欲しいナ(2015年4月)

サッカー日本代表、監督も決まってようやく落ち着いたかナ。
親善試合見たけど、ボールが縦に動いて小気味良かったな。
いつものことだけど、期待に胸が膨らむネ。

播磨坂の桜は満開。
散歩のおりに毎年見ているが、何度見ても美しい。
鼻がムズムズしなければ最高だね。

3月は学校を卒業した人にとっては別れの月。
4月は新社会人や新入生などの諸君にとって新しいことが始まる月。
袴姿の女性やスーツ姿の若者をよく見る。
新しい環境でもガンバッテ欲しいナ。
力みすぎないのがコツだと思うがね。

今月は JETHRO TULL/Aqualung が入荷いたしました。ISLANDマーク入りレーベルの初期プレス。絹目加工のジャケットの質感などノスタルジックな一枚です。




 

■もう梅は咲いているね(2015年3月)

暖かくなってきた。
桜が咲くまでもう少しだね。

足繁く通っている酒場が江東方面にあって、初鰹を食いに出かけた。
着席して、いきなり鰹刺し2皿頼んだらおばちゃんに笑われた。
もう一皿追加して、コップ酒もおかわり。
早々に帰宅した。
卑しいからかナ。季節の食べ物で春の到来を感じている。
それなら、どじょう鍋で梅雨、うなぎで初夏、新子で盛夏といきましょうか。

レコード在庫が減ってしまい、入荷に四苦八苦している。
でも、こんなもの序の口だ。もっと苦労したこともある。
今年は忙しくなりそうだ。

今月は GRAHAM BONNET / Same が入荷いたしました。英国Ring盤での入手が年々難しくなっています。




 

■駈け出しでござんす(2015年2月)

アジアカップ残念だった。
中2日の疲労が原因だったか?、否、気持ちの問題だったような気がする。
PK戦になったとき、ああ、これは危ないなと思った。
GK川島も普段は噛み付きそうな表情になるのに、このときはどこか冷めているように感じた。
誰かの気持ちが誰かに伝染する、そう感じた一瞬だった。

文学界、発売日に買いに行った。
品薄になるに決まっていると予想していたからネ。
天は二物を与えず。でも、又吉さんには当てはまっていない感じだナ。
講釈、能書きばかりの古株作家より百倍面白い。
今後も続けて欲しいナ。

八百屋の店頭には春野菜が並び始めた。
菜の花、新玉葱、新じゃが、などなど。
一旦食べ始めると、毎日同じものを食べているような気がする。
このところ、ようやく自分の生活のペースが掴めてきたような気がする。
遅くないか?
いえいえ、まだまだ駈け出しでござんす。

今月は LOUDEST WHISPER のピクチャースリーブ付きシングルが入荷いたしました。アイルランドの至宝フォーク。原盤はレアです。




 

■同じことを繰り返している気がする(2015年新春)

新年明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いいたします。

昨年はレコードやCDの輸入で為替レートに悩まされた1年だったナ。
消費税もたっぷり納税させられてヘロヘロだった。
レコードの消費税ゼロにできないかね。
今年はレコード以外でも新しい事業を始める予定だ。
安定した1年にしたいナ。

競輪グランプリは武田が悲願の優勝。
関東勢の優勝はいつ以来だろう。ちょっと記憶に無い。
直前まで本場へ行くか迷っていたが、帰省ラッシュの中を大阪まで行くのは気が引けたので、インターネット投票、テレビ観戦とした。
競輪祭の恩を平原がここで返した形となった。こんな義理のやり取りで結果が決まるとも思えなかったが、他地区の先頭の村上兄、深谷の自力は信頼できないから車券の軸は武田だよナ。
ファンもよくわかっていて武田-神山で5倍強くらいのオッズだった。こんな低いオッズはグランプリで初めて見た。
私もトリガミだったが2年連続的中した。良しとしなきゃナ。

恒例の初詣は家族で小石川の氏神様へ。
お神酒など振舞われて千鳥足で帰宅する。
おめでとう、なんて言って呑み直すがあっという間に高鼾で、昼間に目が覚める。
これも、いつもの事だ。
なんか同じことを繰り返している気がするナ。
年取ったかナ。

今月は QUEEN/Innuendo が入荷いたしました。アナログ盤での入手が年々難しくなっています。




 

■勝利の女神に愛されたいナ(2014年年末にて)

今年もJ1昇格プレーオフ決勝を見に行った。
国立が工事中なので、今年は調布にある味の素スタジアムで行われた。
ご存知の方もいらっしゃると思うが、結果はJ2下位チームのモンテディオ山形が上位のジェフを下してJ1昇格を決めた。
準決勝のジュビロもそうだが、上位チームが下位チームが負けるケースが多い。

このプレーオフのルールは独特で、延長戦は無い。
同点の場合はJ2の順位が上位のチームが勝ち上がる。それが決勝戦であれば即昇格だ。
つまり下位チームは引き分けでは意味が無いので、開き直って攻めてくる。
そこが面白い。
そして結果を見る限り下位チームが勝っている。
勝負に臨む気持ちが大事、そう感じさせてくれる。

山形は勝利の女神に愛されているいる感じだナ。
準決勝は後半ロスタイムのコーナーキックで、ゴールを空けて上がっていたゴールキーパーがヘディングシュートを決めて勝ち上がった。めったに見れるものじゃない。

来年こそは私も勝利の女神に愛されたいナ。

今月は QUEEN の A Night At The Opera が入荷いたしました。エンボス加工されたジャケットに厚手のインナースリーブ。オリジナルは質感が素晴らしいです。




 

■気分次第だね(2014年12月)

アッと言う間に11月だね。
もう少しでで2014年も終わりだね。

輸入盤屋なので為替レートはそれなりに気になるのだが、今年は円安が進んだね。
消費税も上がって物価も上がって。
発表される経済指標は良いものが多く景気回復が続いているようだが、消費者の賃金上昇が追いついていない感じだナ。
可処分所得は減っているので、景気回復を実感できない人が多いと思う。

年末は恒例の競輪グランプリを見に行きたいが、叶うだろうか。
例年立川、京王閣、平塚で持ち回りだったが、何故か今年は岸和田で行われる。
12月30日に日帰りで大阪というのもどうだろうねぇ。
ま、気分次第だね。

今月は UFO の Lights Out が入荷いたしました。名曲ズラリ。この頃のマイケルシェンカーが一番好きです。




 

■夏休みが1ヶ月あったらね(2014年11月)

夏の終わり頃、贔屓にしているブリティッシュパブへ行った。
店は浅草の外れにある。
ハートランドの生ビールを置いている都内では貴重な酒場だ。

近場には外国人のための木賃宿があり、昼間の観光が終わると金の無いバックパッカーたちがこの店に集まってくる。
お世辞にもきれいな店とは言えないが、気遣い無く呑めるのがよろしい。

この日はフランス人の二人組と隣り合わせになり、流れでしばらく一緒に飲んだ。
1ヶ月夏休みを利用して日本に来たという。
その休みの長さに驚いたが、パリのファクトリーワーカーでは普通のことだと言う。

「日本人じゃなくてよかったよ」

そいつからそう言われた。
GDPの差がどこから来ているのか分かったような気がした。

今月は ZZ TOP の FANDANGO が入荷いたしました。もっともブルースロックしていた頃の白熱のライブ。オープニングのサンダーバードは名演、エルビスの監獄ロックのカバーも秀逸です。




 

■たまには良い事言うね(2014年10月)

夏休みに伊豆の常宿に家族で出かけた。
10年以上お世話になっているホテルだ。
昔ホテルのバーでシェイカーを振っていた人がレストランでお皿を片付けているのを見かけたりして、時の流れを感じた。
海だけが昔と変わっていない。

サッカー新生日本代表のベネゼエラ戦見に行った。
中盤の新戦力は楽しみな存在だが、私の目に良かったと映ったのは、岡崎や本田など昔のメンバーばかりだった。
決め手に欠ける間延びした試合で、残念だった。
成熟には時間がかかりそうなチームだと思った。
帰りはどっと疲れが出て、横浜線に乗る気がしないので、新幹線で東京まで帰ってきた。

帰宅すると、スタジアムでも一滴もビールなど飲んでいなかったことに気づき、家人に酒の支度を命じて風呂場に向かおうとすると

「もう秋口ですから、お燗でもつけましょうか」

たまには良い事言うね。

今月は FAUST の SO FAR が入荷いたしました。全てのインサートなどが揃った英国盤。これぞコレクションという気がする一枚です。




 

■盛夏にて(2014年9月)

梅雨が明けたら刺すような日差しだね。
東京の昼間はアスファルトの照り返しがキツくて、出かける気がしないネ。

最近痛ましいニュースが多いネ。
世間からどう見られているか、人からどう見られているか気にしすぎの人が多くなっている気がする。
大人として世間体を気にするのは当たり前のことだけど、誰とでもうまくやっていくことはできない。
何も死ぬことはないじゃないか。

毎年の恒例で、もうすぐ伊豆下田へ旅立つ。予定の行動だ。
昨年は到着早々にコンプレッサーで空気を入れ過ぎて浮き輪を二つ破裂させてしまい、家人とバトルになった。
今年は気をつけよう。

今月は MATCHING MOLE の LITTLE RED RECORD が入荷いたしました。こちらもブリティッシュカンタベリーの名盤です。




 

■説教っぽくなってイケナイね(2014年8月)

W杯!残念!

世の中自分の思い通りにならない事なんてたくさんあるということ。
泣くな長友君。
人生のチャンスを生かせる人は1%で、思い通りならない人が99%だ。
なぜ涙が出たか?
それを理解していることが肝心なことだ。

勝つということは偶然や奇跡なんかじゃない。
具体的な勝算の積み重ねの彼方にある現実だ。

他のスポーツでも、仕事でも、それは同じだと思う。
裏を返せば、具体的な勝算を積み重ねていないのに泣いている人は偽善者だ。

長友君、なぜ涙が出たか?
それは君に勝算が、根拠があったからだろう。
それがあっても、思い通りの結果にならないことがあるのが勝負の厳しさだ。
できる努力をすべて行った一握りの人にだけ、運を語る資格がある。
つまり運は人が理解しているよりずっと高級なものだ。
物事のほとんどのことは運以外の要素で結果が決まる。

コロンビア戦、開き直って前に出ただろう。
リスクの無いところにリワード(報い)は無かっただろう。
それが分かればいいじゃないか。

年をとると右寄りになったり、説教っぽくなってイケナイね。
別に大した話じゃない。

今月は ROLLING STONES/BROWN SUGAR のピクチャースリーブ付きが入荷いたしました。ヨーロッパで値上がり傾向にあります。安いうちに是非。




 

■ワールカップ、ガンバレ!ニッポン!(2014年6月)

壮行試合キプロス戦見にいけた。
埼玉スタジアムは自宅から地下鉄で乗り換えなしで行けるのでよろしい。
問題はスタジアム内にろくな食べ物が無いこと。
待ち時間が長いので食料は必要だもんね。
みんな、食料は別のところで調達してきていた。要領わかってるね。

本田選手のことなど色々言われているが、親善試合のコスタリカ戦も良かった。
この調子で本番を迎えて欲しいナ。

今月は QUEEN/A Night At The Opera が入荷いたしました。名曲ボヘミアンラプソティーはこのオリジナルで聴いて欲しいナ。




 

■良しとしようか(2014年5月)

ゴールデンウィークになると家人は人の多いところへ出かけたがる。
そうしないとゴールデンウィークを過ごしたの気がしないと訳のわからないことを言う。

というわけでとある臨海公園へ行ってみた。
覚悟していたが、そもそも高速道路の出口から渋滞している。
怖いもの見たさというのか、いったいどれくらい時間がかかるのか興味が湧いてくる。

ほうほうの体で公園に到着すると、どこにこんなに人がいたのかと思うってしまうほど人がいる。
昼食時に焼きそばを買おうとしても30分くらい並ばないといけない。
帰路もまあ然りで、夕食も店屋物なんか取ってしまう。
その後2日くらい疲れが抜けない。

まぁ天気もピーカンだったし、良しとしようか。

今月は COLOSSEUM/Valentyne Suite が入荷いたしました。大渦巻きのファーストプレス、インナー付属します。ヴァーティゴのオリジナルはますます出物が無くなってきてますね。この機会に是非。




 

■笑って海へ行きたいな(2014年4月)

鼻がムズムズしだして、近所の播磨坂の桜が満開になると途端に暖かかくなった。

サッカー日本代表に怪我人が出てきて心配だが、日本の選手層も厚くなっていきているので、私はそれほど心配はしていない。
スポーツに怪我は付き物だが、無事これ名馬でもある。やはり岡崎、本田、香川、長友はスゴイと思う。
世界で活躍している日本人を誇りに思う。
決勝トーナメント進出、いやそれ以上の結果を私は期待している。
それにしても壮行試合のチケット取れないね。

もうすぐ桜が散って、梅雨が来る。
私が好きな夏はもうすぐだ。
今年も笑って海へ行きたいな。

今月は YES/Fragile が入荷いたしました。オリジナルは年々出づらくなっています。この機会に是非。




 

■冬来たりなば春遠からじ (2014年3月)

サッカー日本代表戦のチケット取れない。
ニュージーランド戦、先行発売はずれ。
当然。

ニュージーランド戦、再抽選、はずれ。
憮然。

ニュージーランド戦、再々抽選、はずれ。
呆然。

キプロス戦、先行発売、はずれ。
愕然。

今、ダフ屋のお世話になって意地でも見に行くか、テレビで観戦するかで迷っている。

季節の変わり目です。
皆様お風邪など召しませぬようお気をつけ下さい。

今月は HAROLD McNAIR/THE FENCE が入荷いたしました。コンディションはイマイチですが、ブリティッシュの中では、究極の変形ジャケットもの。数が少なく入手困難です。




 

■切っときましたから(2014年2月)

毎年のことだが、健康診断の季節がやってきて、お決まりの病院へ出向いた。
私は年末年始やクリマスシーズンに健康診断を行う。
そんな忙しない時期に誰も健康診断なんてやっていないので、空いていてよろしい。
ゴールデンウィークに行楽地へ出かけないのと同じ理屈だ。
私が例年お世話になっている病院は内視鏡検査のときに軽い麻酔を使う。
ボーっと意識が飛んでいる間に散々いじくりまわしてくれるので楽(?)だ。
麻酔から醒めると、目の前にナースさんが居て

「ポリーブあったから切っときました。当分お酒呑まないで下さいね。」

「え〜っ!」

今月は Ernie GRAHAM のピクチャースリーブ付きのシングル盤が入荷いたしました。唯一作のLPもいいけどこちらも負けず劣らずイイ。値上がりする前に是非。




 

■本年もよろしくお願い申し上げます(2014年年初にて)

KEIRINブランプリは金子が優勝した。
本場で観戦したが、深谷が号泣していたのが印象的だったな。
師弟関係がもたらした大きなタイトルだった。
深谷は東のラインに割り込まれないように工夫して走っていたね。
会社でも何でも自分が成功するためにはいい部下が必要だね。

正月は氏神様へ初詣。
実は近所には徒歩圏に名の通った神社や寺院などが複数ある。
しかし、毎年お参りしてもご利益が実感できなかったので、今年は最も近く、最も小さな神社へ行った。
聞けばこの神社が小石川の氏神様だという。
お神酒など振舞ってもらい、千鳥足で帰宅した。

三が日は、家族が久しぶりに揃ったので、何かして遊ぼうということになり、意見を募ったらカラオケになった。
ジャブジャブとチューハイなんか呑んでから、10曲くらい絶叫した。
今、喉が痛い。
本年もよろしくお願い申し上げます。

今月は KHAN の唯一作が入荷いたしました。過小評価されている傑作アルバム。こういうレコードをアナログで聴いて欲しいなぁ。



 

■高いのか安いのかよくわからんね(2013年年末にて)

J1昇格プレーオフの決勝を見に国立競技場へ行きました。
覚悟はいいか?
この台詞が電光掲示板に何度か表示されてからキックオフ!
予想していた通りリーグ戦下位の徳島が勝利した。
ボールの支配率は上回っていたけれど、京都の選手ガチガチだったな。
いいもの見せてもらったな。SS席で4000円ちょっとなんて随分お得な感じがするけどネ。
ブーイングしていた京都サポーターが最後は拍手していたのが印象的だったナ。
来年も必ず行こうと思いました。

ポールマッカートニーの日本公演を見に東京ドームへ行きました。
3時間近くのライブでビックリ。
1万2000円のS席て高いなァと思っていけど、見てみてチョット得した感じがしたナ。
ミックジャガーもそうだけど本場ブリティッシュロックのアーティストは年齢を感じさせないね。
いつだったか日本の大御所のロックシンガーが言っていた。
「1時間半から2時間が限界。それ以上は客がアキちゃう。」
自分が楽したいだけなんじゃないの?

ストーンズ来年来るそうじゃん。やっぱり行くべきかね。
花道沿い8万って本当かね。
高いのか安いのかよくわからんね。

最後になりますが、本年は大変お世話になりました。
来年が皆様にとって飛躍の年になるこを願って締めくくりたいと思います。
良いお年をお迎え下さい。

今月は YES の Close To The Edge が入荷いたしました。マトリックス1が強烈に求められますが、こちらでも充分楽しめます。



 

■見守るしかないネ(2013年12月)

日経新聞の本社へ王座戦の解説会を聞きに行った。
フルセットにもつれ込んでいる上に解説者が人気の藤井九段だったので、整理券を早めに取りに行った。
ユーモアに溢れた解説に肝心の将棋の方も熱戦で大変な盛り上がりであった。

帰りに30年続いている屋台へ立ち寄った。
東京の屋台は建前ではイリーガルなので場所は書かない。
熱燗のつけ方も昔と同じ。
おでんは昔のお姉さんが味が染みたところを見繕ってくれる。

寒い季節にちょっと呑んでサッと帰る
長っ尻にならないのがイイネ。

馴染みの屋台が東京から少しずつ消えている。
今残っているのは10件もないのではないだろうか。
言いたいことは山ほどあるが、私にできるのは見守ることだけだ。

今月はTYRANNOSAURUS REX/Sleepy Maurice 限定シングルが入荷いたしました。コースターや栞が付属した超貴重盤です。




 

■何かいいことないかなぁ(2013年11月)

季節の変わり目です。
風邪など、ましてやインフルエンザなどお召しませんように、皆様充分にお気をつけ下さい。

先日、所用で芝公園の方へ行ったとき、国道沿いの歩道を歩いていたら、かなりのスピードで走ってきた自転車と激突しそうになった。
乗っていたのは30代半ばくらいのOLさんで、肌寒い季節なのに半ズボンで疾走している元気ある人だった。

当然、文句を言うべきなのは私の方なのに、あまりに突然のことだったので反射的に「アッ、スミマセン」と言ってしまう。
半ズボンの彼女はすごい形相で私を睨みつけた後、再び猛スピードで去っていってしまった。

冷静になってみると、腕が擦れていたようで赤くなっている。
次第にじんじんしてくる。
同時に半ズボンに対する怒りがこみ上げてくる。

「バカヤロウ」

一人で呟いたら、すれ違ったサラリーマン風の男に振り返られた。

あぁ、何かいいことないかなぁ。

今月は ARMAGEDDON の唯一作が入荷いたしました。ボビーコールドウェル執念の一作。ハードプログレの名盤。1〜2度聴かれただけの超美品。めたに出ないでしょう。




 

■遊びで忙しい(2013年10月)

ポールマッカートニー、チケット取れた。
BEATLESの曲を中心に演奏するそうで、今からとても楽しみにしている。
本当に彼の歌を聴けるのはこれが最後になるかもしれないね。
東京ドームは私の巣から徒歩5分だ。
便利でよろしい。

日比谷10円コンサート、チケット取れなかった。
ゴールデンカップス見たかったなぁ。
オンタイムで見ていた人って今70歳、80歳くらいの人だナ。
洋楽ロックのアーティストの来日がほとんんどなかった時代だから、当時の10円コンサートはオモシロかったろうな。

キリンカップのガーナ最終戦、チケット取れた。
でもカテゴリー1はダメで角のところ。
日産スタジアムへ行くのは初めてだ。
オフィシャルショップで本田のユニホームも買ったし、準備は万全だ。

遊びで忙しいのもたまにはいいじゃないか。

今月は FAIRPORT CONVENTION/LIEGE &LIEF が入荷いたしました。ピンクレーベルのファーストプレス。年々入手が難しくなってきています。




 

■夏のクラクション(2013年9月)

十数年続いていた伊豆への夏の旅行が一昨年途絶えた。
沖縄の孤島へ行ってみたりしたが、何だか落ち着かない感じで、やっぱりいつものとろへ今年は行こうとういことになった。
伊豆の常宿に予約を入れて、今はもって行く荷物を準備中だ。
新品のゴーグル、日焼け止め、クールダウン用のローション。
夏のピークの伊豆、昼下がりの静寂が私は好きだ。

確か夜空の星がきれいだったな。
渋滞の車が鳴らすクラクションも今は恋しい。

今月は PENTANGLE の SWEET CHILD が入荷いたしました。紫レーベルのファーストプレス2枚組。年々出にくくなっています。




 

■盛夏にて(2013年8月)

蔵書が増えすぎて本棚に収まりきれなくなったので、処分しようと思っている。
しかしながら、処分する本を分別するにあたり読み返したりしているので遅々として作業が捗らない。
ハードカバーの本など処分するのが惜しくなる。
金が無い時期にわざわざ文庫に下りるのを待って買い求めた文庫本も処分するのが惜しくなる。
ちょっと時間がかかりそうだ。

梅雨が明けたそうだ。
今年は雨が少なかった気がする。また、米不足になんてならないだろうね。
昨年の夏は十数年続けて家族で訪れていた伊豆のホテルを取りやめにして、沖縄の小さな島へ旅行に出掛けた。
今年はそのホテルへまた出掛けてみようと思って予約した。
初めて訪れるホテルも胸が躍るが、行き慣れた常宿は安心感がある。
リラックスして何もしないことがバカンスの基本だものね。

今月は FAIRPORT CONVENTION の ファーストアルバムが入荷いたしました。まともなコンディションは年々出ずらくなっています。




 

■雨奇晴好(2013年7月)

ワールドカップ出場が決まってヨカッタ。
私はアメリカW杯予選から見続けているが、日本代表も随分頼もしくなった。
試合を見ていて感じるのは、選手が精神的に自立していること。
最後には必ずなんとかなるという自信が窺えること。
これはドーハの頃には無かったものだ。
この自信には根拠がある。日頃の自身の行動が、これまで自分がやってきたことが裏づけとなっている。
根拠の無い自信は思い込みでしかない。

閑話休題。
空梅雨だそうで、湿度は高いがまずまず生活しやすい。
小型冷風除湿機という家電製品を買った。それも2つも買った。
エアコンを使うより節電になるし、使い心地もすこぶるよろしい。
除湿機能がついているので、どれくらい水が取れるのか興味深く観察していたが、これがビックリするほどよく取れる。
部屋がカラッとして気分がイイね。
気は持ちようで、晴れても雨でも、どちらも素晴らしい景色だと思えば良いね。

今月は Bob Marley の Burnin 英国オリジナル盤が入荷いたしました。Live も人気が高いですが、こちらも負けずに名盤です。




 

■春風万来(2013年6月)

春は将棋の名人戦の季節。
ここ数年、開幕局は目白の椿山荘で行われている。
例年通り大盤解説を聞きに出掛けた。
自宅からは文京ビークルという区営のバスが運行されているので、足の便が大変よろしい。
名人と挑戦者が署名した封じ手がチャリティーオークションにかけられ、驚くような高額で落札される。
早々に入札を諦めたけど、欲しかったナ。

この季節は街の酒場にも紺色のスーツ姿に新入社員たちがちらほら見られる。
新しい環境に燃えている人、はしゃいでいる人、辟易している人など様々だ。人間観察が面白いネ。
自分はバブル真っ盛りに証券会社に就職した口だった。
当時を思い出すと少しだけセンチメンタルな気分になる。
大変だろうが、新入社員諸君には自分を見失わずに頑張って欲しいナ。

もうすぐ梅雨、それから夏がくる。
今年も無事に乗り越えられるだろうか。

今月は FAIRPORT CONVENTION/John Babbacombe Lee のオリジナル盤が入荷いたしました。紛失しやすいスティッカーまでついた完品です。



 

■これは困った(2013年5月)

たまには真面目にレコードの話しを。

レコード買えない。
現地で買えない。
仕入れできない。
現地にモノが全然なくなってきた。
これは困った。

売れるペースは変らないので、店頭の在庫は減る一方。
ウォントリストは山ほど来るが入手が難しいものばかり。
これは困った。

新聞の三行広告で「レコード買います」ってのを見かけたな。
アレやろうか。
日本の新聞に広告出して英国オリジナル盤なんて売ってくれる人いるわけないじゃん。
これは困った。

困ってばかりいてもショウガナイので、家族でディズニーランドへ行った。
行ってはみたが、乗りたいアトラクションの趣味志向が家族でバラバラ。
みんな衝動的に行動するワガママな人たちなので、なかなか目当てのアトラクションにたどり着けない。
おまけに私の悲願だったアトラクションはディズニーランドではなくディズニーシーにあることが解り、へたり込む。
これには困った。

今月は RUPERT HINE/Pick Up A Bone のオリジナル盤が入荷いたしました。Purple 関連の難関の一つ。オリジナルは繊細な絹目加工ジャケットが印象的です。




 

■艱難(2013年4月)

かれこれ七、八年前になるだろうか。
オフィス街の真ん中にある屋台の珈琲屋へ足繁く通っていた時期がある。
屋台なのに注文の度に豆を挽き、三島由紀夫に似た主人が一杯づつペーパードリップで淹れてくれる。
その丁寧な仕事ぶりに感心しながら暫し待つと、珈琲の香りが漂ってきて脳を刺激する。
苦味より酸味が立ったここの珈琲を飲むと思い出すことがある。

私としては大事な決断を逡巡していた時期だった。
広場のベンチに腰掛け、考えを巡らせては悶々としていたこと、苛立っていたこと。
天を仰いでため息を吐いて、気付いたこと。
それは、何かに従属していてはカンファンタブルになれないといこと。
大事なことを決めるとき、何時も私は一人で決める。妻にも、家族にも、誰にも相談しない。
このときもそうしたような気がする。

先日、歯を直しに行ったついでにその屋台へ寄った。
私の顔を覚えていたようで、お久しぶりです、と言われた。
びっくりしたが、当たり障りの無い会話をしながら珈琲を飲んだ。
はっとして、この主人も同じような悩みを乗り越えてここで珈琲を売っているのかもしれないとふと思った。

今月は Dave BERRY のオリジナル盤が入荷いたしました。クレジットこそありませんが Jimmy PAGE が参加している一枚。至高のツェッペリンサウンドが聴けます。  



 

■春よ来い(2013年3月)

暖かくなったり寒くなったり忙しいったらありゃしない。
我が家はセントラルヒーティングなので、エアコンが無い。
風量のみ調節可能で、温度調節ましてや湿度なんて調節できない。

というわけで、セラミックファンヒーターなるものを初めて買った。
それも2台買った。

これがなかなかよろしい。

暖めるパワー不足は否めないが、湿度やタイマーなど小型の割りに賢くて重宝している。
しかしながら問題点もあって、気がつくと家族全員がヒーターの前に集まっているときがある。

そこで私は炬燵を買うことを提案した。
近場の家電量販店へ商品を見に行ったが、頃合の炬燵はすべて在庫切れだった。
ましてや炬燵のカバーなんてほとんど売り切れだ。
店員を捉まえて訊いてみると、シーズンの終わりということだった。
そうね、もうすぐ春だもんね。

今月は CREAM の Disraeli Gears 英国オリジナルmono盤が入荷いたしました。再結成も随分昔のことのような気がします。名曲ずらり、彼の代表作です。



 

■謹賀新年(2013年 年頭にて)

ERINグランプリは村上兄が優勝した。
単騎の選手がまくって優勝するパターンはこのレースではたまにある。海老根が優勝したときを思い出した。
期待された関東ラインは、深谷に武田がホームでカマされたときに終わっていた。
大雨の中観戦した。
私の記憶では雨のグランンプリは近年無かったような気がする。
村上は怪我による体調不良が囁かれていたが、それを跳ね返して優勝したところがスゴイね。
どんなスポーツでも泣き言いわずに結果で示せる選手がカッコイイね。

閑話休題。

折れた前歯(前回参照)が完治した。
セラミックとプラスティックを混合した差し歯を入れたので、この年にして負傷する前より歯並びが良くなった。
大変うれしいが、その歯の治療費は大変な出費だった。
これをグランプリで捻出しようと目論んでいたのだが、人生思ったようにならないネ。

今月は TIME の 英国オリジナルプレスが入荷いたしました。ギターによる変拍子プログレの金字塔。大変人気のある一枚です。




 

■厄年なんじゃないだろうか(2012年 年末にて)

浅草の屋台で呑んでいたら、隣の自衛隊員と仲良くなって、話してみるとイヤミ気のない連中で、一緒になってハシゴ酒してしまう。
帰り道、生まれて初めて電車とホームの間に落ちて、前歯が折れた。

それから一週間後、車でちょっとした接種事故を起こしてしまう。
あっいけねぇと思って路肩に車を止めると、相手が車から降りて猛然とダッシュしてきて鬼の首を捕ったようにまくしたてられて、ヘトヘトになる。
今保険屋が手続きをしている。

こうなってくると、電話が鳴ると何か悪い用件のような気がして出るのを躊躇うようになる。

もうすぐ大晦日、そして正月だ。
私は家人を呼んで今年の正月どこへ初詣に出かけたか調べるように命じた。
来年は今年と違う神社に出かけようと思っている。
こうなると何かのせいにしないと気が治まらない。

昨日テレビを見ていたら、あるタレントが、怪我人を見舞うときにはオメデトウと言うことににしていると言っていた。
その後、必ず良いことがあるからそう言うそうだ。
本当か?
本当なんだな?
悪いことの後には良いことがあるんだな?
何もなかったらあのタレントに不幸の手紙でも送っておこう。

それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。

今月は Gentle Giant の Octpuss 英国ファーストプレスが入荷いたしました。このコンディションは大変レアです。




 

■心意気ですよ(2012年晩秋にて)

テレビがツマラナイ。
何だかどのチャンネルを見ても同じ番組をやっているような気がしてくる。
同じような顔ぶれがひな壇に並んでいたり、どこかで見たような企画を人やチャンネルを変えて繰り返しやっているような気がする。
味の無くなったガムを延々噛んでいるようで、文字通り味気ないネ。本当につまらない。

以前のテレビは面白かったナー。
ドリフなんかそれを見ることがその日のメインイベントで、番組が始まる10分前にはテレビの前に陣取っていたし、ザ・ベストテンでも贔屓の歌手なんか出てなくても必ず点けていたような気がする。
お笑いでも昔はもうやめてくれというほど、つまり本当に腹がよじれるほど笑った記憶があるが、今はない。

景気が悪い、予算が無いからだと言う人がいる。
その能書きがエンターティメントをつまらなくしてるのが分からないのかね?
昔無茶やっていた人が急に理屈っぽくなったり怒りっぽくなったりしているのが最もダメだね。
お金なんかじゃない。その心意気がツマラナイ。
日本全体が貧しくなってきているようで悲しいネ。

先日、人形町の喫茶店でコーヒー飲んでたら居心地が良くって小説30ページくらい読んでしまった。
思い返してみると店内は換気が悪くてタバコの煙は充満しているし、特別コーヒーがうまいわけでもなかった。
何故だろうと思ったが、また来ようと思って看板を見上げたら"心意気を売る珈琲専門店"と書いてあった。
そう心意気ですよ。

今月はRod STEWART の Gasoline Alley 英国ファーストプレスが入荷いたしました。深くエンボス加工された独特の質感のコブラスキンジャケットに大渦巻きレーベル、後発盤は見かけますが初盤は大変レアです。



 

■神田のイモリ(2012年11月)

小川町の天ぷら屋で冷たい鮑と鮪の刺身で一杯やって、評判の掻き揚げ天丼をかっ込んでから、のれんを手で勢いよく跳ね上げて表の路地へ出ると小動物にバッタリ出くわした。
突然現れた意外な相手にビックリして、うわぁ!と声を上げた。
蜥蜴か?
よく見るとイモリである。
子どものときは歓声を上げて、いや友達に先にとられない様に歓声を押し殺して掴みあげたものだ。
それが今では悲鳴である。
よく見ると愛嬌のあるツラガマエじゃないの。
江戸っ子のいもりだね。
何処こに巣くっていたんだね?

昔親戚のアンちゃんに教えられた。

「天ぷら屋や蕎麦屋で長尻(ナガッチリ)はイケナイよ。ショバ代取られるよ。」

その時はそんなもんかと聞き流していたが、先日ある店で昼下がりにビール一杯で大声で話しながら長い時間居座っている客数名に出くわし閉口した。
もちろん一杯呑んでもいいのだが、長居は禁物というわけだ。
躾とは分別のある粋な大人になってくれということなんだなと納得している今日この頃だ。

今月は Gay & Terry Wodds の Renowned が入荷いたしました。傷みやすいアイテムなので美品は入荷が難しくなっています。




 

■空がイケナイ(2012年10月)

モヤモヤさまぁ〜ず面白いネ。
私は東京で生まれて、ずっと東京で暮らしているが、知らない町がたくさんあることに気付かされる。
ふと思い立って東京の地図を眺めながら何処へ行ったことがあるか整理してみた。

23区すべてに行ったことがあるか?→YES
これはさすがに行ってますな。住んでいた区の近場を中心に全部。

西東京市は?→NO
いくつか行ったことの無い市がある。今度用事を作って出かけてみよう。

離島は?→NO
というか何処へも行ったことが無い。硫黄島や沖ノ鳥島も東京都なのネ。ビックリ。

面積はウィキペディアで見たら都道府県で下から3番目の小ささ。
こんなところに1300万人以上住んでいたら狭苦しいわナ。
東京都の面積÷東京都の人口?計算したことあります?
どうりでタテに長い建築物が目立つわけだネ。
高層ビル、高層マンション、一戸建てだってペンシルハウスばかりで。

私は月齢が表示される腕時計を愛用しているが、空を見上げたとき月がどこにあるのか分からなくなってぐるぐる見回すときがある。
空が狭くてイケナイね。

今月は QUEEN の Innuendo が入荷いたしました。大変レアなカードが付属した一枚です。




 

■次は気をつけよう(2012年9月)

沖縄のある離島へ旅行した。
文字通り誰もいない海で心が洗われました。
申し分ない天気の連続だったが、必ずスコールというか雨が降る。ああ、ここは南国なんだなと感じた。

人々がのんびりしていて良いと聞いていたが、本当に良かったのは東京からこの離島へ移住してきた人たちだった。
家人と最も流行っている居酒屋へ出向いた。
こちらの奥様が東京から移住してきた方で、忙しい配膳の合間に私達の話し相手になってくれた。
東京から遠路旅行へ来た私達に、自分が移住した理由などを明け透けに話してくれた。
ここへ来てよかったと思った瞬間だった。

最終日に台風がきていて、帰りの飛行機が飛ぶか飛ばないかの瀬戸際だったが構わず日に一本の直行便に時間まで遊んで終了。
東京へ戻ってから、頭のてっぺんが日焼けして皮が剥けていることに気付いてビックリしたナ。
次は気をつけよう。

今月は P.J. Proby の That Means A Lotが入荷いたしました。BEATLES 未発表曲。是非オリジナルシングルで聴いていただきたい一曲です。




 

■さて今夜は何処へ行こう(2012年8月)

朝起きたら前夜のアルコールが血液の中にまだ残っていたので、さてどの店でカレーを食おうかと思いを巡らせた。
二日酔いなのにカレーなんて驚かれたかもしれないが、これが意外にイケる。
それも飛び切り辛いやつ。
私が思うに、二日酔いで辛いカレーを食べると、唐辛子の成分が発汗を促し汗と一緒にに前夜のアルコールが体外に放出されていくようだ(ような気がする)。

私の自宅の比較的近い場所に、カレーの名店が数多くある。
換言すれば、二日酔いのリカバリーにはうってつけの場所に私の自宅はある。

神保町にあるEという最も足繁く通っている一軒へ行った。
ここでは、辛さを1倍から30倍まで選択できるシステムになっている。
私にとっては二日酔いの程度を斟酌して倍数を選べばいいので合理的なシステムだ。

大変人気のある店で、常に繁忙しているので仕方ないのだが、入店するやいなや店の兄ちゃんが早口で、1)ご飯の盛り、2)カレーの倍数、3)飲み物の種類を訊いてくるので、もともと二日酔いで頭が回らない状態で来店している私はいつも困惑する。
え〜っと、なんて言っていると兄ちゃんがイラッとしている雰囲気が伝わってくる。
この店では注文を受けてから一皿ずつ鍋でカレーを仕上げるので、少々待たされる。
待っていると複雑に調合されたスパイスの刺激的な香りが店内を漂い私の鼻腔をくすぐる。

カレーを食べたらグッショリと汗を掻いたので、自宅へ戻って風呂に入ろう。
風呂から出たら、歯を磨いてストレッチでもしよう。

さて今夜はどこへ何処へ呑みに行こうか。

今月は JACKSON HEIGHTS/Ragamuffins Fool のVertigoオリジナル盤が入荷いたしました。ポスター付きの完品オリジナルは年々入手が難しくなっています。




 

■それじゃ死んじゃうよな(2012年7月)

飲みに出ると、最後のまとめの酒場でまたビールからやり直したりして、酩酊する。
最近、近所に居心地の良いバーを見つけた。
私の大好きなハートランドなんかが置いてある。
何たって家から歩いて2、3分のところだから、飲みすぎて倒れたら家人に電話して連れて帰ってもらうこともできる(やったことはありません)。

ベイリーズというアイリッシュクリームウィスキーを最後にロックで呑むのが最近のお気に入りだ。
ニューヨークのパンクロッカーだったジョニーサンダースが毎朝これをブランデーで割って飲んでいたらしい。
アル中や糖尿病も行くとこまで行くと糖分が欲しくなるらしい。
もう彼はこの世にはいません。そりゃ朝からこれやってたら死んじゃうよな。
昔彼が来日して忌野清志郎とBorn To Lose で競演したことが懐かしいネ。You Tubeで見れます。

今月は With The Beatles のミッドサイズstereoロゴが入荷いたしました。めったに見れないレアアイテムです。



 

■のんびりしないとネ(2012年6月)

Y女史とR君と私の三人で瀬戸内へ小旅行に出かけた。
空路は使いたくないというY女史の意見を聞いて、新幹線とローカル特急電車を乗り継いで四国入りした。
R君は初めて見る瀬戸大橋にデケェーと感激し、Y女史は瀬戸大橋の眼下に見える鳴門のうず潮を眺めていた。
車窓を突き抜けて渦潮の音が聞こえてきそうだった。

特に目的もない旅だったが、天気が良かったので高松市街を散策した。
小豆島行きのフェリーがピストン運航されている高松マリーナから沖を見れば、初夏の日差しが照りつける瀬戸内海に無数の島々が昔どこかで見た絵画のように浮かんでいる。

人間がのんびりしていて良かったナ。
相手のミスにつけ込んでクレームを言ったりしている都会のギスギスした人間関係と正反対の感じがした。
観光客があまり行かないうどん屋を訪ねたりして、面白かったナ。
人間働くばかりが能じゃないネ。

今月は BIG THREE の英国オリジナル盤が入荷いたしました。ブライアンエプスタインが見出したパワー抜群のバンド。オリジナルは年々入手が難しくなっています。




 

■明日は雨かな(2012年5月)

政治の混迷は今に始まったことではないが、今度ばかりは何かバカにされているような気がして、テレビもなるべく見ないようにしている。
先日、神保町の偏屈なオヤジがやっている焼き鳥屋(わかっちゃうかナ)のカウンターで呑んでいたら、近くに座っていた大学の准教授だか助手だかを名乗る人間が大声で政治の話をして、居合わせた酔客に話しかけていた。
その下品な酔い方に閉口して、よほど注意しようかと思った。
居酒屋のカウンターなど、大勢が集まる場所で大人は政治の話なんかしないものだ。

閑話休題。
子どもの春休みの思い出作りに二人で旅に出かけた。
一泊二日で関西方面へ出かけた。
新幹線に乗って、まともなホテルにステイして、普段できないことをして、それなりに充実した旅だった。
考えてみたら親子の二人旅なんて初めてだったか。
明日は雨かな。

今月は Whitesnake/Trouble の英国オリジナル盤が入荷いたしました。絹目の細かいテキスチャードジャケットなどイギリス盤らしい作りです。



 

■物欲について(2012年4月)

某日、横浜で催されていた「作家と万年筆展」へ出かけた。
展示されていた万年筆や原稿を鑑賞して、遅めの昼食を食べるため中華街へ。
生憎の雨模様だったため、中華街で最も行列ができる店が閑散としている。
こりゃラッキーと飛び込み、看板料理の牛ばら飯を陶製の蓮華でザブザブ食べる。

某日、松山猛氏の公演を聞きに代官山へ行く。
氏はフォークルの「帰ってきたヨッパライ」の作詞を手がけたことで有名だが、時計王としてもその筋の人(どんな筋だ?)には有名だ。
ノスタルジックな複雑時計の話、機械式アラームがついたヴァルカンという腕時計の紹介など、興味深く聞く。

毎度のことだが、私はデジタルな現代の生産品よりも一昔前のアナログな物が好きだ。
合理的な低コストの筆記用具よりも手入れに手間のかかる万年筆、誤差の少ないクオーツ時計よりもテンプやガンギ車で動く機械式時計を好む。

因みにこの原稿は原稿用紙に万年筆で書いているのではなく、パソコンを使用して作成している。
口と行動が一致しないのはいつものことだ。気にしてもしょうがない。

今月は DOOBIE BROTHERS/Captain And Me が入荷いたしました。チャイナグローブ、ロングトレイン・ランニング収録の名盤。グリーンレーベルのファーストプレスは入荷が難しくなってきています。



 

■誇り高く生きよう(2012年3月)

邦楽の世界では斉藤和義が注目されてきている。家政婦のミタの主題歌とか歌っていて。
BEATLESのGET BACKをパロッたPVは面白かったナ。
昨年は反原発ソングを歌ったりして相当な批判が音楽出版会社からあったろう。
リスクを覚悟して、誇り高く生きているようでイイね。

新しい物事に取り組むとき、何かとヒキカエにするからと躊躇する、二の足を踏む。
家族を愛し、自分の生活を守るから立派な考え方なんだろうが、私は嫌だ。

近年の若者、大学生にも呆れる。
男性的な、野生的な、言ってみれば何世紀も前に男が皆狩人だった頃の資質をまるで感じない。
タテマエや言い訳が話の90%なので、一緒にいるのが苦痛だ。

こういう輩に限って将来は社会のお荷物になって、全く役に立たない。
口ばっかりで、自分が行動しない言い訳を予め考えてある。
それらしい嘘が口をついてポンポン出てくる。
これじゃ、女ひとり幸せにできないだろうなァと思う。

何で社会人というか?
社会的責任を果たすからです。
医者であれば病気で困っている人を直してあげる。
八百屋であれば食物を家庭の食卓まに乗せることが社会的責任だ。

ナナメに構えて、そのまま年をとって、一度も心が爆発しない人生ってあるのだろうか?
死の直前に己の人生を振り返って後悔しないのだろうか?

昔、しこたま呑んだ後の立ち飲み屋で上司に楯突いた。
男の価値は、今の立場、預貯金を剥奪されてゼロになって、裸で放り出されたときの生活力で初めて評価できる。
酩酊して上司に説教したが、その上司がハッと我に返っていた表情を今でも覚えている。

誇り高く生きよう。
君の友達は、今は一蓮托生みたいに振舞っていても10年後、20年後はアテにならないヨ。
誰も助けてくれないヨ。
自分で切り開らかないと何も解決できないヨ。
一日でも早く、一分一秒でも早くそれに気付いて欲しい。

今月は ZZEBRA が入荷いたしました。ブリティッシュロックの傑作アルバム。値段がおとなしいうちに是非ご検討下さい。




 

■年頭のご挨拶(2012年年初にて)

年の初め、何故こんなに寒いのかと思いながら買出しに行ったら、野菜売り場には新玉葱とか蚕豆とか春野菜が並んでいた。
季節がおかしい。
何かしっくりこない感じがする。
色々な事象が複雑に絡み合い、私の中で認識している季節の移ろいが不協和音となって聴こえてくる。

年末のKEIRINグランプリは十数年ぶりに出場の山口幸二が破顔一笑。
あれこれ作戦を考えることができる自力・自在選手よりも迷いがなかったことが良かったか。
このところ自力選手の優勝が続いていたので、追込み選手の優勝は喜ばしい限りだ。

自身は己の一年を省みる暇もなく、拠無い事情で元旦から忙しなく動き回り、体の芯に力の入らない紙切れのような状態になる。
その後、風邪をひいて床に伏していると、暇なのでどこかに出かけるべきだと家人に提案される。
こういった場合、私はドライブと偽って、当ても無くテキトーに近所を車で走り回る。
出鱈目な場所で車を降りて、何の脈絡も無いメシを食う。これなら頃合のイベント感もある。
最近やっと体調が戻ってきた。
さぁ今年もがんばろう。

今月は Paper Bubble/Scenery が入荷いたしました。オリジナル盤はめっきり見かけなくなりました。



 

■檜になろう(2011年末にて)

今年は、自分の身内に不幸があったり、東日本大震災があったりで大変な一年だった。
被災地では今ももがき苦しんでいる人もいるので、自分はマシな方かと思う。

「何かいいことないかナー」

これが出れば立派な大人である。
大人の日常とは、そんなもんである。

夜明け前が一番暗い。
来年こそ飛躍の年だ。
そう自分自身を励まして来年を迎える。
初詣では、ほとんど毎年似たようなことを願掛けしているような気がする。

思いがあっても行動に結びつけるのに苦心する。
明日はなろう、檜になろうで翌檜である。
希望があっていいじゃないか。



 

■考えるな感じろ (2011年晩秋)

「数の原理が人間をおかしくしている」そうだ。
お金だとか偏差値だとかスポーツの記録だったり。
20年間無敗のギャンブラー桜井章一さんの言葉である。
「おかしく」という言葉が「らしくて」いい。

解釈は人それぞれでいいと思うが、私が感じたのは、現代の人間が本能ではなく建前で生きているということ。
中途半端な社会的立場を手に入れている者は人間的な魅力に欠ける。
人間的な魅力に溢れた無頼派は経済的に破滅していたりする。
じゃあどうしたらいいのかって?
わかりません。
氏の言葉を借りるなら、「考えるな感じろ」とういうことでしょうか。

今月は TELEVISION / Marquee Moon が久々に入荷いたしました。音質の良い英国盤は人気の一枚です。



 

■ガンバレ三陸 (2011年11月)

近所にSという洋食屋があって、この時期になると毎年ここでカキフライを食べることが楽しみになっていた。
私は、牡蠣が特別好きなわけではないが、十数年前にある人にこの店に連れて来て貰い、他店との味の違いに驚き、それ以来毎年ここに通っている。
あるとき主人に味の違いについて訊いてみたことがあったのだが、ラードで揚げているからコクが全然違うんだそうだ。

先日、この洋食屋に出かけてカキフライを注文したら、出来ないと言われた。
仲居をされている奥様が言うには

「三陸で牡蠣がとれないんです」

そうですかと言って他のものを注文したが、これも震災の影響に違いない。
奥様も毎年訪ねてくる私の顔を覚えてくれていたのだろう。
申し訳なさそうな表情をされていた。

一日も早い復興を願うばかりである。

今月は TRAFFIC のデビュー作が入荷いたしました。まともなコンディションは年々出にくくなっています。



 

■腹を立てない (2011年10月)

不忍池まで散歩したついでに、宵の口の赤提灯へ入った。
初めて訪ねた店ではあったが、使い込んだおでんの赤銅色の鍋、カウンターの手触りなんかで、ポジティブな印象があった。

初夏に食べ損ねていた新子を刺身で貰い、冷酒を呑んだ。
接客もさっぱりしていて私好みだった。

壁に掛けられた一枚の色紙が目に入った。
「腹」という字を横向きに書いてある。ただそれだけの色紙だ。
店の主人に意味合いを訊いてみると、

「腹を立てないという意味です。母がそう書いてくれとリクエストしたものです」

洒落が効いていて、いい言葉じゃないか。
最初、色紙を書いた作家の名前に興味を持ったのだが、どうでもいいように思えてきた。
その晩、よく呑んだ。でも誰も他に客が来なかったなァ。
あの店大丈夫かなァ。

今月は MANDALABAND のデビュー作が入荷いたしました。美しいジャケットが人気の一枚です。



 

■盛夏の草野球 (2011年9月)

毎年恒例になっている家族旅行の帰り道、帰省Uターンラッシュにつかまった。
同乗の家族が全員寝てしまったので、高速道路の外を眺めていたら小学生が草野球をしていた。
進まない追い越し車線にイラつきながら、ぼんやりと考えた。

少年の頃、草野球の先攻後攻を決めるとき、バットを交互に握り合ってどちらが早く相手の手に着くかで決めていた。
これをやっているときから、すでに遊びが始まっているようで、わくわくした。
じゃんけんで決めたことはほとんど無かった。

後日、愚息に野球の先攻後攻をどのように決めていたか訊いてみた。

「テキトー」

それが答えだった。
何でもスピードアップで情緒が無いネ。

今月は DULCIMER / And I Turned As I Had のオリジナルが入荷いたしました。近年入手が難しくなっている一枚です。



 

■水でも撒くか (2011年8月)

急に熱帯夜になって、このところ寝付くのに時間がかかり、いつも睡眠不足だ。
初夏ってあったのか?
いきなり盛夏じゃないの?

何だか季節の巡りがおかしくなっているようで、違和感がある。
大人になってからは、馴染みの寿司屋や天ぷら屋へ行って種を眺めたり味わったりして季節を感じていたが、10年前だったら春先に食べていた白魚なんかが2月くらいに出回ったりして、どうもしっくりこない。

閑話休題。

家の目の前のビルの解体工事がようやく終り、更地になった。
バルコニーからの視界が開けて、空が広くなった。
気分がイイね。
まもなく、この更地にマンションを建設する工事が始まるようだ。
もう少し遅らせてもらえないだろうか。
基礎工事ができないように、水でも撒くか。

今月は BEATLES / All YOu Need Is Love のオリジナルシングルが入荷いたしました。少数のみプレスされたLIVEクレジットが無いファーストプレス。貴重です。



 

■その通りだと思います (2011年7月)

「青春って何ですか?」

先日、遠縁の大学生と酒を呑んでいるときにこう訊かれた。
暗に彼の生活に充実感が無いことが窺い知れた。

簡潔に答えることが賢明だと感じたので、できそうもないことを夢見て、でもチャンスがあればやってやろうと息巻いてることが青春だよと答えた。

近年若者の気質が保守的になっているように感じる。
どこかで自分の器を決めてしまっている。

これには音楽も深く関わっているように思える。
私の青春時代の歌謡曲(ニューミュージックなんて言葉があったが)は歌詞が背伸びしたものが多かった。
昨今の歌詞は、どこか自虐的で世の中を冷めた目で見ているような気がする。
私の青春時代はインターネットなんてなかったから雑誌や口コミでカクテルの名前を学んだり、遊び場の名前を仕入れることが当たり前だった。

くだんの大学生には良い友達を持つことを強く勧めた。
それが君を良い方向へ導いてくれるとアドバイスした。

良い友達って何だって?
ある作家が良い大人について書いていた。
自分が第一義という生き方をしていない人、その人の損得勘定が見えないこと、それが条件だと。
その通りだと思います。

今月は BEDLAM の唯一作が入荷いたしました。若き日のコージーパウエルの熱演。貴重な記録です。


 

■初夏の虹 (2011年6月)

私の巣の目の前のビルが取り壊されている。
この解体工事の騒音で毎朝目が覚める。
鋏の形をした重機でメリメリと外壁を壊し、むき出しになった鉄骨を溶接機で切っていく。

一人が重機を操作し、もう一人が高い所から水を掛け続けている。
あれは摩擦で発火しないようにしているんだろうか。
この水が初夏の太陽が照りつけるアスファルトの上にかかり、蒸発して虹が出来ていた。

少年の頃、道路の上の虹を何度も見た。
それは草野球の外野を守っているときだったか、蝉捕りの帰り道だったのか、はっきりとした記憶はない。
でも、それは初夏の光景として私の心にネガにはっきりと焼き付いている。

今月は QUEEN/At Wembley 86 が入荷いたしました。ロックの殿堂ウェンブリースタジアムで行われた伝説の実況録音盤。オリジナルアナログ盤は出にくくなっています。



 

■誠実でよろしい (2011年5月)

テレビを点けると政治家の顔が大きく映し出されている。
本当の事を言っていないな、と直感的に感じる。
言葉遣いが曖昧で、受け取り方によってどちらにでも理解できる。

以前、歌舞伎役者が暴力沙汰で記者会見したとき、AV女優が薬物問題で受け答えしていたときと酷似している。
本当の事を言っていないな、と直感的に感じる。
今も昔も私は不実が嫌いだ。

閑話休題。

このところ首の具合がおかしく、整体やマッサージに通っている。
お世話になっているのが威勢のいい先生で、前置き無しでいきなりグキッとやられる。
飛び上がって悲鳴を上げるが、その後は楽になったりするから不思議だ。

この治療院のすぐそばにJAZZ喫茶がある。
私は治療の帰りに必ず立ち寄る。
JBLのスピーカーに真空管がむき出しのアンプが置いてあり、アナログレコードが再生されている。
壁一面の本棚には古本が収められている。
純文学、エッセイから音楽批評まで自由に読んでいいことになっている。
コーヒーも一杯ずつサイフォンで淹れてくれる。
ついつい長居してしまう。
愛想は無いが、誠実でよろしい。

今月は THERAPY/Almanac が入荷いたしました。英国フォークでは珍しいトータルアルバム。ハープシコードやストリングスなどアコースティック楽器を駆使したプログレ風味です。


 

■トクさんの紙めくりクリーム (2011年4月)

宮仕えの身にとって四月は人事異動の季節。
その内示はこの季節にある。
私は不安定なフリーランサーなので関係ないが、サラリーマンをしている友人や知り合いからはメールが来る。
そのメールに共通している文言は「お前はイイな」ということ。
全然ヨクないよと返信したいが、黙ってうんうん言っておく。

私が宮仕えの身であった頃の上司であるトクさんが会社を去ったのもこの季節だった。
自分の名前を漢字で相手に伝えるとき、必ず徳川家康の徳と伝えるのでトクさん。
当時の私より二回りも年が上だったが、役職や等級も近い気楽な関係だった。

トクさんとは会社が終わってから酒場へもちょくちょく出かけた。
酔うと上司や他部署の管理職の悪口を言って、明日への英気にしていた。
トクさんは、生意気だった私を可愛がってくれた。

ある年の三月に人事異動でトクさんより一回り年下の部長が四月からトクさんの上司として着任することが発表された。
この部長は、トクさんが酒場でこっ酷く悪口を言っていた管理職の1人だった。
私が見ていても不実であることが分かる、大人の品格を持ち合わせていない人間だった。

三月末に引継ぎと称して部の社員全員とこの部長が一対一で話し合った。
トクさんの番がきて、ミーティングルームで話し合いが行われた。
部屋から出てきたときトクさんの表情から生気が消えて赤黒くなり、瞳だけが怒りでギラギラとしていた。

「トクさんどうしたの?何か言われた?」

「うん、ちょっとね」

その表情から、余程プライドを傷つけられたのだと私は推測した。

翌日からトクさんは会社へ来なくなった。
その後、人事異動の知らせが来て、トクさんが会社を辞めたことを知った。
歓送迎会にも出席しなかったことが、トクさんの精一杯のツッパリ精神だったのかもしれない。

四月も半ばの夜半、私が会社で1人の残って残業をしていると、ひょっこりトクさんが現れた。
荷物を整理しにきたのだという。
そういえば駆け出すように会社を辞めたので、トクさんの机の中の荷物がそのままになっていることに気付いた。

暫くぶりにトクさんと話をした。

「トクさんこれからどうするの」

「何も決まっていないよ。失業手当と退職金でしばらくのんびりするよ」

荷物を整理しているとき、紙めくりクリームが出てきて、トクさんはそれを私にくれた。
以前、私がその見たこともない文房具に興味を持ったことを覚えていてくれたのだ。

聞いてはならないことだと思いながらも、私は口に出してしまった。

「トクさん、何で辞めたの」

「Kちゃん、人間お金より大事なものがあるんだよ」

何となくトクさんがそう答えそうな気がしていたので、この言葉を聞いて少し嬉しくなった。

先日デスクの整理をしていたら、この紙めくりクリームが出てきた。
当時の記憶が蘇ってきて、トクさんは今どうしているのかと考えた。
紙めくりクリームは十何年も使わずに私の家にあったのだ。
せっかくだから使おうかとも思ったが、何故だか分からないが惜しくなって元に戻してしまった。

今月は BACK DOOR の唯一作が入荷いたしました。英国オリジナルは大変レアです。


 

■八広の日は暮れて (2011年3月)

八広に住んでるのシュンちゃんから連絡があった。
相談したいことがあるからちょっと会えないかと言う。

シュンちゃんは家業の皮を鞣す工場を引き継いで、今もって立派に経営している。
私も工場に行ったことがあるが、工場では屠殺されてすぐ運ばれてくる豚の皮から
不要なたんぱく質や脂肪を取り除き、薬品で処理して皮製品に使用できるように加工している。

八広には同様の工場が幾つもある。
一帯には獣の生皮を加工するときに出る独特の匂いが充満している。

夕暮れ時、荒川土手で待ち合わせた。
私は(おそらくシュンちゃんも)夕暮れの荒川土手が好きだ。
真っ赤な夕日が荒川の水面に反射して輝き、とても美しい。
今日という日が終わり、明日への活力を充満させる時間が始まろうとしている。

シュンちゃんはジーパンに放出品のようなジャンバーを羽織って現れた。
立石へ行ってモツを肴に焼酎でも呑もうということになった。

私達は京成線で立石まで行き、目当ての"うちだ"へ行って、焼酎のウメ割りでモツ料理を喰いだした。
ここのフワや生ナンコツなんて今は貴重品だ。
小一時間経って、腹もクチくなり、酔いも回って、そろそろ引き上げるかと立ち上がった。

「ところで、相談したいことって何?」

「忘れちまったよ」

シュンちゃんはそう言って破顔一笑した。

「思い出しておくから、来週また来てよ」

澄み切ったシュンちゃんの目が私を悪戯っぽく睨んで、微塵も動かない。

今月は ROLLING STONES BIG HITS モノ盤が入荷いたしました。このコンディションは年々入りずらくなっています。


 

■明けましておめでとうございます (2011年初にて)

KEIRINグランプリは村上弟が優勝した。
レースを見ていて、競輪はライン戦であることを思い知った。
兄弟でグランプリに乗り合わせたのは史上初のことだそうだ。
村上兄弟は幼い時期に父と別れ、母の手ひとつで育てられた。
「日本一のおかんにしてやろう」を合言葉に頑張って練習したそうだ。
いい話じゃないか。
私の車券が当たれば言うことないのに。

年末は31日夜半まで雑務に追われて新年一歩手前でようやく仕事納め。
そのまま簸川神社へ初詣へ行き、破魔矢を買って一年の無事を願う。
家族で新年の挨拶、乾杯をした後、実家へ。
実父の体調が優れないので、煽って無理矢理でも座を明るくする。
疲れる。

年が明けて、年末から溜まっていた仕事を一気に片付けようとしたら、I先輩から携帯電話に着信があることに気付く。 折り返し電話すると、新年の挨拶無しでいきなり、「明日新宿に7時」と命令される。
新年会だか何だかサッパリ分からないが、ちょい悪オヤジ4人で未明まで酩酊する。

慌しい年末年始だった。
最近の私の生活を象徴しているようで、ハッと気が付くと体のどこかが痛かったりする。
悪くない感触だ。

今月はT2の唯一作が入荷いたしました。これだけのコンディションは二度と入らないと思います。


 

■元気の秘訣、若さの秘密 (2010 年末にて)

ランキンタクシーいいね。
この雑文を読んでいる人は知らないと思うけど、ジャパレゲのパイオニアのようなオッサンです。
50歳を過ぎているのに、元気の秘訣〜♪元気の秘訣〜♪元気の秘訣はレゲエ〜♪と歌っている。
自虐的なギャグではなく、自然体で行っているところが痛々しくなくてイイね。

最近やたらボブマーレーのウォントリストを頂く。
ライブとかバーニンとか多いです。
今聴いても全然古臭く感じないのがいいのかな。不思議な気持ちになるレコードです。
ボブマーレーのインタビューがYouTubeにアップされていたので見てみたが、完全にイっちゃってるネ。
もっと長生きして、いいレコードを残して欲しかったな。

私も50歳を過ぎたらランキンタクシーみたいに自由気ままに生きたいが叶わないだろうな。
若さの秘密〜♪若さの秘密〜♪若さの秘密はレゲエ〜♪

若い頃はロックはこうじゃなきゃイケナイ、あのバンドはニセモノ、商業主義がから聴かないなんて言っていたが、今は自分が聴いて気分良ければ何でも聴く。
これって年とったってことなのかなァ。

今月は KINKS / Village Green Preservation Society のモノラル盤が入荷しました。モノは年々入手が困難になっております。


 

 

■タ、助けて〜 (2010 DEC)

その昔、演歌歌手が経営していた西新宿のBというサパークラブで私がアルバイトしていた時の話をする。
私が20才の頃の話だ。
大学の先輩の紹介でその店で働けることになった。

Bという店は、メシは食い放題、時給は高い、深夜になればタクシー代も出る。おまけに隠れて酒も飲める。
そう言われて私は食いついた。
キッチンで皿洗いなんかやる仕事で大してキツイわけでもなかった。

店は"昔のお姉さん"たち(つまりオバさん)が酔客の接待をする。
私はそのお姉さんたちにも可愛がってもらって有難かった。
いい事ばかりのようだが、唯一欠点があって、キッチンで一緒に働くNさんというオジサンがオカマだった。
すれ違いざまにオシリなんか触られるが、こういう店のキッチンは狭いので、偶然か故意なのか判断できないので、好きなようにさせておいた。

ある日、Nさんに酒に誘われた。

「Kちゃん、今夜店が終わったら呑みに行こう」

ホール係りのGさんも一緒だという。
Gさんは普段だぶだぶのパンタロンに胸の開いたラメ色のシャツなんか着ているのでこの人もNさんの仲間だと私は推測していた。

さて行くべきか行かざるべきか、私は迷った。
私は貧乏学生だから酒は奢りに決まっている。
只酒は呑みたい。
しかし、何か面倒な事に巻き込まれそうな予感がする(こういう時に私の勘はめったに外れない)。
私は進退窮まった。

「まず、N村ですき焼きでも食おうヨ」

Nさんのこの言葉で、私は行こうと決心した。
常にハラが減っている貧乏学生にすき焼きは効いた。
トラブったら、その時はその時だ、そう思えてきた。
N村は当時の新宿では旨いすき焼きを食わせる店として有名だった。

N村でお腹イッパイ旨い肉を馳走になり、心まで豊かになった。有難かった。

「Kちゃん、もう一軒行こうヨ。二丁目に面白い店があるんだ」

気分が良かったので、私は快諾して付いて行った。
私は当時、新宿二丁目がどんな場所かまるで知らなかった。
一軒のクラブへ入った。
薄暗い店内の、背もたれが異常に高いボックス席に案内された。
今のようにシャレが効いた店ではなく本当の愛好家たちが集う店だった。
席に着くと、一見女の子に見えるホステスがやってきて

「ハイ、私の菊〜」

といって股を開いて見せてくれた。
よく見るとズボンに穴が空いていてそこだけ見えるようになっている。
私は反射的に(バネ仕掛けの人形のように)立ち上がって逃げようとしたが、その女の子、いや男に二の腕をガッシリ掴まれた。
こいつがモノスゴイ腕力だった。

昨夜この菊が私の夢の中に出てきた。
翌朝、なんとも気分の優れない寝起きだったが、家人に

「タ、助けて〜、ってずっと言ってたわよ」

もう寒い季節なのに、ぐっしょり寝汗を掻いていた。

今月は PEOPLE BAND の唯一作が入荷しました。ローリングストーンズ関連では入手が難しい一枚です。


 

■はい、合格です (2010 NOV)

永らく行方不明になっていた愚息が帰って来た。
勉強なんかからきしできないくせに、大学へ進学するから学費を出して欲しいと言う。
進学する大学の名前を訊くと、結構有名な国立大学の名前を出しやがった。

そりゃ学費くらい出してもいいですよ。
ただ君ね、国立大学ってのは共通一次(今はセンター試験というらしい)を受けて、それから二次試験があってと難関なんじゃないの?
そもそも試験は来年の2月頃なんじゃないの?
今から合格が決定してうような口ぶりはおかしいんじゃないの?
話をよく聞くと推薦が受けられるので、センター試験は勘弁してくれるらしい。

かくいう私も大学の入学試験なんかまともに受けていない。
トコロテン式に高校から大学へ進学できる学校で、卒業も間近になった頃、入学試験をやると突然知らされた。
生徒全員、驚愕し、文句をブツブツ言いながら試験を受けた。
漢字の書き取りだった(本当の話です)。

全員合格し、その後、学部はどうなるんだ?という話になった。
希望を出せと言うので、なんとなく経済学部に出した。
法学部なんて一度入ったら二度と出て来れない
だから経済学部に出した。みんながそうした。

後日、大学に全員集められた。
経済学部は人気が高く定員をオーバーしているので、今からくじ引きで決めるという(本当の話です)。
一人づつ講堂から廊下に出て封筒に入った番号札を引いた。
私の番が来て、同じようにくじを引いて試験官に渡した。

「はい、合格です」

なんだか、気が抜けた。
夕暮れ、くじ引きから開放されて大学の芝生の上に大の字になって夕日を見た。
なんとも言えない、中途半端な充実感で体が満たされていくのを感じた。

今でもあのくじ引きは行われているのだろうか。
ちょっと気になっている。

今月は Jimi Hendrix のファーストアルバム、両面コーティングのファーストプレスが入荷しました。めったに出会えない激レアの一枚です。


 

■夏が終わりに思い出すこと (2010 OCT)

夏が終わろうとしている。

夏といえば西瓜、扇風機、氷柱、海、入道雲、カキ氷、何を想像するだろうか。
私はそのどれもが好きなものだ。
鮨種だって新子、新烏賊、鮑なんて大好物ばかりだ。
野菜だって色鮮やかなセロリ、トマト、胡瓜、枝豆が並んでいると、つい買い求めてしまう。

小学生だった頃、乾物屋の倅で黒ベエという友達がいた。
冬場でも真っ黒に日焼けしていて、ランニングシャツで遊び回っていたので、そう呼ばれていたと記憶している。
ある夏の終わり、黒ベエと連れ立って海に泳ぎに行ったことがある。

「Kちゃん、夏が終わっちゃうから、海に行こうよ」

誘われて私も嬉しくなってすぐに了承した。

小学生の頃の二人にとっては大きな冒険だった。
子ども二人で電車を乗りついで、大磯という浜まで出かけた。

洒落た海水パンツなんて持ってなかったので、学校で使う名前を縫い込んだ海水パンツに、白線入りの赤い帽子をかぶっていた。
当時は泳げる距離やタイムで白線一本から五本までを帽子に縫い付けていた。

私達は泳いだり、地引網なんか引かせてもらって夕暮れまで遊び、
帰りの電車賃が幾らかかるかはっきりしなかったので、何も食わずに帰ってきた。

腹ペコで自分達の住んでいる駅まで帰ってきた。
小銭が少し余っていたので何か食おうということになって、”トリノ”という持ち帰り専門の焼き鳥屋の店頭へ行き、葱間焼きを頼んで、歩きながらムシャムシャ食べた。
食べてみると酷い味で、黒ベエも一口食べて

「なんだコリャ」

と言った。
それでも全部食べて、家に向かって歩いているとき、金を払っていなかったことに私が気付いた。

「引き返して、払おう」

「いいよ、払わなくたって」

普段あまり自分の意思を押し付けない彼が、このときばかりは強い口調で言ったのを覚えている。

夏が終わろうとしている。
何気ない出来事だったが、この季節になるといつも思い出す。

今月は Jimi HENDRIX/Band Of Gypsys オリジナル盤が入荷いたしました。 大変傷みやすいジャケットです。これだけまともなコンディションが入荷したのは初めてのことです。


 

■度々の盛夏の旅 (2010 SEP)

旅の日々が続いている。

先々週は仙台、先週は福岡へ行き、来週は沖縄、再来週は伊豆へ行く。

完全にプライベートな旅ばかりなら楽しくて仕方ないが、厄介な仕事や義理事が私に纏わりついて離れない。

移動には飛行機や新幹線を利用することが多いが、隣の席に行儀の良い人が来ることをいつも願う。
一度新幹線のグリーン車で、編み物をする女性が隣の席になり、かぎ針が私の顔目がけて向かってくるので、閉口したことがあった。

仙台へは弔問で出かけた。
喪服で新幹線に乗るのは窮屈なので、ジーパンにスニーカーという格好で、喪服は旅行鞄に詰めて出かけたが、 自分が革靴を持ってないことを思い出して新幹線の席で文字通り飛び上がった。

福岡へは家人と一緒に行った。
羽田に向かう地下鉄の階段で、旅行鞄の取っ手が取れてしまい、旅行鞄が階段を転げ落ち、危うく前を歩いていた子供にぶつかりそうになった。
家人が逆上して鞄を作った会社にクレームを言ったら、直ぐに新しい鞄が届いてビックリした。

旅というのは失敗の繰り返しであり、その経験を積むことによってコツのようなものが分かってくる。
旅には年季が必要だと思う。

旅から帰ると、疲弊して紙切れのような体になる。
当分遠出はしたくないと思うのだが、2〜3日するとケロッと忘れている。
そして新しい旅の前には胸が躍り、前夜は寝付けなかったりする。

私は読みかけの本を全て旅行鞄に詰め込んで出かける。
退屈な移動の時間を極上の時間に変えるためにだ。
一箇所に留まり落ち着いて暮らすのも一つの生き方だが、フラフラと落ち着かないのも悪くないと思う今日この頃だ。

今月は BEATLES/Please Please Me ゴールドパーロフォンのステレオ盤が入荷いたしました。 これだけまともなコンディションが入荷したのは初めてのことです。家宝としてご検討くだされば幸いです。


  ■陽炎の喫茶店 (2010 AUG)

やる気のないドトールがある。
廉価なコーヒーを出すあのドトールのことです。
老眼鏡を掛けた初老の男が店主なんだが、まずこの店主の休憩が異常に多い。
だから客の捌きが悪くて様々な注文が滞っていたりする。

それからコーヒーの味も不味い。
ああいうチェーン店のコーヒーなんて不味しようがないはずなんだが、明らかに不味い。

店内の空気もだらけていて、客もだらけた人が多いような気がする。
何だか場末のスナックに迷い込んだような居心地だ。

私はこの店を贔屓にしている。
近所にドトールがあるのに、わざわざ電車を乗り継いで出かけている。

今、そのドトールでこれを書いているが、今日も満席だ。

出先で喫食しようとすると、中々好みの店が見つからない。
事前にインターネットで調べて出かけるなんて仕事じみててやりたくない。
昔食ったことがあるような何でもないラーメン屋が見つからない。
高校生のときに入り浸っていたような古い漫画が山積みにされているような喫茶店が見つからない。
それらの店は陽炎のように消えて無くなってしまった。

グルメ情報もミシュランも結構だが、オジサンの役に立つ店を集めた本でも出版されないだろうか。
いつも期待しているのだが...

今月は FREE のデビューアルバムのオリジナルファーストプレスが入荷いたしました。 大変レアなアルバムです。


 

■それって、どうなの? (2010 JUL)

枝豆を食べている女性を見た。
それがどうしたって?

地下鉄の車両の座席に座って枝豆を食べている女性を見た。
年の頃は20才くらいの、うら若き美しい女性だったのでビックリした。

円柱型のバッグを持っていて、そのバッグの中に枝豆が詰め込まれているらしいかった。
バッグから一つ摘み出してはプチッと口に入れていた。

別に個人の自由だけれど、電車の中で枝豆を食べている、いや、枝豆茹でてバッグに入れて持ち歩く女性ってどうなの?

もっとスゴイ人を見たことがある。

その昔、会社勤めをしていた頃、同僚のイギリス人達と連れ立って赤坂へ酒を飲みに出かけたときのことだ。
なかなかバブリーな証券会社の社員だった私達は、店に入ると一番高い酒を頼んで、しかし酒は二の次で店内の女性を物色していた。
目を引く女性がいた。

東ヨーロッパの女性だったと思うが、長い黒髪が大変美しい女性だった。
誰もが息を飲むような美しさだった。
女性にしては大きな声で色っぽい話をしていた。

「今夜、私のアパートへ来ない?」

恐らくその女性は泥酔していたのだろう。
店に飾ってある造花の花瓶を人間と勘違いして話しかけていた。

今月は PENTANGLE のファーストアルバムが入荷いたしました。紫レーベルのファーストプレス。近年入手が難しくなってきています。


 

■ フィルムの中のギタリスト (2010 JUN)

先日、新宿のギャラリーで開催されていた飛木恒一郎写真展へ出かけた。
遺作展であり、「フィルムに刻まれた音魂たち」と銘を打った、 落ち着いたとても良い雰囲気の写真展だった。

生憎小雨模様の日だったので、傘を仕舞ってから、ゆっくりと鑑賞した。

デジタルカメラではない、フィルムの匂いがする写真ばかりだった。
飛木氏の写真には、そのライブ会場の鼓動や熱気が封じ込められている。
ジェフ・ベックの写真が特に良かったナ。ピックをあまり使わずに弾く彼のギターの音が聞こえてきそうだった。

日本のロックバンド、そのアナログレコードのジャケットも数多く手がけていた。
そのバンドのライブに幾度となく足を運んでいるからこそ適切な写真の選択ができる、そう思う。

何事も近道はないよ。テキパキ最短距離で仕事をすれば、それでいいのか?
そう写真が語っているようだった。

合掌。

今月は、ASHKANのオリジナル盤は久しぶりに入荷いたしました。コンディションはそんなに良いわけではありませんが、年々入手が難しくなってきています。

 


  ■ ミゲロ君の芸 (2010 APR)

時折、自分の年齢が分からなくなる。
ミゲロ君(日本人です、念のため)から携帯電話に久しぶりに電話があったので、

「オゥ!久しぶりだな!」

と言って、電話に出たら、開口一番

「オレ何歳だっけ?」

と訊かれた。爆笑して、そんなこと知らないよと答えたが、はて自分は何歳だったかと思ってしまった。

その昔、ミゲロ君は外交の仕事をしていた。
営業成績が悪かったからか、浴びるように酒を飲んでいた時期があった。
その酒に私がよく誘われた。

ある日、私はミゲロ君と二人で銀座の路地裏の居酒屋で管を巻いていた。
その頃は私も仕事とプライベートに問題を抱えていて、自暴自棄になっており、酒でストレスを解消していた。
明け方の4時頃まで飲んで、そろそろ引き上げるかと言って外に出たら雨が降っていた。
当時は、深夜の銀座ではタクシーが全く捕まらなかった。ミゲロ君が

「よし、ちょっと足を調達してくる」

と言って路地裏に消えた。私がガードレールに腰掛けて煙草を吸っていると、ミゲロ君がスクーターに乗って戻ってきた。
私はビックリして、

「それ、どうしたんだよ」

と訊くと

「ちょっと借りてきた」

という。あれはシートを開けてバッテリーか何かの線を直結するとエンジンが掛かるらしい。

「後ろへ乗れよ」

私達は夜風を切って勝鬨橋を渡り、川向こうの築地へ行った。

築地市場の場内には明け方から開店する飲食店がたくさんある。
濡れねずみだし、酔いも醒めてきたから、そこで始発まで飲み明かしてから電車で帰ろうという算段だ。

一軒の寿司屋に入った。
私達は可笑しくなってゲラゲラ笑いながらビールを飲みだした。

春がそこまで来ている。丁度そんな季節の思い出だ。

今月はBIG THREEのデビューEP盤が入荷しました。
ブライン・エプスタイン(ビートルズのマネージャー)が何故このバンドに入れ込んだのか?聴けばその理由がよく解ります。


 

■ 師匠、弟子にしてください (2010 FEB)

毎年恒例になっている健康診断のため、近所の大学病院にちょっとばかり逗留した。
身長・体重から始まり、心電図、視力・聴力、血液を抜かれてクラクラした後、

「ハイ、次は胃カメラになります」

聞いてナイよ...

「お腹に空気入れますから、ちょっとゲップ我慢してくだ...」

「ゲッ!」

「我慢できませんか」

「できまへん、ゲッ!」

涙が出てきた。

すっかり生気を吸い取られフラフラになり、最後に医者の"まとめ"の面談があった。

「要するにデブですね」

「は?」

私は痩せているし、昨年は痩せ型だと別の医者に言われた。
逆上しそうになったが、よく聞いてみると、体型に対応した脂肪やコレステロールの値が高いというのだ。

「あなた趣味は何ですか? 運動をしたり長い距離を歩くことはありますか?」

「競輪場へ言ったときくらいですかね。」

私が半分ふてくされて答えると、

「競輪ほど健康に良いものはありません。」

私は穴の開くほど医者の顔を見た。医者は真面目な顔で

「穴場だオッズだバンクだと歩きまわるでしょう?」

「ハイ」

「これ足腰の強化ね。それから、あーでもない、こーでもないと展開を考えるでしょう?」

「ハイ」

「これボケ防止ね。それから、一点勝負して裏をくってヒーッ!となるでしょう?」

「...ハイ」

「これ心臓の強化ね。いいことやってるね。」

「先生、競輪やるんですか?」

「やりますが、めったに車券は買いません。私は、一着から九着まで当てられると思ったときじゃないと車券は買わないんだよ。」

私はこの一言に、鈍器で後頭部を殴られたような衝撃を受けた。

ずっと目を見開いて話を聞いていたので目がチクチクしてきた。
私は目を瞑った。
目を瞑った勢いで、かつて坂本竜馬が勝海舟に言った台詞を私も言った。

「師匠、弟子にしてください!」

今月はTHIN LIZZY/Black Rose が入荷しました。
アイルランドのロックってイングランド産ロックと微妙に雰囲気が違って、いいんだなぁ。


 

■ あの雲に訊いてくれよ (2010年頭にて)

テレビに出演した。 といっても私ではない、私の店のアナログレコードが出演した。
BS日テレの花鳥風月という番組で、俳優の杉本哲太さんがBob Dylanの「風に吹かれて」をかけてくれた。
普段私はテレビはあまり見ないが、テレビ局からDVDがわざわざ送られてきたので、せっかくなので見させていただいた。
温故知新。大人のノスタルジックを啓蒙するような内容で共感させられた。たまにはテレビもいいもんだね。

閑話休題。
御徒町の文楽で煮込みのもつ抜き(トーフの煮込みです)を肴に呑んでいたら、ある人に言われた。

「Kさんは風来坊みたいだね。」

酒席でのことなので調子よく、そうそうよく言われるんだよなんて言っておいたが、翌日気になって風来坊を辞書で引てみた。
気まぐれで、落ち着かない人。
そういえば、小学生の頃、通信簿の生活態度のコメント欄に落ち着きがないとよく書かれていたっけ。

家人に物事を頼まれると

「気が向いたらやっておくよ」

と答えて、よく重大なトラブルになる。
家人にまた訊かれた。

「今晩何食べたい?」

「そうだな〜あの雲に訊いてくれよ。」

今月はYES/Fragile ブックレット付き赤紫レーベルファーストプレスが入荷しました。
歴史的名盤なのでまともな物は数が少なくなってきています。
 


 

■ ホルモン焼き屋、マリオネット、礼! (2009年末に於いて)

ジャッキさんからメールが来た。

「一杯呑みたし」

それだけ書いてある(笑)。
ジャッキさんは私の先輩で、その昔さんざん世話になったし、一時、彼の下宿に私が住み着いてこともあり、今でも頭が上がらない。
ジャッキさんの誘いは命令であり、断ることなんかできない。
神田のホルモン焼き屋で待ち合わせた。先輩を待たせるのは失礼なので30分くらい早めに行ったが、 ジャッキさんはすでに一人で飲み始めていた(笑)。

ジャッキさんは大手靴メーカーの営業職を数年前にやめて、現在は独立して奥様と二人で生花店を経営している。
ジャッキさんがエプロンをして花を売っている姿を想像すると笑ってしまうが、本人は結構楽しそうだ。
焼酎のボトルを二人でペロっと飲んでしまい、さあ次は何を飲もうかなんて話していたら、 隣席の初老の男が飲みかけのボトルをくれた。

「あんた達見てると、楽しくなってね」

なんて言われたが、

「イヤ〜お気持ちだけで結構です」

と私が言ってるそばから、ジャッキさんがボトルを受け取って自分のグラスにドボドボと注いでしまった。
流れで暫く一緒飲んだが、話してみると嫌味のない人で、近年ではレア物のような(失礼)気がした。

反して世間にはどうして醜い大人が多いのか。
年齢、性別にに関係なくオカシイのがいる。
つまるところ自己防衛意識が強すぎるのだろうが、それが表情や言動に現れては品格が失われてしまう。
平気で嘘をつく。嘘をついていることを相手に感じさせる。
義理や約束事を反故にする。反故にしたことを裏で得意気に理屈をつけて別の人間に語っていたりする。

こういう人間に共通しているのは傀儡だということ。
傀儡とはマリオネットのことだ。
雇われマダム、チーママのことだ。

今夜はジャッキさんとボトルをくれたおじさんの純粋さが妙に嬉しかったな。
フラついた後姿に、礼!

今月はBridget St. John/Ask Me No Questionsが入荷しました。 その後のThank you for、Songs For Gentleman などの人気が高いですが、もっとも素朴なこのアルバムこそ彼女の良さが一番出ていると思います。

 

■ 鯉でも釣るか (DEC 2009)

休日なのに何処へも行かないのはオカシイと家人が言うので、連れ立って近所の植物園へ行った。
この植物園は某有名大学の付属の研究施設も兼ねている。都心の広大な敷地に数千種の植物が栽培されている。

晴天の下、園の西にある菩提樹並木をてくてく歩くと霧島つつじが鮮やかな小豆色の花を咲かしている。
その向こうには樹齢百年を超えていそうな何種類ものスズカケノキが並んでいる。
これでレスポール作ったら今のギブソンよりいい音しそうだな。

さらに園の奥深い所へ進むと、ぷーんと銀杏の匂いが鼻を衝き、それを過ぎると冬を感じる真っ白なサルスベリの木がある。
自分自身が光合成しているみたいに感じて、体が若返ってくるような気持ちになる(もちろん思い込みだが)。

カリンの実をチョッパって(良い子は真似しないでネ)、さてどうやって料理しようかと家人と話しながら、 園の高台から出口へ向かうと池のある庭園に出る。
大きな水鳥に会った。
池のほとりで水面をじっと見ている。
鳥も私をじっと見ている。

私:「おまえも人生に疲れたか? 」

鳥:「俺は腹が減ったから餌の小魚探してんだよ ジロジロ見んなよ。」

さあ私も鯉でも釣るか。

今月は BLACK SABBATH / Master Of Reality オリジナル封筒ジャケが入荷いたしました。 渦巻きVERTIGOは海外で人気が衰えないため入手が難しくなってきています。

 

■ 花なら買うよ (NOV 2009)

月もあらたな〜♪ 春の宵〜♪
暦の上ではもう冬か?

少しずつ肌寒くなってきて、秋の長雨で憂鬱な日々が過ぎて、台風で家に籠った後、やっとカラッと晴れた。
調子が良くなって、大勢の人たちが繁華街に出向いてきている。
人混みが鬱陶しいときもあるが、今夜は気にならない。気分がイイ。

所用で"ノガミ"のアメ横に来ている。
別に、家人から強制された買出しじゃないよ。
レコード探しに、いつも店へ。

この店カセットテープも売ってるんだよな。
もうソフト買うよりデッキ買うほうが大変なんじゃないの。
昔の和製ロックのシングル盤を何枚か買い求めてから、裏路地をスイスイ歩いて、串かつ屋に一人で入って、久しぶりにビールを飲んだ。

夢を見る〜よに〜♪ 花かご抱〜い〜て〜♪
花を召し〜ませ〜♪ 召しませ花〜を〜♪

いい塩梅で、地下鉄の駅まで鼻唄まじりで千鳥足である。
肩をポンと叩かれたので、振り返ると、外国人らしき女性に満面の笑みで

「お兄さん、マッサージいかが?」

あ〜あ、せっかく花売り娘の唄を口ずさんでいたのにナ。

「花なら買ってやるよ!」

今月は ST VALENTINE'S DAY MASSACRE の唯一のシングル盤しかも貴重なピクチャースリーブ付きが入荷いたしました。 ARTWOODSの前身バンドの唯一の記録。若き日のジョンロードのオルガン演奏。一生に一度出会えるかどうかの貴重盤、まさに幻の一枚です。

 

■ 風邪が治って良かったネ (OCT 2009)

どういった訳かぶくぶく太りだして、酒でも止めれば痩せるだろうと思って禁酒してみたが、 暫くするとコリャ生きてても面白くないと思って、ビールでも呑むかと、久しぶりに飲んだら美味くって止まらなくなり、 缶ビールを何本もきこしめして、ウィ〜酔ったワイとパンツ一丁で寝たら風邪をひいてゲッソリ痩せた。

寝込んでいる間、手持ち無沙汰でショウガナイので、家人の呆け防止のために買ったニンテンドーDS (ソフトの名前忘れた!何か問題解くヤツ)を拝借して延々やっていたら、仰向けでタッチペンを長時間操作していたためか 四十肩の末期症状みたいになって肩と首が回らなくなった。

数日経って体調も戻ってきたので何か運動をすればいいかと思い近所の市民プールへ出かけて行き泳いだ。

料金は安くていいのだが、 プールに入るなり「シャーーーーセ!」とアルバイトの学生が揃って訳の分からない声を出すので気味が悪い。
泳いでいるうちに喉が渇いたので、水を飲もうと思って冷水機の置いてある場所へ行くと故障中と張り紙がしてある。
ジュースは何処かで買えますかと尋ねると

「ジュースは一度外に出ないと売っていません」

と答える。カチンときたが、落ち着いて

「この格好のまま行ってもいいのかね?」

と訊くと

「一度着替えてからにして下さい。」

あーそうですか。分かりました。こっちも意地になって着替えてジュースを買って戻ってくると、先ほどの学生から

「飲み物の持込みは禁止しています。」

と注意される。
あーそうですか。冷水機は故障、飲み物の持ち込みは禁止。
それじゃやり様が無いじゃないの......
それとなく困ったと言ってみると、規則だからスミマセン、僕も良くないと思いますが皆さんそうされてますと言われた。

管理するべき人間から言われるがままに行動している。
自分でおかしいと思ったら意見を言ったらいいんじゃないの?
若いのに、それじゃツマラナイ人間になっちゃうよ。
と思ってはみたものの、何で自分ここに来ているのか思い出して恥ずかしくなって顔が少し赤くなった。

ま、風邪が治ったからいいか。

今月は CLASH の Sandinista! 3枚組完品が入荷いたしました。オリジナルは入手が難しくなってきいるようです。

 

■ 私は負けない (SEP 2009)

「今夜は読みかけの本を読んだ後、滞っていた仕事を片付けたい」とメールしてから帰宅したら、意に反した晩飯が食卓に並んでいた。
つまり私は、カレーライスとかスパゲッティーカルボナーラとか酒の肴に成り様がないメニューを期待していたんだが、 谷中生姜とか若布と胡瓜と茗荷の三杯酢とかアンチョビと大蒜のピザなどが作ってある。

(一から十まで言わないとダメかね...)

心の中で溜息をつくと

「あと鱈子のお握り作ってあるカラ」

なんて家人に言われて。

「君、要するにだね...」

と絶句してから、私は俯いて食卓に就いた。

これは呑み助にはヒジョーにツラい。
私はスックと立ち上がって、冷蔵庫と食卓を何度か往復する。
蒸し暑いので冷えた缶ビールを手に取ってまた戻すのは、例えば、健康診断のために1週間禁酒してから やっと呑もうとしたら車を運転する用事を思い出した時の絶望感に似ている。
暗い船底で深い闇の中に落ち込んで行くような気分だ。

「何?熊みたいにウロウロして」

これは家人の声だ。

滞っていた仕事とはこの雑文を書くことだ。
私は先ほど「ラップをして取って置くように」と家人に命じ、晩飯に手をつけずにこの文章を書いている。
仕事が先か、ビールが先か悩んだが、何か終了したときにオマケがつている方が張り合いがあるってもんだ。

ハラが減っている。 喉が渇いている。 でも私は負けない。

今月は GENESIS の Nursry Cryme ピンクレーベルの美品が入荷いたしました。きれいなものはめっきり少なくなりました。

 

■ 一人にしてくれ! (AUG 2009)

思い出横丁のうな串屋で、襟抜きを肴に焼酎の梅割りを飲んでいた。
焼酎の梅割りといってもここのはストレートの焼酎に梅のシロップを加えたものなので、調子に乗って何杯も飲むと倒れてしまう。
ここは私が何もオーダーしてないのに勝手に鰻を焼いてしまう。
私がいつも決まったものしか頼まないので、いつしか注文を訊かなくなった。

イイ感じで酔いも回ってた頃、隣席のご老人に「君は戦後の生まれか?」と訊かれた。
いくら酔客といっても私が戦中派に見えるかね。
私がテキトーに否定すると案の定、戦中派の老人が勝手に話し始める。

「私は西東京の生まれで中島飛行機のすぐそばに住んでいたんだ。」
「戦争末期には空襲がしょっちゅうあって、防空壕へ避難したんだよ。」

どう返事していいのか分からずに曖昧に頷いていると、一つ隣の席の老人が応えてくれた。

「私は八王子の方だったんだが、爆撃が怖いとは思わなかったな。焼夷弾が花火みたいで綺麗だなと思って見ていた。」

なぜか楽しそうに話していた。
そんなもんかと思った。

酔い覚ましに、路地裏を歩いて果実店の店頭で割り箸に刺した「赤玉」メロンにかぶりついていると、 今度は綺麗なOLさん二人組に話しかけられた。

「美味しいですか?」

私の目の前では果物屋の主人が目一杯の笑顔で揉み手しているので、 チョット青臭いなんて死んでも言えず 顎をガクガクさせて頷いた。

OLさんがこれから遊びに行くのでテンションが高まって調子に乗っている感じが伝わってきて良かったな。

何でこんなに気安く話しかけられるんだろう。ちょっと一人になりたかったんだけどなァ。
俺ももう一杯呑んでから帰ろうかな。

今月は、YARDBIRDS / Roger The Engineer 青黒レーベルモノラルが入荷しました。 このところ出物が減ってきているようです。

 

■ 勝負に甘く、人生辛い (JUL 2009)

何だかうまく言えないが、長く生きていると右か左か、イエスかノーか勝負のときがある。
仕事に関すること、恋愛に関すること、人間関係、お金、進学、就職、様々だ。

過去の自分の決断を振り返ると結果は五分五分だった。
上手く行ったこともあるし、まったく無駄だった決断もあった。
当然のことながら明確な理屈などなく、尚且つ時間が無い場面で意思決定しなくてはならない事柄を想定しているので、 最終的には自分の勘を信じて決断することになる。
ここで言う「勘」とは文字通り勘ではなく、それは自分の人生経験のどこからか湧き上がってくるものだ。
換言すれば、感性とでも言うものか。

私の知り合いでS君という不思議と勝負強い人がいる。
この人を見ていると、思い浮かぶ事がある。
依他起性である。
勝負の機微は自他の関係の中に潜み、強さの要諦も他者との関係づけの巧みさにある。
複雑な対人関係を思うがままに遊泳できる人が勝利者なんだろうか?
自分は苦手で、何だか考えさせられてしまう。

と、この文章をスピード違反の出頭命令を見ながら書いている。
どう?名文でしょう?
ここ一番に弱いんですよゥ。

今月は、Neil YOUNG / After The Goldrush ファーストプレスが入荷しました。 セカンドプレスはよく見つかりますがRSLP規格のファーストプレスはレアです。

 

■ イェ〜って言え〜 (JUN 2009)

SMAPの草なぎ剛さんが公然ワイセツだかの罪状で逮捕されたと報道されていた。
酔っ払って赤坂の公園で全裸になって、「裸になって何が悪い!」と叫んだため、署員が現行犯逮捕したという。 これで罪になるのなら、私の知り合いの何人かは前科30犯くらいになってしまう。
いつだったか、皇居のお堀を全裸で泳いだ外人がいたが、あれは死刑にしないと釣り合わないだろう。
今度、年末の新橋や4月の新歓コンパで一斉検挙でもやってみたらいいんじゃないの?

もっと悪いことをしている人たちを知っているような気がするんだが。
大人がすることではないが、暖かくなってきたので、一人で夜歩きして気持ち良かったんじゃないの?

そう、一人で夜歩き。
暖かくなってくると、初めてコンサートに一人で出かけた時のことを思い出す。 当時、私は15才だった。 その頃は夜に一人で出かけることに興味を持っていて、 友人と連れ立って夜遊びすることとは別の興奮や胸騒ぎを感じていた。

確か5月だったと思うが、新宿へRCサクセションのライブを一人で見に行った。 当時在籍していたギタリストの小川銀次のファンで、彼のギターを必死でコピーしていた。 ライブも酣になった頃、ボーカルの清志郎が客席に向かって

「愛し合ってるかぃ〜?」

と問いかけた。当時は誰とも愛し合っていなかったので、私が答えに窮していると、周りの人たちは

「イェ〜!」

と即答していた。そんな訳ねぇだろうと思ったが、そういうものかと納得した。 私が自問自答してると、バンドはスローバラードを演奏し始める。 PAを通した管楽器や打楽器の音を聞いたのも、その時が初めてだった。

忌野清志郎さんが亡くなった。
こんなことなら、あの時イェ〜って言えば良かった。

家には当時のアナログレコードがごっそりある。日本のロックが黎明期を経てメジャーへと進化していく時代だった。 彼は反社会的なメッセージを含む歌詞を歌っていたが、その実、 社会の底辺で辛酸を舐めている人々の背中を押しているように聞こえたのは私だけではあるまい。
あの時も叫んでいた「愛し合ってるかぃ〜」を聞く度に、彼の心の美しさがロックを愛する人たちの胸に去来することだろう。

合掌。

今月は、Tony SHERIDAN & BEATLES / My Bonnie が入荷しました。記念すべきビートルズの初レコーディングです。

 

■ 目に青葉、山ホトトギス、初ガツオ (MAY 2009)

九州ののSさんから三日と空けずに電話がある。
他愛のない音楽談義、レコード談義なんだが、こう頻繁に男同士で電話をしていると話す事も無くなってくる。

「Kさん、今何か欲しいレコードあるのかね?」
「スモーキーロビンソンとミラクルズだね」
「何それ、ブリティッシュ?」
「いやアメリカのソウルで...プラトーンって映画知ってる?その中で掛ってたやつ」
「フーン...何でそんなの欲しがんの?」

(レコード探すのに理由なんて無いでしょう。ちょっと聴いてみたいからですよ。)

「何か思い入れがあるの?」
「そう。思い入れがあるんだが、それ説明していると時間くっちゃうカラ」
「いいよ、いいよ、教えてよ、時間あるから」
「まァ今度ね」
(こっちが時間ないんだよ。仕事しなくちゃいけないんだよ!)

「他には?」
「イアンマクレガンのリトルトラブルメイカーが入ってるLP」
「他には?」
「それとブリティッシュフォークのプライベート盤でSさん一派が血眼で捜しているメル...」

(オットこれ言っちゃうとまた皆が探し始めて20万で済むところが50万必要になっちゃうからな... しかし10年以上も探してて1枚もオファーが無いよ。ほんとにレコードあんのかね。)

「Kさん、昼メシ何食べるの?」
「君は何でそんなことにまで興味持つのかね?」
「それくらい教えてくれてもいいんじゃないの?」
「...鰹が食べたいから直ぐに出かけます。だからこの電話を切ります。」

今月は、CREAM の Disraeli Gears 両面コーティングのモノラル盤が入荷しました。両面コーティングのファーストプレスモノラル盤は出物が少なくなってきています。 良い曲がたくさん収録されているからですかネ。
 

 

■ て、天井が、天丼が(APR 2009)

いり豆屋で煎蚕豆を300円買ってポリポリ喰いながら歩いた。
暢気な天気で気分が晴れやかなので、東京駅まで歩いて行った。 所用があって小田原まで出かけなくてはならない。 競輪の用事ならいいのだがそうではない。 旧知の友人Tが小田原で釣竿屋を開業したらしいのでお祝いしなくてはならない。

小田原へ出かけるときは、行きの東海道線の退屈しのぎにいつも「東京弁当」を買う。 築地青木の卵焼き、魚久の粕漬けなど私の好物がズラリと詰め込まれている。 弁当と冷たいお茶を買ってプラットホームへ上がると金髪の若者2人と初老の男が言い争いをしていた。肩でもぶつかったか? こんな往来でいい陽気にと言いたかったが、一歩外に出れば何があるか分からない。 先ほど買ったチケットを取り出してからグリーン車を探す。東海道線はグリーン車なのに自由席だ。 東京弁当を落ち着いて食いたくて、わざわざグリーン車に乗ったのに、隣に家族連れがきてワイワイやりだす。 まァ、みんなで電車に乗って実家へ帰るのは楽しいわナ...オットこっちはそれどころじゃねぇんだ。

小田原でシゲちゃんと合流。Tが送ってきた住所を頼りにタクシーで釣竿屋へ。 運ちゃんがテキトーな場所で私達を捨てたので、道に迷う。結局携帯電話でTに電話して迎えにきてもらう。

私は釣竿屋と聞いたとき、よくある釣具屋を想像していたのだが、何だか違った。 フライフイッシング専用の竿をオーダーメイドで一本一本手作りする工房で、のんびりした工作部屋のようなところだった。 奥様がコーヒーと手作りのクッキーを出してくれた。 横でシゲちゃんが「ビールじゃねえのかよ?」と小声で言うのを手で制す。
Tは東京で労働者として働いていたときより随分穏やかな表情になっていた。 得意げに完成した竿を手にとって説明しているTを見て来てよかったと思った。(オメデトウT!、と最後まで言い忘れた)

その夜、シゲちゃんとTと地元の居酒屋へ。 地魚を使った刺身、てんぷら、焼き魚などを矢継ぎ早に出してくれて、焼酎のボトルが一本、二本、三本ってオイ! 最終電車の時間を気にする私をシゲちゃんとTが羽交い絞めにしながら夜半まで。 シメに、これまた地魚の天丼かなんか食ってようやく終了。 帰りの東海道線のホームまでシゲちゃんとTが見送りに来てくれたが、私はぐでんぐでんに酔っていてホームから転げ落ちそうになる(なったらしい)。

ここ数年二日酔いになったことがなかったが、翌朝は見事な二日酔いだった。 天井が回ってみえる。最初ゆっくり回っているが、次第に早く回るようになる。 あわててトイレへ駆け込み、昨夜の天丼をすっかり吐き出してからベッドの上に正座して黙想する。 すると体中いろんなところが痛むことに気付く。よく見ると痣がある。

さて、シゲに電話してみよう。

今月は、WALLS ICE CREAM が入荷しました。1969年にWALLSのためにAPPLEが少量のみプレスした特別なEPレコード。大変入手困難です。


 

■ 春風万来(MAR 2009)

春を感じる日が多くなってきている。
それはともかくとして世の中景気後退で大変なことになってるらしい。 しかしながらテレビに映っている政治家にはどこか世間一般の人々と違う気配を感じる。 喋っていることに関係なく、本心がどこか別のところにあるような気がするのだが、気のせいだろうか?

ところでマカロンってご存知か?何だかヨーロッパのお菓子で人気があるらしい。
家人が近頃その名前をよく口にしていたのだが聞き流していた。 ある日、家人がどうしてもこれが喰いたいと言ってきたので、

「マッケンローなら知ってる。往年のテニスプレイヤーだろ。」

と混ぜ返すと、半狂乱になったので池袋のデパートへ買いに行くことになった。

週末だったからなのか、地下の食品売り場はスッゲぇ混み様だった。
うん?これで不景気?と思ったが、とにかく並ばないことには物事が前に進まない。 私は隣で売ってる舟和の豆寒天や手羽先の空揚げに惹かれて、家人を見捨てて勝手に買い物していた。 案の定、家人が私を見失い、携帯電話で罵り合いになる。

さて、マッケンローじゃなかった、マカロン。巣に戻って馬鹿馬鹿しいほど丁寧な包装を開けると、毒々しい色のマシュマロをキャラメルで糊付けしたような奇妙なお菓子である。 気合い一声食べるとキャラメルで差し歯が抜けそうになる。
これってマカロンの偽物なんじゃないのか!
口に出すと一悶着あるのが分かっているから心の中で呟くが、マカロンが親の仇みたいに憎々しく思えてくる。
これならマッケンローの方がマシだった。マッケンローは悪童だったが、茶目っ気たっぷりでどこか憎めなかった。 一日を無駄に過ごした気がしてチョット後悔した。
さて私にも春はやってくるのだろうか?

今月は、T. REX の Electric Warrior ポスター・インナー・スティッカーが付いた完品が入荷しました。 STONES の Let It Bleed もそうですが、王道物の初盤完品はどんどん数が少なくなってきています。 理由は簡単で、一度手に入れた人がなかなか売りに出さないからです。是非、ご検討下さい。

 

■ 平塚〜ロンドン〜(FEB 2009)

年初からロンドンへ出張だったため、旅の軍資金を稼ごうと年末に平塚競輪場へ出掛けた。 KEIRINグランプリは年に一度だけ開催されるビッグレースで、立川、京王閣、平塚の3箇所持ち回りで開催される。

競輪は人気に陰りが見えているし、今年は不景気だから大したことないだろうと高を括っていたのだが、 到着すると大変な混雑振りである。人混みを掻き分けて穴場へ行き、人にぶつかってスミマセンと言いながら席に戻る。 動き回っているうちにハラが減ったので、パンを売っている屋台へ行くと、ガラスケースがカラッポで何も陳列されていない。

「オバチャン、ホットドッグある?」
「全部売り切れで、あるのはガムだけです。」

レースはコマ切れ2人ラインの4分戦に単騎が一人と、麻雀のチートイ単騎待ちみたいな難解な展開だった。 私は小嶋敬二からの車券に気があったのだが、念には念を入れてガミさんの携帯に電話する。 ガミさんの車券は絶対に当たらない。つまり彼の買い目を外して買うのだ。 ところがガミさんが、小嶋で頭テッパンだと言うので、ますます混乱してくる。

レースは私の予想通り最終ホームで北京オリンピック銅メダリストの永井がカマして小嶋をうまく引っ張り出し、バックストレッチ で小嶋が先頭、福岡の井上が続く。 3コーナー辺りで「社長ガンバレ〜!」と叫んでしまう(小嶋選手は社長というニックネームがあります)。 結果はどうだったかって?勝負は時の運ですよ。

年が明けて、ロンドンへ。 東京の季候で丁度いい塩梅の服装で飛行機に乗り、到着して震え上がった。樺太と同じ緯度であることをすっかり忘れている。バカである。 急いで、ニット帽、マフラーを買う。 さらに手袋を買ったら両方とも右手用だった。 逆上して店員に文句を言ったら、もう一袋持って来いと言うので、どうせなら違う色をと渡したらその場で開封してくれて、それも両方とも右手用だった。

旅のスタッフ全員でアビーロードで記念撮影もした。 アビーロードスタジオの玄関先まで入り込んで写真を撮っていたら、 女性が出勤してきた。迷惑だから退こうと思ったら デジカメを差し出されて

「Can you take a picture? (シャッター押してもらえます)」

と言われた。

今月は FFZ が久しぶりに入荷しました。最近めっきり見かけなくなったレアなレコードです。 また、ピンクフロイド、デビットボウイ、ジミヘン、ツェッペリンなどのポスターやAbbey Roadの住所看板などメモラビリアを少しロンドンで買ってきました。リストを作るの時間がかかりますので、ご興味がある方は個別にお問い合わせ下さい。

 

■ I先輩の春夏秋冬(JAN 2009)

空っ風の大将みたいなボーズ(小学生のことです。住職ではありません。念のため)が12月だというのに半袖半ズボンで表を走っていた。 最近めっきり見かけなくなった頼もしい野郎だと思った。
自分はといえば、リビングのカーペットの上に寝転がり、寝室から毛布を持ってきて横臥している。 側にあるクッションを枕代わりにする。 おもしろいもので一人がそれをやりだすと家族全員がそこに集まってくる。 捨てられた猫の親子のようになって、皆で毛布に包まって、アッタカイネなんてやっている。

私は暑い分にはいくら暑くてもヘーキだが、寒さには滅法弱い。冬場は仕事が捗ってよろしい。
私に似てきたのか家人も、表が薄暗くなってきたらテレビの前で死んだふりをしている。 これから誰が買出しに行くかでちょっとしたバトルになりそうだ。
ついこの間は残暑にヒィヒィいっていたのに、もう今年も暮れようしている。アレ、暑さは強いんじゃなかったけ?

私の先輩のIさんが昔オモシロイことを言っていた。

私:「好きな季節は何ですか?私は夏が好きです。先輩もやっぱり夏ですか?」

I先輩:「夏は暑いから嫌い」

私:「まさか冬?」

I先輩:「冬は寒いから嫌い」

私:「じゃあ秋?」

I先輩:「秋はこれから寒くなると思うとムカツク」

私:「じゃあ春は?」

I先輩:「春はこれから暑くなると思うとムカツク」

私:「.....」

年初はロンドンへ出張だ。ヨーロッパの厳しい冬の気候に立ち向かうことになりそうだ。 旅の準備をしなくては。

今月は、ROLLING STONES 関連の重要コンピレーション Saturday Club が入荷しました。 ROLLING STONES の曲はデビューシングル予定だった「Fortune Teller」「Poison Ivy」の2曲が収録されています。 「Fortune Teller」はGOT LIFE...収録と歓声ダビング無しのネイキッドバージョン、「Poison Ivy」はEPとは別テイクです。 実は大変レアなレコードです。

 

■夢の途中 (DEC 2008)

夢なのか現実なのかサッパリわからない。
私の目の前のテーブルにはウィスキーが注がれたグラスと水仙を一輪挿した花瓶が載っている。 天井のミラーボールにはカクテル光線が当てられ、万華鏡の中に入り込んだような居心地だ。 一段高いステージで化粧の濃い香水のキツイ女が歌っている。

ゴナテイク〜♪ センチメンタルジャーニー♪
ゴナテイカ〜♪ ハーツオブイーズ♪

女は私から視線を逸らさずに歌い続けている。 私もプレッシャーに圧倒されて借りてきた猫のようになって彼女の歌を聴いている。 どうやらバックバンドのメンバーも彼女の所有物らしく、従順な社員と社長のような関係に見える。 息苦しくなってきたが、私も意地を張って背筋を伸ばして聴いている。
するとどうだろう。突然女が手に持っていたマイクを手品みたいにパッと2本に分身させ、 アッと思う間もなく、ステージを降りてツカツカと私の方へ近づいてくる。
2本のマイクの内1本を私に差し出し、一緒に歌えと言う。 私が笑いながら手を振って断ると、女は急に般若のような表情になって手に持っていたマイクを振りかぶり、私の頭目がけて振り下ろそうとする。

「オイ、無茶するな。止めなさい、ヤメロ〜!」

ハッと目が覚めると横で高いびきをかいていた女房が

「今 私の悪口言ってたでしょ!」

彼女も夢の途中だったようだ。

今月は、QUEEN/INNUENDOのLP盤が発売当時のシュリンクラップに入った状態で入荷しました。 LPはレアですが、シュリンクとなるとめったにお目にかかれません。


 

■愚痴はよそうぜJude (NOV 2008)

過日に Hey Jude のシングル盤が入荷したので音質チェックも兼ねて何度か聴いていた。
音圧がLPと違うので別の曲みたいに聴こえる。やっぱりシングル集めが楽しいんだよな、などと考えていた。

なあジュード 悪く考えるなよ〜♪
悲しい歌も マシにできるよ〜♪

とポールマッカートニーが歌っていた。 王様じゃないから、もちろん英語で歌っているが、どこかで聴いたことがあるような歌詞だと思った。

何だか思い出せなかったが、日本の曲でこれに匹敵するのは春日八郎の「お富さん」のような気がしてきた。

粋な黒塀 見越しの松に〜♪
仇な姿の 洗い髪〜♪

死んだ筈だよ お富さん〜♪

生きていたとは お釈迦様でも〜♪
知らぬ仏のお富さん〜♪

エーサォー 玄冶店〜♪

使われている言葉は古いんだけれど、拍子に合ったリリックは 現代のJ-POPのラップ調の曲より格が上だと思った。
2番か3番で、「愚痴はよそうぜ お富さん〜♪」と歌われているそうだ。Hey Jude みたいだ。 2番と3番の歌詞も知りたいし、今度シングルレコードでも探してみよう。
まさか原盤 Hey Jude より高いんじゃないだろうな。

今月は、SEX PISTOLS/Never Mind...が久々に入荷しました。緑赤レーベルのセカンドプレスですが、美品は中々手に入らなくなってきています。

 

■太鼓の達人(OCT 2008)

愚息が今春から馴れない寮生活を送っていて、先日、本人に空気を入れにちょっと訪ねてみたら、 部屋でまったりプレイステーションポータブルで太鼓の達人なんかやっていた。
まったく人の臑を齧ってプレステなんかやって無責任でイイな、と嫌味の一つも言おうと思ったが、 それより先にちょっと拝借してやってみるとこれが面白かった。
これじゃ勉強なんかやらんわナァ。

題名の太鼓の達人はプレステのことではない。ドラマーのジョニー吉長さんのことである。 先週、彼のジャムセッションを聴きに都下の曼荼羅という老舗の(というかもう歴史的文化財みたいな)店へ出かけた。 近頃よくある暴力的な大雨の日だったが、たくさんの人が集まっていた。 運よく最前列の席に座らせていただき、ビールを飲みながらリラックスして音楽を楽しませていただいた。 一緒に演奏するミュージシャンは随分若くなったが、辺りの空気を切り裂くようなスネアの音や日本人離れしたボーカルは健在で、来てよかったと思った。

ジョニー吉長さんの演奏を初めて聴いたのは、ジョニー、ルイス&チャーの頃、場所は確か新宿のテントだったと思う。 彼是28年前くらいか。 今度、フラワートラベリンバンドとともにジョニー、ルイス&チャーも再結成して野音でライブをやるとMCで言っていた。 元気な人だと思ったが、来年還暦と聞いてビックリした。やっぱりロックに歳は関係ないネ。

今月は、FAIRPORT CONVENTION/John Barleycorn Must Dieが入荷しました。ピンクレーベルのファーストプレスです。 傷みやすいジャケットのためか美品が少ないですが、これは久しぶりに見るツルッとした良いコンディションです。


 

■真夏の湯豆腐(SEP 2008)

だいぶ味覚がイカレテきているようで、盛夏に夜歩きしていると湯豆腐が食いたくなって困った。 昔足繁く通っていたS横丁にある一杯飲み屋を思い出し、立ち寄ってみた。 壁に掛けてある湯豆腐と書かれた紙は生憎裏返っていたが(当たり前のような気もするが)、 年齢性別不詳の店主に、食べたい旨を伝えると

「ああ、出来ますよ」

と言って作ってくれた。 この店は私が酔っ払って煙草やら文庫本やら色々なものを忘れて帰ってもきちんと保管していてくれて、次回立ち寄った際には

「ハイ、お兄さん、コレ」

と言って渡してくれる。ありがたく受け取るのだが、こちらも気恥ずかしくなって、なかなか正面きって礼を言えずに、 手刀を切って受け取ったりしていた。 店主自らが陣頭指揮に立っている店は活気があってよろしい。 パートタイムの訳のわからない店員に応対されると直ぐに席を立ちたくなる。 店主に、

「随分客層が変わったねェ」

と話し掛けると、

「ここいらは昔は雀荘が沢山あって、平日でも10時くらいになると麻雀帰りのサラリーマンで ごったがいしていたけど。今時のサラリーマンは麻雀なんかやらないでしょ」

と応えてくれた。 そんなもんかと思った。 自分の我儘を聞いてくれる店が少なくなってきているようで、少し寂しい気持ちになって店を出た。

今月は、BEATLES/Please Please Me のゴールドパーロフォンが2種類入荷しました。Photo Angus McBean のレタリングが 右にずれて印刷されたものが本物のゴールドジャケットです。 レーベルのクレジットはプレス時期によって2種類あり、Dick James、Northan Songs などと呼ばれています。プレス枚数を考えると Northan Songs の方が若干枚数が少なくレアでしょうか。 今回はその2種類が同時に入荷しました。現存するものはほとんどがズタズタですが、今回入荷したものは奇跡のコンディションです。 なかなかお目にかかれるものではありません。

 

■それがどうした(AUG 2008)

今、手元に第六十六期将棋名人戦の記念扇子を置いてこの原稿を書いている。 当時挑戦者だった羽生善治名人が「韻」、前名人の森内俊之さんが「気」と書いている。 パタパタと扇いだり、パチパチと開閉の音を出したりしていると、自然と落ち着いてくる。
ある棋士がインタビューで

「将棋を考えるということは、かなりイライラすることなんですよ。」

と言っていたのを思い出した。その棋士は

「扇子は、そのイライラを和らげてくれます」

とも言っていた。自筆で書き込んだ座右の銘を見たり、紙の匂いを嗅ぐことで集中力を保つのだという。

先日、第六十六期将棋名人戦の大盤解説にぶらりと出かけた。 羽生さんが私の贔屓の棋士であることと、解説会場が近所だったこともあって、自転車で行ってきた。 相掛かりの最新形に進んでいた戦形は、中盤に森内さんの受けの勝負手を羽生さんがうまく咎めて、羽生さんの完勝となった。
大したものだ。羽生さんは10年ほど前に話題になった7冠王を1冠まで失冠してから、現在3冠まで盛り返してきている。 彼の不撓不屈の精神に、情熱を持って物事に取り組み続ける姿勢にいつも感服させられてしまう。

実は私が持っている名人戦の扇子は、くだんの解説会で行われた「次の一手名人戦」で私が景品として当てたものだ。 通常、解説会は中休みに参加者が次の一手を紙に書いてプレゼントに応募する。 女流棋士が抽選して当選者を読み上げるのだが、いきなり

「一人目の方...文京区からお越しの...」

といって名前を呼ばれた。過去に何か当選した記憶なんて無いものだから、 ドキーンとなって、恥ずかしさで顔が真っ赤になった。 が、今考えてみると何が恥ずかしかったのか良く分からない。 ご丁寧に「次の一手名人」なる賞状も頂いた。

せっかくなので(何がせっかくかサッパリ分からないが)無地の扇子を買ってきて、 自筆の扇子を作ろうかと秘かに計画している。 しかしながら何て書いたらいいか分からない。 カッコイイ言葉があればいいのだが、私が座右の銘としている言葉は「それがどうした」だ。 某直木賞作家がエッセイの中で困難な人生に立ち向かう時に思い出している言葉だ。 「それがどうした」と扇子に書いてもねぇ。

今月は FAIRPORT CONVENTION の デビューシングルが入荷しました。ISLANDと契約前にTRACKから1枚だけ出したもので、 オリジナル盤は入手困難です。



 

■アメフレ(JUL 2008)

知らないうちに靴底に穴が空いていたようで、梅雨空の外を歩いていたら、 靴の中がチャプチャプいってる。 足に黴が生えそうで気持ち悪いので、靴を買おうと思い立った。 そもそも私は必要に駆られないと買い物なんかしない。

「はて、雨に適した靴とは何だろう」

暫し瞑想するが、長靴くらいしか思い浮かばない。 そうじゃなくて、雨でもOKだし、カジュアルな服装にも合いそうな都合の良い靴が欲しいのだ。 普段着に長靴なんて履くわけには行かない。

インターネットで「防水 靴」とか「雨 靴 カジュアル」とか時間を使って検索するが、ピタッとしたものが中々見つからない。 なんだか馬鹿馬鹿しくなって、机に向かって仕事に取り組むが、頭の中を「防水 カジュアル 靴」がグルグル回って手に付かない。
そうして、四苦八苦して思いついたのがデッキシューズ!
その昔、BEAMSやボートハウスの服を若者が挙って着ていた頃に流行った靴だ。 デッキシューズは、元々アメリカでBoat Shoesとして、海軍やヨットの甲板で働く人たちのために開発された靴で、水に強い。 しかも普段着に履いていても、ちっともおかしくない。いや、カッコイイ。
心の中で快哉を叫んでから、早速インターネットで検索する。

無い。
似たような靴は見つかるが、廉価なレプリカだったりする。 本物のデッキシューズでなければ、防水加工されていないので意味が無い。 やっと見つかっても、欲しい色が無かったり、サイズが合わなかったりする。 なんだか、天国から地獄に突き落とされたようでがっかりする。 自分は本当に運が無い男だ、とそこまで考え始める。 四苦八苦の挙句、結局、御徒町の怪しげな靴屋に取り寄せてもらった。

やっと手元に届いた箱を開けて、ブルーのデッキシューズを見て舞い上がった。 早速、履いて表に散歩に出るが、この数日、抜けるような青空が続いている。
普段は鬱陶しい雨空が今は恋しい...雨降れ...アメフレ。

今月は SPIROGYRA の OLD BOOT WINE が入荷しました。サードアルバムの人気が高いですが、こちらのセカンドも名盤です。 年々きれいなものは入手が難しくなってきております。


 

■本末転倒につき(JUNE 2008)

アナウンサーの徳光さんが場外馬券売場で発券をめぐって騒ぎを起こし、レギュラー番組の中で謝罪をしていた。 メーンレースを買うため、発券機に8万円の紙幣を入れたが、機械トラブルで発売中止になってしまったそうだ。 「早くしてよ」と競馬専門紙を叩きながら、係員に怒りをぶつけていたそうだ。 「出走5分前で頭に血が上っていた」と謝罪していた。ちなみに紙幣は返却されたが、出走には間に合わなかったという。
テレビを見ていて、これはおかしいと思った。

「謝らなくてはならないのは、JRAじゃないのか?」

彼が働いて稼いだ金を、週末の楽しみに使おうとして、それをできなくしたのはJRAじゃないのか?
的中するしないの問題ではない。 予想に使った時間はどうなるのか。
まったく本末転倒の話が多い気がするのだが、気のせいだろうか。
近頃、歳をとったからなのか、傍若無人な態度や人を食ったような口の利き方をするセールス電話に無性に腹が立つ。
こちらも起承転結の無い話になってしまった(いつものことだが...)。

今月は DULCIMER が久しぶりに入荷しました。幻想的なジャケットのアートワークは何度見てもいいですね。 CDでは決して味わえない英国の音楽文化をストレートに感じることができると思います。


 

■銀座の夕暮れ(MAY 2008)

ガイちゃんに貸した金が返ってこない。
ガイちゃんは、アウトローの世界で生きているようなんだが、どこか気のいい奴で、 人相にも凶悪な感じが全然無く、それでいて喋る内容はきわどいことが多い。 銀座を根城にしていて、夕暮れ時になるとどこからともなく現れてセカセカと早足で何処かへ消えていく。 不思議と周りの人の金回りを把握していて、ちょっと懐に余裕があるときにはスッと近寄ってきて話しかけてくる。
先日も夕暮れ前に、銀座の裏通りのラーメン屋を出た所でバッタリ出くわした。

「今度タイで成人病の特効薬を栽培する畑を作るんだヨ。俺プロジェクトマネージャーを任されてるんだ。 Kちゃん投資しない? 絶対儲かるし、いい薬が出来れば人助けにもなるしサ。」

それで幾ばくかの金を渡したんだが、それっきりパッタリ連絡が途絶えている。

銀座という街が好きだ。
勘違いしないで欲しいが、別に夜のクラブ活動が好きなわけではないし、生憎そんな金も持ち合わせていない。 人々が働くパワーを感じ取れるから、色々な仕事の人たちが懸命に生きているから、 そこに触れてみたくなる。
銀座の夕暮れは、夜働く人達には朝なんだろう。 私の知り合いの年配の女性で、私がよく行くTという焼き鳥屋で夕方の開店と同時にブレックファーストをほぼ毎日食べる人がいる。 店の人も心得ていて、その女性がくるとカウンターの奥へ何気なく座らせて、 何本かの焼き鳥とビールの小瓶とご飯と鶏スープをすぐに出す。
さぁ、ビールで景気つけて今日も頑張るぞぉ、でも仕事があるから小瓶にしておこう、ってな感じが伝わってきていいんだナ。

今月は Colin Hare のデビューシングルが入荷しました。LP未収録のとても良い曲です、貴重なPanny Farthingのカンパニー スリーブも付いています。この機会に是非聞いてみて下さい。



 

■菜の花(APR 2008)

上野で、すんゲェ車椅子の乗り手に会った。 まずスピードが違う。 私は切符を買うために券売機の前で財布を取り出さそうと下を向いていたんだが、 最初原付バイクかなんかが至近距離を通過したのかと思った。 冗談じゃなく、ビュッっと音がして風を感じた。 その後、地下鉄の乗り場へ降りて行く様子だったので、私が後姿を目で追っていると、 コーナリングは鋭角で正確無比、F1パイロットのように綺麗にアウトインアウトで最短距離で曲がっていった。

地下鉄のホームで再度乗り合わせたが、まず乗り込み方が只者ではない。 ホームより地下鉄のドアが少し高くなっているのだが、その高さをスタンッ!と小気味よくジャンプして乗り込む。 即座に隅の方に設けてある車椅子の人のための座椅子が設置されていないスペースに走って行き、 方向転換をしながら流れるように、しかしものすごいスピードでバックしながらそのスペースに収まる。 以前、カースタントのプロが縦列駐車のスピードを競うテレビ番組があったが、 それよりもよっぽど迫力があった。

鼻がムズムズする季節になったが、家人と散歩に出て、春野菜が並ぶ八百屋の前を通りかかった際、今夜は菜の花がいいねェと言ったら、 間髪入れずに、花は水を変えたりして面倒だからイヤです、と切り返された。
そうじゃなくて、今夜はおしたしが食べたいと言ったの!
誰が八百屋の菜の花を生けて育てるんですか...

今月は、貴重盤スプリングセールと題して昨年来集めていたレコードを少しですが放出します。 その中で、SEX PISTOLS の PISTOLS PACK を取り上げてみました。 6枚のシングル盤を特製のビニールアルバムに収めたコレクターズアイテムです。 めったにお目にかかれるものではありません。


 

■やっぱりホッピー(MAR 2008)

久しぶりにジン太と上野で呑んだ。 ジン太は、幼少からの付き合いで、 私の生家の近所で生まれ育ったが、はんちくな悪事を繰り返すうちに親父さんに勘当され、 一時行方知れずになっていたが、今は下町で左官の仕事をしていて立派な親方になっている。 日焼けした肌に、太い二の腕が頼もしい限りだ。

私たちは、この辺じゃ高級な部類に入る天ぷら屋のカウンターの奥にどっかりと陣取り、 蛤の天ぷらをムシャムシャ喰いながらビールを呑み出した。
隣で老客が、まったく天ぷらを注文しないで、厚岸の生牡蠣で日本酒を呑みながら 店の若旦那と話している。

「昔は気取って買い物なんてときは松坂屋によく行ったもんだ」
「それは今でも皆さんそうでしょう」
「松坂屋も立派になったねぇ。昔は木造で座敷に上がり込むような店だったのにさぁ」

いったいどれほど昔の話をしているんだ?この人何歳なんだ?

「おい、年寄がスゲェ話してるな」

ジン太の方に向き直って話しかけても、ジン太がモジモジしながら、どうもしっくりこねぇ...なんてブツブツ言ってるから、どうしたのか訊くと

「なぁ、天ぷらにビールってのはおかしくないか?」
「じゃあ酒にするか。何でもいいぜ」

私は促したが、酒ってのもなぁ...とまたブツブツ言い出した。私はあきれ返って言った。

「やい、いったいいつも何を呑んでやがるんだ?何が呑みてぇんだ?」
「やっぱりホッピー」

そりゃココには無いだろう。

今月はPENTANGLE-Solomon's Seal UKオリジナル盤の完品・美品が入荷しました。 このレコードUK盤が少ない上に、インサートの欠損が多かったりで苦労します。 やっと見つかっても、めちゃくちゃ傷みやすいジャケットで、きれいな保存状態のものは数が少なくレアです。





 

■ジョンの魂(FEB 2008)

年初に仕事でニューヨークへ行った。
この時期、ニューヨークの平均気温は0度、夜半は氷点下に冷え込むと聞いていたので、ダウンジャケットなど着込んでいったのだが、 着いてみると東京より随分と暖かくてビックリした。 仕事の方は存外、大したトラブルも無く、粛々と片付いたが、マンハッタンのミッドタウンの宿に世話になったため、 あまりの人の多さに辟易して、結局クタクタで帰路に着くこととなった。

暖かさよりも驚いたことはニューヨークの喫煙人口の多さ。東京の私の巣の周りの道は路上喫煙が禁止されていて、 当初それを知らない私が咥えていたタバコを見回りの人に注意されたことがあった。 ところが、アメリカ人はタバコを吸わないと聞いていたのに、ニューヨークの街は路上喫煙者で溢れ返っていた。 想像するに、建物の中でタバコが吸えない決まりなので、喫煙者が全て路上に出てきているのだろう。 こっちの方がよっぽど街が汚れて見っとも無いと思うのだがどうだろう。

仕事の合間に、セントラルパークにあるストロベリーフィールズと呼ばれる場所へ行った。 ダコタハウスに程近い入り口から公園に入り、美しい木立の中を散策すると、すぐにイマジンサークルという 地面に埋め込まれた円形の石碑が目に入る。献花したかったが花を持ち合わせていないので、黙祷して帰ってきた。
今から27年ほど前のよく晴れた冬の日、ジョン・レノンはダコタハウスに帰ってきたところを射殺された。
ジョンの魂は、平和を愛する人たち、現役の音楽家の心の中に受け継がれていると思う。 ジョンが最も伝えたかったメッセージが石碑に刻まれていた。

Imagine all the people living in peace

War Is Over(if you want it)!

このメッセージは、彼の死後もアメリカのリーダーには伝わらなかったようで残念である。

今月はJo-Ann KELLYのCBS原盤が入荷しました。音楽的内容、ジャケットのデザインから人気があるのか、年々入荷が難しくなってきています。


  ■年の瀬でも懐かしい兄弟(JAN 2008)

年末が近づき、少しずつ人々の歩く様子が忙しなくなってきた街並みで幼い兄弟に出くわした。 弟の方が火のように泣いていた。 膝小僧を押さえて泣いていたので、その辺で転んだのかもしれない。 ちょっと心配そうな顔で道行く大人たちが見ている。
ハッと気がついたんだが、昔はそこらじゅうにこんな兄弟が沢山いた。 なんで少なくなったんだろう。泣いている子供を見ても道行く大人たちは一々気に留めていなかった。 まぁ、命に別状は無いんでちょっとビックリして振り返って、「ガンバレよ」と心の中で念じていたかもしれないが。 私子供の頃はグループになって遊び、夕暮れ時には数名が喧嘩やら何らかのトラブルで泣き出し脱落していた。 それでも次の日は、また一緒になって遊んでいた。

11月になったので都下の焼き鳥屋Mへ行った。野鳥の猟が解禁になると、山鳩や鶉など珍しい焼き物を食べさせてくれる。 ここの主人とは彼是15年くらいの付き合いになる。 もう90歳を過ぎているが、いつ行っても威勢のいい声で迎え入れてくれる。 ある夜、日頃同じような焼き鳥ばかり注文する私に、
「たまにはこんなものでも喰いなよ」
と言って砂肝の刺身を出してくれた。本当においしいかったことを素直に伝えた。 それからは、どんなに混んでいても珍しい入荷品があると捌いてくれるようになった。 品書きに載っていない真鴨のハツや生つくねを初めて食べさせてくれたのもこの店だ。
変わり者の主人で、酔っぱらって上がり込もうものなら、たちまち追い返されてしまう。 私も何度となく怒鳴りつけられている客を見てきた。 ある日、せっかく来てくれた客を何で追い返すのか訊いてみた。
「あんなに酔ってちゃ食べられる鶏がかわいそうだもの」
もったいないの意味を知る世代の言葉だ。 主人との会話も楽しいのだが、ここは周りを気にしないで酔えるのがイイんだナァ。 件の幼い兄弟の話を、ここの主人にしたら嬉しそうに頷いていた。

今月は Rubber Soul のコントラクトプレスが入荷しました。WITH や Please Please Me ではたまに DECCA プレスを見かけますが、 Rubber Soul の溝ありプレスは初めて見ました。デッカの二重の溝とは形状が違い、ぽっこりと中央が窪んでいる印象。 もしかしたらPYEか他の会社かもしれません。大変レアだと思います。



 

■サンドイッチ楽部(DEC 2007)

日本橋蛎殻町に一際行列ができる弁当屋がある。 周辺は地場証券や繊維問屋が立ち並ぶオフィス街で、それなりに弁当の需要があるので、弁当屋はかなりの軒数があり競争も激しかろう。 売っている弁当はありきたりのもので、特筆すべきことは何もない。 近傍に私が行き着けの食堂があるので、しょっちゅう通りかかるのだが、いつも不思議に思っていた。
店の名前は「サンドイッチ楽部」。 元々は「サンドイッチ倶楽部」と名乗っていたのだが、 看板の"倶"の字がわざわざペンキで消してある。 倶とは苦を連想させるからなのか、人生お気楽に行こうやで楽部なのかはっきりとは解らない。 店名にあるサンドイッチは申し訳程度にガラスケースに陳列されているだけで、 売っているものは件の弁当である。

店の表にはホワイトボードが置かれている。 こういう店は普通、その日の弁当のメニューがそのホワイトボードに書かれているものなんだが、ここは違う。 店主の"今日の一言"がマジックで殴り書きされている。 先日私が通りかかった日の一言は「死んでも誰も泣いてくれないようでは生きる甲斐がない 」。 斬りつけられるようなストレートな言葉だが、あれは店主の言葉なんだろう。 人の本音が包み隠されたオフィスで、心を少しでも揺さぶられるその一言に勇気づけられ客が群がっていると思っているのだがどうだろう。

今月は CIRKUS の幻のシングル盤が入荷しました。プライベートレーベルばかりからONE、FUTURE SHOCKと2枚のLPを出していましたが、 実は一番見つからないのがこの3曲入りシングル。もちろんアルバム未収録の曲です。


 

■がんばれT君(NOV 2007)

唐傘一つ持たないで散歩に出ちまったもんだから途中から雨に降られて困った。
何となく都営地下鉄線を乗り継いで人形町まで来てしまい、 甘酒横丁辺りで昼間っから一杯やろうと思っていたんだが、 生憎目当ての店が休みで途方に暮れていたところにザーッときた。

雨宿りをするには、明治座の正面玄関のベンチがうってつけなんで、しばらく座って煙草なんか吸っていると、 様子のいいご婦人が次から次へと入り口へ吸い込まれていく。気のせいなんだが、ご婦人方がちょっとこちらを一瞥していから通り過ぎて いるような気がして落ち着かないので、浜町公園の石垣の木の下で濡れていない所に座り込んでジッとしていた。

暫くすると雨も小降りになってきたので、立ち上がって行こうとすると呼び止められた。
「Kだろう」
顔を見て誰だか分かったが名前が出てこない。 高校生のころの知り合いのTという奴で、相手が名乗るとそれを繰り返して、すぐ分かったよと言ってしまう。 Tはス−ツのズボン、白いワイシャツにグレーの作業ジャンバーを着ている。 Tにそこら辺でコーヒーでもどうかと誘われた。
「コーヒーよりも腹が減っているんだ」
「それなら、俺が知っている中華料理屋がすぐそこにあるから行こう」
私は断るつもりで返答したんだが、結局、連れ立って一緒に歩き出した。

Tが向かったのは燕慶という街場の店で、どこにでもあるような造りだったが、 唯一私の気を引いたのは表に"上海蟹入荷しました"と貼紙がしてあることだった。 ちょっと期待してテーブルに着くと、Tは上海蟹だけを2杯注文して、ここのは美味いから、と私に言った。 注文の仕方が少し偉そうな気がして腹が立ったが、今それを言っても仕方ない。 飲み物に私は紹興酒、Tはビールを頼んだ。
「仕事中だろう、いいのかよ」
「さっきまではな。もういいんだ」
私が訊くと、Tは答えながらグラスのビールをうまそうにゴクゴクと飲み干してしまった。 Tの言い方がどこか投げ遣りに聞こえて気になったが、私の気持ちは直ぐに目の前の蟹へと向かっていった。

蟹を食べているとき人は無口になるらしいがTはよく喋った。大学を出て、サラリーマンを数年やってから親父さんの 会社を継いだこと。3人の子供と都下の一戸建てに住んでいること。長男が野球をやっていて将来有望なこと。 退屈な話だったが、黙って聞いていた。
蟹は美味だったが、食事の量としては物足りなかったので、私は何か追加で注文することをTに告げた。
「それなら河岸を変えて焼き鳥でも食おう」
Tにまた誘われたが、私もこのまま分かれるのは何か中途半端な気がして付き合うことにした。
私達は近くのSという小料理屋へ行った。 私も細かいことなどどうでもよくなって本格的に呑み始めて、 自分のこともポツリポツリと話し出し、気がつくと楽しくなっていた。 昔話を肴にゲラゲラ笑い、しこたま呑んで店を出た。 私達はまだ宵の口の甘酒横丁を大声で話しながら練り歩いた。

私達は歩き疲れて、最初に出会った浜町公園のベンチにへたり込んで、夜空を見上げていた。 Tが雨上がりの夜空を見上げながら、経営していた自分の会社が今日倒産したと私に言った。
「そうか」
私はそうとしか答えられなかった。
当座から返済の金が落ちずに、公庫などへ金策に朝から走り回っていたが万策尽きたのだという。
「お前は調子よさそうじゃないか」
「何とかやっているよ。でも恥の掻きっぱなしだ」
「そうだろう。プータロウもいいもんだって今日初めて分かったよ。実は昼間会ったとき家に帰りづらかった。お前に会ってよかった」
Tの顔は相変わらず夜空を見上げたままだったが、その声に自棄気味な調子が消えていた。 連絡先も交換せずに、私達は公園で分かれて、私は地下鉄の階段を下っていった。「T、がんばれよ」と心の中で念じながら。

Jimi Hendrix の Electric Ladyland のファーストプレスが入荷しました。見開きジャケットのレタリングが青文字、レーベルのレコード番号 が逆さに印刷されています。ジャケットのコンディションはそこそこですが、盤は極美品です。 通常のオリジナル盤に比べて存在確率は10分の1以下ではないでしょうか。


 

■スマートボール名人(OCT 2007)

近くの神社から景気のいいお囃子が聞こえてくるので、出かけてみた。 お祭りといえば、縁日。 祭るべき対象が霞むほどに、最近の縁日は量も種類も豊富であるが、 ここ数年、従来の屋台に加えて、海外の料理系屋台、 例えば、ベトナムラーメンとかドネルケバブとか中国の点心やチヂミが気になる。 気にはなるが、ちょっと祭りの喧騒の中で食べる気はしないでいる。

あんず飴。少年時代の私にとって縁日の王様だった。 色鮮やかに染め貫いた李、杏、サクランボなどの種を短めの割り箸に刺し、 周りを水飴でコーティングして、分厚い氷の台の上に陳列してある。 食べる寸前に杏が漬けてあったシロップにサッと潜らせ、麩のお椀を受け皿として使う。 こうすると水飴が溶けても手が汚れなくてよろしい。 こういった屋台には、必ず小型のスマートボールや伝助博打の元ネタのようなちょいとしたゲームが備え付けてあって、 まず客は金を支払った後にこのゲームを行う。結果によって1本、3本などと貰える本数が変化する。まあ大概は1本なんだが。

その昔テキ屋のギューちゃんという知り合いがいて、全国津々浦々の祭りに出店するため旅烏のような生活をしていた。 背中に昇り龍の彫物なんかがあって、普段は人懐っこい表情をしているが、 露店に立つときは背筋が伸びて威勢のいい声を出していた。 ギューちゃんは露店のスマートボールの名人だった。なんてことはない、暇なときに自分の露店に備え付けてあるスマートボール で遊んでいるうちにコツを飲み込んでしまったのだ。 自分の露店をほったらかして、わざわざ他の露店へこっそり買い物へ行き、スマートボールで大当たりを出しては 破顔一笑していた。 私がお祭りに出かけるのは、縁日も楽しみなんだが、めっきり連絡の取れなくなったギューちゃんに バッタリ遭遇することを期待しているのかもしれない。

今月はSENSATIONAL ALEX HARVEY BAND/Framedが入荷しました。レーベルが渦巻きからスペースシップに変る過渡期の発売で あったため、オリジナル盤はプレス枚数が極めて少なく入手困難です。


 

■泪橋の絶品珈琲(SEP 2007)

それなりに珈琲のお世話になっている。 食後に口の中をさっぱりさせたくて飲んだりするし、 朝、目が覚めるように飲んだりもする。 別に品質や銘柄に拘りがあるわけではない。 市販のドリップ式のもので充分である。

ところが、ある日突然うまい珈琲が飲みたくなってBという喫茶店へ出かけた。 この店は人から名店と吹き込まれていて、いつも気になっていた。 訪れる機会がなかったが、所用のついでに少し足を伸ばした。 泪橋という簡易旅館や立ち飲み屋が立ち並ぶ、 お世辞にも綺麗な町並みとは言えない場所に店はある。

採光が充分で明るい店内は清潔感に溢れている。 品質管理されていた豆を取り出し、ペーパードリップで淹れてくれる。 私はエチオピアという豆を挽いてもらい、ブラックで飲ませていただいた。 香り高く、苦味と酸味のバランスが絶妙で、電車を乗り継いできた甲斐があったと納得した。 いまどき300円〜400円でこれだけの珈琲を飲ませてくれる店は少ない。

今もこの原稿を書きながら淹れたての珈琲を飲んでいる。 ちょっと飲んでほっとして、また書く。 昔は刺激的なことが私の人生を動かしていたが、今はありきたりのちょっとした幸せが私の人生を豊かにしている。

今月は、Mike McGEAR の Woman アイランド原盤が入荷しました。Paul McCARTNEY と深く関わりのあった人です。 ファーストよりもこのアルバムの方ができが良いです。近年、英国本国でも値上がりが始まっています。


 

■池袋1987 (AUG 2007)

大学に通っていたころ、Kさんとよく遊んだ。

Kさんは同じ大学に通う2年先輩で、 池袋の雑居ビルで警備のバイトをしながら、ついでにそのビルを住みかとしていた逞しい生活力を持った人だ。
フランス文学を専攻していたが、授業にはまったく出ないで、 売れない純文学をせっせと書いては、出版社に持ち込んでいた。

酒はそんなに強くなかったが、よく一緒に呑んだ。 私達は人間の本性がむき出しになるまで、酒を呑み続けた。 当時、私達は、そうしなければ目の前の相手を決して信用しなかった。 Kさんには、雀荘、競馬場、スナック、そういう大人の遊び場の入り口にもよく連れて行ってもらった。
Kさんは何度も留年して、故郷の島根県に住むご両親からの仕送りを止められ、 それでも自分で新宿のホストクラブで働いて、学費を納めて、退学しなかった。 今思い返すと、彼にとって大学は社交場だったのだろう。後輩ばかりになったサークルの古机に 屯して、いつも何か面白いことはないか探していた。

ロマンチストで、女性にもてて、涙もろくて、 彼の純粋で無頼な生き方に憧れていた。 Kさんと一緒にいると、音楽に熱中しながらもどこか物事を斜めから見ているような自分の生き様が恥ずかしくて、嫌でたまらなかった。

Kさんの訃報を聞いたのは、卒業後3年くらいしてからだろうか。
Kさんが厄介な病気で苦しんでいるとの話は耳にしていたが、私はそれほど深刻には受け止めていなかった。 別の先輩からかかってきた電話に言葉を失った。
告別式に参列させていただいたが、その後の食事の席で初めてKさんのお父様にお会いした。 息子に先立たれたお父様が、弔問客に差し出すワンカップの本数が足りるかどうか気になさって、 「あと3本くらいコウとくか、いや4本くらい」と繰り返していた言葉が 今でも頭から離れない。人を惹きつける魅力は親から子へと引き継がれていくことを、初めて知った。

Kさんのような人に暫く会っていない。 腹の底から笑って、それが止まらなくなるような思いを随分していない。 昨今は、男も女も本性が解らない。心を開いて、ありがとう、バカヤロー、すみませんと言える人は家族以外は一握りだ。 Kさんのような人が死んで、自分のようなつまらない人間が生き残っている。

今月は、RENAISSANCE/Illusion の英国 Island Help 原盤が入荷しました。当時は西ドイツ盤のみが発売され、母国である英国盤は輸出用に極少数プレスされ、すぐに回収されました。 ジャケットのコンディションいまひとつですが、滅多に拝めるものではありません。

 

■しょうもない一日(JUL 2007)

別に時間を持て余しているわけではないのだが、ふと思い立って枕草子を読み始めた。 かみさんが国文科卒なので、家には原書が転がっていて、しばしば昼寝用の枕として私が活用している。
春は曙、やうやう白くなりゆく山際... 夏は何だって?
惨たんたる集中力と読解力不足で、ほどなく文意が汲み取れなくなる。 昔から、古文という科目が苦手だったことを思い出した。 漢文なんて教科もあったが、文章が暗号みたいに思えて、まったく興味が湧かなかったなァ。

批評を読んでいて気付いたのだが、著者の清少納言という人は上流階級の人間ではない。 「清少納言の出身階級を忘れひたすら上流に同化しようとした浅薄な様の現れである。 (自分の親族身分のみならず身分が高い者に対しても敬語がないため) 」などという件がある。 大昔は女流作家がエッセイを書くのも階級に配慮したりして大変だったのだろう。

読みかけの原書を早々に放り出して、今度は3時間ほどテレビの前を動かなくなってしまう。 気付くと、無意識のうちに手元にペットボトルのお茶やらクッキーなんかを運んでいる。 仕事は山ほどあるのだが、この自堕落な時間を失ってなるものかと向きになってチャンネルをフリップする。 仕事の生産性はどのように落ちていくのか、皆さんお解りか。

最近しょうもない事で困ることが多い。
3時を過ぎてから銀行の用事を思い出す、持っていたと思っていたライターが出先で見つからない、 なんてのは序の口で、先日はかみさんと待ち合わせていたことをすっかり忘れていて、家に戻ってからこってりと油を絞られた。 別に老化しているわけでも、更年期でもないと思うが、仕事以外のことでも、もう少し緊張感を持つようにしよう。

本当にひさしぶりにGRAVY TRAINのVERTIGOマスターピースが入荷しました。ジャケット、音楽的内容、やっぱりオリジナル盤で持っていたい一枚です。


 

■平和な時代に生まれまして(JUN 2007)

「硫黄島からの手紙」、「父親たちの星条旗」、「男たちの大和」、「君のためにこそ僕は死んでいく」など 昨今は太平洋戦争を題材にした映画が多く作られている。 いくつかの作品を映画館やDVDをレンタルして鑑賞した。
大変な時代だったのだろう。 どの作品も戦争の過酷さを訴えてはいたが、その背後で政治家や権力者の醜さと戦友同士の絆の美しさが綱引きしているように見えた。

日本人の自他共栄の精神、滅私奉公な生き様などは、思えばこの時代がピークだったのかもしれない。 戦争を肯定する気は毛頭ないが、近年の自己中心的な事件などを耳にするとどちらの時代がまともだったのか解らなくなる。

私は、「硫黄島からの手紙」はウィークデーの昼間に繁華街の映画館で鑑賞した。 人気のある作品と聞いていたので、空いてそうな時間を選んで出かけたのだ。 来ている人たちを見て驚いた。ほとんどが老人ばかりだった。それも90歳前後の方々だろうか。 上映中に震えだす人もいた。もうお分かりだろう。実際に従軍した人たちが映画館に来ていたのだ。

上記の作品の中には、退役軍人の社会復帰の難しさを付け加えている作品もあった。 Bruce Springsteen などアメリカのアーティストの歌詞には、この手の事柄が歌われていることが数多い。 アメリカが今でも戦争をしているということなんだろう。

今月はYESの危機マトリックス1が入荷しました。 両面エンボスジャケットにマトリックス両面1のレコード盤が封入されたファーストプレス。 美品は年々出にくくなっています。


 

■四谷喰談(MAY 2007)

本当に久しぶりに四谷のM鮨へ行った。 主人のEさんとも久しぶりに話しをした。 カウンターに座ってビールを呑み始めると、以前私が好んで食べていた煮烏賊と穴子の"つけ"焼きを出してくれた。 勧められるままに食べた鳥貝がおいしかった。愛知の知多半島からきたものだという。 他にも鱚の木の芽寿司や醤油に漬けた鮪など昔とまったく変わっていなかった。
初めて暖簾をくぐったのは10年前になるだろうか...

奥様とも話しをさせていただいた。 商売は本当に難しいとおっしゃっておられた。 ここは珍しい夜明かしの鮨屋で、四谷に2店舗あったが、現在は1店舗だけだ。 よく見ると、今日は私の貸切状態で他に客が誰もいない。 職人さんの数も少し減ったようで、筆者と同じ苗字の職人さんは岩手へ帰ってしまったそうだ。 ずいぶん良くして貰った記憶が甦ってきて、少し胸が震える思いがした。
よく見るとみなさん若干老け込んでおられる。 当然のことながら自分も老け込んでいるはずで、 酒量が落ちたと告げると、 良いことですよと主人に言われた。体が自然にそうなっているんだから 自然に任せなさいということなんだろう。 10年前は、「鴨鶴」という金粉が入った酒をコップでガブガブ呑んで、鮨もたらふく食べて明け方に帰宅して、平気で翌日早朝から仕事をしていた。
ご主人も近隣に駐車場がなく苦労しているという。 朝、仕入れに築地へ車で出かけるのだが、ヘトヘトになって帰ってくる。なんでも駐車場から店まで歩いて30分もかかるそうだ。
光陰矢のごとしですねェ。Eさんの握った鮨だけが変わっていないことに、初めて気付いた。

今月は、MEGATONのドイツオンリーのシングル盤を紹介します。 LPは6桁級のメガレア盤ですが、このPS付きシングルも負けないくらい入手困難です。 ヨーロッパの湿った空気を感じさせる作りで、手にしたときにちょっと溜息が出そうになります。 わかってもらえるかなァ。

 

■Oさんに教えられて (APR 2007)

宇都宮へ小旅行に行ったときの事を書く。
春先に気の合った仲間と小旅行に出掛けることが近年の楽しみになっていたが、 今年はお互いの都合が合わず、また私が現地で仕事があったため今年は一人で出かけた。

連休中のため新幹線は混み合っていた。 小山を出てすぐに宇都宮だ。 降車ドアの行列は嫌いなので少し早めに席を立ちデッキに立っていると、 様子のいいご婦人が携帯電話で喋っている...
「もうすぐ着くから」
(フムフム。実家の人に車で駅まで迎えに来てもらうんだナ。)
「餃子の前で待ってて」
スゴイと思った。餃子の前とは駅前に餃子の銅像でも建っているのだろうか。

仕事先までタクシーに乗った。
この運転手さんが、よく喋る。散散、宇都宮の歴史やおいしいものを教えてくれて、 帰り際に名刺までくれた。名刺を差し出す運転手は初めてだったが、受け取ってきた。 この名刺がおもしろい。キャッチフレーズがついている。 この運転手さん(Oさん)は「やさしさ第一の」と書いてある。各人色々なフレーズが刷り込んであるのだろう。 想像しているとちょっと楽しくなる。
私が餃子のおいしい店を訊くと、今その店の前を通りますからといって教えてくれる。 しかし、それだけで話は終わらない。その店の栄枯盛衰を教えてくれる。 「あの店は天国と地獄を味わった店です。昭和40年に主人が台湾から持ち帰ったレシピで開店して、それは繁盛したのです。 しかし、その後、根も葉もない噂話で客が来なくなり、苦労したんですが、 昨今のグルメーブームに乗ってまた、行列のできる店になりました」。
なるほど、そうですか。そういう歴史を踏まえた上で頂いた餃子は、乱雑に食して味わうようなことはできなかった。
仕事の方は思いのほか、トラブルが多く、少し嫌な思いもしたが、 それ以外は競輪場で日向ぼっこをしたり、のんびりした旅だった。

今月は、BEATLES FOR SALE の両面ミスクレジット盤が入荷しました。A面が"I'M A LOSSER"、B面が"Northern SSongs"。 二度と出ないでしょう。プロモスティッカーがあるので、本当の極初期プレスだと思います。


 

■サイケな万華鏡 (MAR 2007)

先日、江戸川橋の"みつぼ"で呑んでいたとき、隣席の若者に声を掛けられた(最近多いんだナァ)。 最近よくここで晩酌をする。ここなら、たらふく呑んで食べて3000円であがる。 値段が安いわりに生ホルモンや"おしたし"など気が利いた肴も揃っている。

その若者は「煙草を1本もらえますか」と言った。珍しい。 最初、煙草を指差していたのでライターを貸して下さいとでも言うのかと思っていたら違っていた。 私は心の中で一旦は腹を立てたが、結局「ああ、どうぞ」と言って一本あげた。 よく見ると、O君と名乗ったこの若者、私の若いころにそっくりなのだ。 中途半端に金髪に染めた油っけのない髪に、煮しめたような色のジャンバー、穴のあいたジーンズを着ている。 話してみると、気は利かないが朴訥なやつで、七三バッチリで銀縁の眼鏡なんか掛けて昨今の株式市場について話す男たちより よっぽど信用できる気がした。 結局、その夜彼は居場所を見つけた猫のように私の懐に飛び込み、私の煙草を吸い、私のホルモン焼きを喰って、 閉店時間まで呑んで一緒に店を出た。

それ以上面倒な関係になるのも嫌だったので、O君とは目白通り辺りで別れ、私は自宅の方向へ歩き出した。 しかしながら、安物の焼酎をしこたま呑んでから夜歩きしたので、自宅のあるマンションに着いたときには完全な酩酊状態だった。 しかもマンションが停電していてエレベーターが使えないと張り紙がしてある。 おい冗談だろう。私の巣は14階だよ。逆上しそうになったが、文句を言う相手がいない。 ヘトヘトになって階段で14階まで辿り着くと、家人が「バカねぇ、何日も前から告知の張り紙がしてあったじゃない」と止めを刺す。 ハァハァと肩で息をしながら寝床につくと天井が少し回ってみえた。ちょっとサイケな万華鏡みたいだった。

今月は KING CRIMSON の ISLAND が入荷しました。ピンクリムレーベル、シングルジャケットに袋状のインサート型内袋が付属したオリジナルです。 この内袋、裂けているものがほとんどで、まともなものは見かけなくなりました。

  ■お台場を練り歩きまして(FEB 2007)

以前、このコーナーの駄文に昔の遊びが面白い、最近の遊びはつまらないと書いたことがあったが、驚くほどの反響があった。 爾来、賛同のメールが連続して届き、驚いたと同時に感謝の気持ちで一杯になった。 ピンボールだアナログだと書いたからか分からないが、ここへ行けば昔のピンボール台で遊べますと ご丁寧に店の住所などが記されたメールも頂いた。 一応、礼の言葉を綴ってメールを返信したものの、教えてもらったからには遊びに行かなくてはせっかくの好意を無駄にしてしまうと 自分に都合の良い理屈を付けて、嫌がる愚息を言葉巧みに誘って行ってきました。

お台場DECKSに一丁目商店街なる昭和の遊びをコンセプトにした商店街がある。 昔の駄菓子屋、文房具屋、昭和初期の洋食にフォーカスしたレストランなどが軒を連ねている。 丁度、私達が訪れた日にはプロレスの興行が行われていて 「闘魂カーニバル!アントニオ小猪木とジャイアント小馬場参加バトルロイヤル」 なんて凶悪なのか可愛らしいのかサッパリ分からない取組みをやっていて、信じられないくらいの人だかりが出来ていた。 商店街の中ほどに設置されたフルーツパーラーで腹ごしらえをしてから、目当てのゲームセンターに乗り込んだ。

愚息に幾ばくかの金を渡して勝手に遊ぶように命じてから、 自分は6台設置してあるピンボールで遊びだした。 その中には昔自分が遊んだこのあるマシンもあったりして、薄暗い下町のボーリング場の記憶が幽かに甦りました。 実は設置してあったマシンの内3台は、動作不良のためコイン投入口にガムテープが貼り付けてあって、 アナログのそれも40年以上も前のピンボールマシンのメンテナンスの大変さが汲み取れた。 ピンボール以外にも、ヘリコプターを巧みに操縦して電線をタッチいくゲームなどがあり、 早くジーンズを買いに行こうと急かす愚息を無視して、時間も忘れて遊びました。楽しかった。メールを下さった方、 記して感謝いたします、ありがとうございました。 因みに愚息は、その中では最も近代的?なゲームに見えるゼビウスをやっていたが、果たして彼の遊びの魂は揺さぶられたのだろうか。

今、この文章の書きながらなぜ今のピンボールより昔のピンボールが面白いのか考えてみた。 最初にわかった事は、すべてに時間の流れがゆっくりしているのだ。 確かにギミックなどは近代のピンボールの方が複雑で面白い。 しかしながら、緩やかな台の傾斜、 コインを入れてゲームが始まるときにスコアーが初期化される時間、全てがのんびりしている。 デジタルでパッとスコアーがゼロに戻るのとは時間の流れが明らかに違う。 次にわかった事は、音である。1ゲーム上がる(点数やスペシャルで再ゲームできることを「上がる」と言います)カツンという音、 バンパーがボールを弾き飛ばしながらスコアーを変化させるチンチンという音、そういった音が周りの空気を鋭利なものでなく、 ざわざわした柔らかなものにしている。 近代のピンボールでは電子的な音が、例えばバキューンなんて音が出る。

別のメールでは、読者?の方に、昔のパチンコ台で遊べる店も教えてもらった。 筆者は以前書いたような理由で最近のパチンコを打つことはなくなったが、これも面白かった。 紙面が許せば?別の機会に書いてみようと思う。 そう。それで思い出したが、昔は雀球やアレンジボールなんてのもあったナァ。何処にいっちまったんだろう。

今月はFANTASYのPAINT A PICTUREのほぼ完璧なものが入荷しました。ラミネートされていない大変 痛みやすいジャケットなので、これほどのものは初めて見ました。

 

■アイルランドの鰻(JAN 2007)

アイルランドの音楽が好きだ。
UKではありません。リパブリック・オブ・アイルランド。 ケルト語の優しいフィメール・ボーカル物も好きだし、英語で歌われているエレクトリック・トラッドなんかも好きだ。 THIN LIZZY、Gary MOORE、U2などの世界的大物アーティストも輩出している。 フォークであれば、MacMURRAGH、MUSHROOM、LOUDEST WHISPERの母国ですね。どれもオリジナル盤は高価でクラクラする。

初夏に友人のMと連れ立って暑気払いに鰻を喰いに出かけたことがあった。 宵の内に、天然うなぎと染め抜かれた暖簾をくぐると店内はほぼ満席状態。 我々は案内された小上りで、蒲焼を注文してから酒を呑み始めた。
天然の鰻は腹が黄色いそうだ。だから「うな黄」。本当かね。因みに養殖物の腹は白いそうだ。 こういう店は注文してから一から仕事を始めるので、出来上がるまで暫し待たされる。 その間に仲居さんと話したりしていたのだが、今日の鰻の産地を尋ねるとアイルランドだと言う。 えっ冗談でしょう?リパブリック・オブ・アイルランド?あのマックマーロウの?とは訊かなかったが、 利根川や浜名湖辺りからきていると思っていた鰻が実はアイリッシュだったと聞いて不思議な気持ちになりました。 待つことおよそ40分、運ばれた蒲焼の腹は黄色かった。 見た目は見事な飴色の蒲焼で、味も甘さに媚びることのなくキリッとしていて申し分なかった。 アイルランドの人も鰻を食べるのだろうか。ギネスなんか飲みながら煮込んだ鰻をちょっとつまんで。今度試してみよう。

今月は、Basil KIRCHIN の Worlds Within Worlds が入荷しました。実験音楽・フリージャズ・アバンギャルド系 のレコードを集めている人にとって一番ネックになるアルバムです。それほど、オリジナル盤はお目にかかれない、これぞ幻の名盤でしょう。 コラージュサウンドの質はGULLIVER'S TRAVELSとは比べ物にならない。ドイツのFAUSTよりも上だと思います。

 

■遊びがつまらない(DEC 2006)

何かにはまり込んで、とりつかれたように遊んだ記憶があるだろうか。 小学生時代はゲームセンターのピンボール、十代前半でディスコなどの夜遊びデビュー、 十代後半は、バンド活動や演劇、あるいはスキーにサーフィンなどのスポーツ、さらには麻雀・パチンコなどのギャンブル、 って人がいるかナ。 今はまってんだよ、ゴルフって感じの人もいらっしゃるか。 筆者も、レコード収集は別にして色々なものにはまり込んだ。 世間一般でも流行り廃りがあった。 ビリヤードが流行ったときもあったし、下世話な話で恐縮だがノーパン喫茶なんてのもあった。

近頃、遊びがつまらない。
CDとレコードではないけれど、昔のアナログな遊びが楽しかった。 考えてみれば、いや考えてみなくたって、今は巷に娯楽が氾濫している。 カラオケ屋に行こうと思えば10分で行ける。何事も身近なことは便利ではあるけれども、 人間から情緒的なことをどんどん奪い取っていくようで少し不安になる。 色恋沙汰だって、昔は携帯電話なんてなかったから、彼女の家に電話するとき相手の親が最初に受話器を取ったら 何て言おうか震えたものだ。今時の恋愛って会えないあいだに想いが募って悶々とすることなんて無いのかナ。

先日、テレビでリリー・フランキー氏が自身のだらしなさについて喋っていて、 司会者やゲストが珍しい人だと大笑いしていた。 なんでも、氏は20代はまったく働かなかったそうだ。 こういう人を見ていると安心する。若い時分に遊びが過ぎてだらしない、いいじゃないか。 危ないと感じるのは、人生も半ばを過ぎてから初めて遊びにはまり込むことだ。 日頃のストレスの蓄積などがそうさせることもあるだろうが、耳を疑うような幼稚な失敗談もたまに聞く。

元気なおじさんたちはどこで遊んでいるのだろう。たまに酒場で遭遇するけれど、酒場だけが昔と変わっていないのかもしれない。 そんな人たちが遊んでいた公営ギャンブルは衰退し、代わってネット証券・FXでマネーゲームに参加している人もいるのかな。 もちろん、そんなに深く遊びに入り込めるほど大人の日常は楽なものではないし、遊びは大人の一面でしかない。

話が突然変わるが(いつも突然ですが)、 今度、フィル・コリンズがGENESISとしてコンサート活動を行うらしい。 そのフィル・コリンズがドラマーとして最初に世に出たバンドであるフラミングユースの唯一のアルバムが入荷しました。 ジャケットは3面開きにセロファンのウィンドーが組み込まれた変形物です。 昔はたまに見かけましたが、近年はやぶれが無い物を探すのは難しいようです。

 

■地下鉄(メトロ)を降りて(NOV 2006)

神田須田町に所用があって出向いた。 巣へ戻るには都営三田線が利便であるので、神保町駅までてくてく歩いた。 秋晴れの日、靖国通り沿いを歩くのは実に気持ちがいい。 特定の分野にフォーカスした古本屋が軒を並べている。 時間があれば片っ端から立ち寄ってみたいのだが、叶わずにいる。

神保町へ行くと必ず立ち寄るレコード屋が一軒ある。「ターンテーブル」というお店で、 和盤のプロモや古い歌謡曲のシングル盤が面出しされており、商品をぐるりと一瞥すれば私を血の気が多かった時代に引き戻してくれる。 しかしながら、私がここに立ち寄るのはレコードではなく古書を買い求めるためである。 音楽家の自叙伝や、無頼作家のエッセイや純文学などが所狭しと並んでいる。 丁度、レコードの在庫と古本の在庫がフィフティフィフティって感じなんだなァ。 ここで買い求めてからファンになった作家も多い。 おそらく店主が自身で購入して、読み終わった本を売り物として陳列されているのだろう。 訪れる度に、そのセレクションに店主の拘りや暖かさが感じられて、 と言いますか、そのセレクションの妖しげな具合がこちらにも伝わって来て、 どんどんはまり込んでいく感じがいいのだ。 西新宿のレコード屋のように無くなっちまわないように秘かに願っているのだが。

気持ちの良い時間を過ごして神保町駅に着くと、エレベーターの工事をしている。 乗車側の白線と工事の幌が近接していて危なっかしいたらありゃしない。 少しでもバランスを間違えるとホーム下の線路でハンバーガーヒルになっちまいそうだ。 その狭い領域を通過しようとする瞬間、いかにも凶悪な顔をした列車がガォと音を立てて進入してきそうで思わず早足になる。

ロンドンのチューブ(地下鉄のことです)の駅で、あれはコベントガーデンだったかな? 階段で地上に出れない駅がある。つまりエレベーターでしか地上に出れないのだ。 初めて訪れた人は驚くに違いないが、あれは停電のときなどはどうするのだろう。 翻って神保町駅には階段にエスカレーターまであって、エレベーターも必要とされているのだろうか。

先月のこのコーナーでちょっと触れた Revolver の REMIX11 が久しぶりに入荷しました。 コンディションはイマイチですが、マトリックス606-1の美品は、現地でも出づらくなっているようです。


 

■秋刀魚甘いかしょっぱいか〜Yellow Submarine プロモ盤について(OCT 2006)

メシができたと言うのでダイニングへ行くと、食卓に焼いた秋刀魚が並んでいた。 時節柄おかずとしては大変ふさわしくてよろしいが、何だか私の知っている焼魚の雰囲気がしない。 いきなり文句をつけたりすると家人もすぐに逆上するので、 どうやって焼いたのか遠まわしに尋ねるとフライパンで焼いたと言う。 私は耳を疑ったが、なぜ焼網を使って焼かないのか訊くと、 焼網の下に魚の脂が落ちてしまい、それを洗うことが嫌だと言う。 その後、長時間に亘って焼網を使って焼かなければダメだ、 いやそうじゃないとお互いにエキサイトして言い争ったが、馬鹿馬鹿しくなってやめた。

秋刀魚と家庭事情ばかり綴っていても廃盤エッセイにならないので、真面目に?苦労した入荷の話を一つ。 先日、ヨーロッパの知り合いから、Yellow Submarine の Apple レーベルプロモ盤(ステレオプレス)はいらないかと打診された。 Apple レーベルのプロモだけでも珍しいのに、Yellow Submarine のプロモ盤など聞いた事が無く、当然のことながら私は見たこともない。 コンディションは、ほとんどミントだと言う。
ミントって本当かよ?君ね、ミントって意味分かっているの?新品同様ってことだよ。 スピンドルホールの周りにヒゲ無し、アンワックス部に通針痕無しでミントなんだよ。 ジャケに至っては、いったいどんな保存の仕方をすれば40年以上も前のレコードがミントになるの? まあいい。そんなこと今更やり取りしてもしょうがない。 値段を聞いて飛び上がったが、どうしてもある部分が見てみたくて、 在庫のレコードをあれやこれや持ち出して半ば強引にトレード話をまとめ上げた。
こうして、めでたく入荷となった Yellow Sumarine はミントにはだいぶ足らないコンディションだった。 まあいい。そんなことはいつものことだ。 私がどうしても見てみたかったのは、マザー番号とスタンバーでした。 本物のプロモであれば、異常に若い番号が刻印されているはずで、それを確かめたかったのだ。 届いたレコードはどうやら本物のプロモ盤のようで、マザー番号とスタンバーはG/1とT/1。 一番最初にマスターテープからビニールに焼き付けられた新鮮な音を聴かせていただきました。

ところで、ビートルズで一番好きな曲は何か?と聞かれれば、私は即座に「Tomorrow Never Knows」と答える。 上記の Yellow Submarine ではなく Revolver に収録されています。 レスリースピーカー(ハモンドオルガンを鳴らすためのスピーカーです)を通したジョンのボーカル、 テープの逆回しを使ったギターソロ、 少し高めにチューニングされたスネアドラムの音、 その全てが後のブリティッシュサイケのお手本になった。 1966年にこれをやっているのは天才集団だからでしょう。 レコードはミックスバランスに優れるモノラル盤の人気が高いですが、やっぱりサイケはステレオだよなァ。

毎度のことで、夜半にうんうん唸ってこの原稿を書いているが、さっぱり捗らない。 小腹がすいているが、何か作るのが面倒でしようとしない。 明日は、早起きして早めの朝食を摂ろう。 家人が起き出さない内に強引に焼魚を焼網で焼いて喰おう。ひひひ。




■もう秋口ですから (SEP 2006)

幼少の頃、生家に風呂があったというのに近所の友人達と銭湯に通っていた時期があった。その帰り道、赤提灯がぶらさがっていないおでんの屋台があった。椅子は無く、酒も売らない屋台であったと記憶している。 母親の買い物についてきた小学生が串に卵を一つ刺してもらっていたり、主婦がちょっと晩御飯のおかずを買い足したりしていた。あの頃は自分の家の鍋を持ってきて買いに来る人たちも大勢いた。銭湯の帰り道、 私はお釣りの小銭が豊富なときは、屋台に寄って「ばくだん」を食べていた。ばくだんとは、鶉の卵を魚のすり身で包んで揚げたもので、私にとっておでん種の王様だった。 当時は、蒟蒻やはんぺんなどは病人が食べるものだと思っていた。

そんな記憶がなぜ蘇ったかというと、近頃、私の家の前をおでんの屋台がしばしば通る。私は好きでしょっちゅう買う。このおでん屋、三日続けてきたかと思えば、 一週間こなかったりでスケジュールはアテにならない。 幻の屋台というよりは怠け者だろうと思っている。味はいかにも下町風の濃い目の味付けだが、 秋葉原のおでん缶よりも風情があってずっとよろしい。

今、おでんを食べながらせっせとこの原稿を書いている。ちょっと耳が寂しいのでファンダンゴのファーストアルバムをかけている。アルバムタイトルにもなっている「スリップストリーミング」が良い曲で、暫し手が止まってしまう。ファンダンゴは第1期ディープパープルのベーシストのニック・シンパーがウォーホース解散後に結成したバンド。第1期パープルのメンバーって、ロッドエバンスがキャプテンビヨンドに参加したり、数々の名盤を世に送り出し ているが、どれも売れな くて早々に廃盤になってしまった。

だいぶ夜も更けてきたんで、このままキャプテンビヨンドのファーストでも聞きながら、おでんで熱燗でも呑もうかナァ...